ももちでは2作目。前作はラスト少々分からず、今回逆に期待を持って観ることに。
会場の広さ、俳優陣の多彩、映画へのオマージュ、音響の俳優によるアカペラ化(これがかなり効果を上げる)、そして何より地底人3号の脳内イメージの拡散という大胆なテーマ手法がぐんぐん我々観客の心をわしづかみにする。
もう圧倒的で、映画好きの吾輩はそこにフェリーニの8・2/1からはじまる映画の諸作品を感得し、俳優で揺れ動くモ . . . 本文を読む
明治27年、北海道江差に集まる出稼ぎ漁師たちの実生活から明治という時代性を問う野心作である。労働歌とともに彼らの内実が明かされてゆく。それそれの過去を抱えた男たち、この年は日清戦争が勃興するときでもあった、、。
戊辰戦争はもうこの年代ではかなり前のことだと思っていたが、人斬り〇〇と訳された男たちの苦悩が吐露されると、彼らにとっては全然過去のことではないことが現代人の我々にもショッキングであった。 . . . 本文を読む
登場人物の多さ。ぎっしり詰まった行間。何とも時間のかかる書物であるが、昔懐かしのぞっこん本格物で、俳句の見立て殺人、そして何ときっちり見立て通り短期間に大勢が亡くなるなど、ミステリー愛好家にはうれしい作品だ。
最後に明かされるトリックがどうもマヤツバものでどうもしっくり頷けないが、それでも最近関心薄されがちな動機をしっかり書いたのは好感が持てる。
ミステリーって、ただ人が殺されるだけではないん . . . 本文を読む