相変わらず冴える色彩。全編崇高で豊饒なる泰西絵画を見ているようで、この色づくりには感心させられる。テーマも現代と40年前とは相違があるものの、前作とほぼ変わらない。とならば、
やはり小説を脚色した分、流れがまどろこしい。二人の恋愛は美しいが、別にこの作品だから際立つものでもない。今も昔もアフリカ系等に延々と続く人種差別感情に嫌悪感はあるものの、しかし諦観もあり理解しがたいものでもない。
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2023年映画ベスト10
2023年。映画本数76本。何かあまり見ていない気がする。洋画1位のロウ・イエはとにかく映像の大胆さ、シャープさに目を見張る。
日本映画1位の三浦。この映画、一番いいところは誰にでもこの映画を見て自分に思い当たる部分が少なからずあるということではないでしょうか。吾輩のような老人にさえ、主人公の等身大の描き方がそうさせるのか、随分と考えさせられることが多かった。三浦の策略にはまってしまった感もある。
洋画
①「シャドウプレイ(完全版)」(ロウ・イエ)②イニシェリン島の精霊(マーティン・マクドナー)③「PERFECT DAYS」(ヴィム・ヴェンダース)④「ポトフ 美食家と料理人」(トラン・アン・ユン) ⑤「枯葉」(アリ・カウリスマキ)⑥離ればなれになっても(ガブリエレ・ムッチーノ) ⑦「火祭り」(アスガー・ファルハディ) ⑧美しい都市(アスガー・ファルハディ) ⑨「砂塵にさまよう}(アスガー・ファルハディ) ⑩「かもめ」(マイケル・メイヤー)
*****日本映画
①「そして僕は途方に暮れる 」(三浦大輔) ②「正欲」(岸善幸) ③「怪物」(是枝裕和) ④「ケイコ 目を澄ませて」(三宅唱) ⑤「1秒先の彼」(山下敦弘)⑥「かがみの孤城」(原恵一)⑦「PLAN 75」(早川千絵)⑧「せかいのおきく」(阪本順治)⑨「銀河鉄道の父」(成島出)⑩「青の帰り道」(藤井道人)
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