ミステリーという呼びこみながら、確かに一つの殺人事件は起こるが、それほど謎めいたものはない。作り込みも古めかしくレトロを基調にしているのは間違いない。現代より昔が何故か気になるのだろう。そんなノスタルジーが全面に出ている。
ラストで、ある女性の仕掛けたストーリーだという種明かしをしているが、これがミステリーの謎解きとは思えない。僕だったら、あの女性が本当は真犯人だったという設定を採るなあ。とかな . . . 本文を読む
180ページぐらいで短編が4篇。すぐ読めちゃう。
それぞれアッという驚きが生じますが、凝り過ぎているというか、練りすぎているのかなあ、でも、だからこそ面白い。4編の中では『サンクスレター』が印象に残る。凄いと思う。ここに書けないのが苦しいが、今まで読んだことのない別次元の謎解きであります。
なかでもユニークな取り組みである『秘薬』もさすがで、にんまりとした。でも、自宅介護を題材の「手に手を」は . . . 本文を読む