人類最後の6日間を、真綿で締め付けるように荒い白黒の映像と驚くべき終末の風の音で描き切る。人は最後をどう生き、どう死んでゆくのか、、。
とにかく2時間半、自然の高ぶりを感じさせる風の音がすごい。家に中に入ってもそれは消えることはない。
一日目。荒れ、吹きすさぶ風の中、仰角の馬の姿がものすごい。娘の髪もたてがみのごとく横にたなびいている。粗末な家に戻り父親の衣服を脱がせそして粗末なジャガイモを食 . . . 本文を読む
20分ほどの短編を6作。20分という時間は演劇では短くはない。コントという出し物にはなりにくい。それなりにしっかりと組み立てないと演劇にはならないのである。
出演者はみんなヤング。それなりの言葉も多少は目新しい。ブラックだったり、可愛かったり、恐かったり、やはり現代演劇の6篇である。
あのウイングの小さな舞台を小さな小物で模様替えをするなどなかなか細部にまで神経が行き届いている。僕は竹内さんが . . . 本文を読む
先日東京に行ったついでに六本木で美術館と映画館に行った。美術館は僕の好きなセザンヌの絵画が90点展示されている。どれも輝くばかりの作品でもうため息が出るぐらい素晴らしい。
一番最初の、まず静物が素晴らしい。少々厚塗りの色彩が何ともいえずいい。ここでまず4,5分立ち止まってしまった。これで初期の作品なんだからやはりセザンヌは末恐ろしい。そして風景画、肖像画、静物画と続いていく。
見ていくと分かる . . . 本文を読む
まず何と言っても舞台の美術が素晴らしい。少し斜めに向いた大きな石板。まさにこれだけで十分一級の造形作品である。そして出し物は言わずと知れた銀河鉄道。
最初宮沢賢治の銀河鉄道を辿っているのかなあと思っていたら、何と「完全版ほさか銀河鉄道」であった。そうなって来ると逆に所々出て来る宮沢の原作モノが、意外とウザったく思えるのだから不思議である。
テーマは**だ、何て言い方をこの舞台ではしてはいけない . . . 本文を読む