好きです。現代にこそ合うこのテーマ。緻密なプロット。最適な間合いでのカット割の美しさ。音楽の効果的な不使用。
これは、まさに50年前の映画を思い出してしまう。最盛期だった時代の映画の基本だ。
これが現代にあっては逆に新鮮なんだね。人間を描くには基本的な手法が一番なんだ。カウリスマキはそれを知っている。そして、執拗にもそれを繰り返す。
職場にも起きているイジメ。人間不信。孤独。愛の不在。
人間が生き . . . 本文を読む
恐らく映画的にデフォルメしてるんでしょうけれど、僕は面白かった。最近、映画を見ながら眠くなる病気に喘いでいた僕がしゃきっとしていた。
漫画的展開ではあるものの、むしろ文学的でもあるのだ。4人それぞれがきっちり描かれており、曖昧さはない。
4人の中ではやはり新人の佐津川愛美が一番甘いかな。犠牲者から略奪者へ変質するその瞬間の演技が弱い。でも、それは演出者のせいでもあるかもしれない。
永作博美はこの . . . 本文を読む