ガス・ヴァン・サントの「エレファント」の焼き直し的作風。「エレファント」よりかなり個人ドラマになってはいるが、その分スケールが小さくなっている。
しかし、相変わらず舐めるようなカメラは健在で、主人公の生きる苦悩を露わにする。そのゆったりとした時空に自分までがその場にいるような錯覚さえ覚える憎い演出。
僕は好きだなあ。
特に自殺する前夜の語り弾きの「Death to Birth」は僕の魂に強く入り込 . . . 本文を読む
久しぶりに普通の何のてらいもない素朴な映画を見た気がする。それほど、ストレートないい映画でした。青春映画の常道だけれども、何かを信じてそれに向かって突き進む瞬間というのは、人間誰にでもあると思う。この映画では彼が一人で始めるが、そのうち親友も入り出し、担任の人生の目的を見失っていた元アスリートも一緒に歩み出す。
級友たちも彼を認め出す。その経過はストレートな演出でさわやかだ。
特に少年がマラソンに . . . 本文を読む
別にどうということのない普通のホラーでした。何故それほど騒がれたのか、まあ、分かる気もするけれど、それは、ちょっとしたテクニックレベルでしょう。全体に抑制された作りなので、最近のホラーとは少しトーンが違う。
まず、老人ホームを訪問するショーから始まるが、老人どもの薄気味悪いこと。ここからすでに主人公は被害者なのである。
その後、彼の出現で何故こんなに村の人間が歯車を崩していくのかは分からない . . . 本文を読む