アンブローズ・アキンムシーレ『A Rift in Decorum: Live at the Village Vanguard』(Blue Note、2017年)を聴く。
Ambrose Akinmusire (tp)
Sam Harris (p)
Harish Raghavan (b)
Justin Brown (ds)
何のギミックもない、カルテットでのライヴ2枚組である。おそるべき自信!しかし、それも当然すぎるほどの内容である。このときニューヨークにいた人が羨ましい。
なにしろアンブローズ・アキンムシーレのトランペットが魅力的すぎてくらくらする。最初の曲からくらくらして、何度繰り返して聴いてもくらくらする。ウェットでニュアンスを含み持ち、しかし過剰にもドライにもならず知的にコントロールされている。王座はこの人のためにある。部屋でひとりでスタンディングオベーションを贈りたい。
ジャスティン・ブラウンのドラムスも、いつもながらに、笑顔で空中に浮遊してするどいダンスを繰り広げているようだ。それにしても、ジャスティンも、他のふたりも、アキンムシーレの音楽を引きたてる側にまわっている。
●アンブローズ・アキンムシーレ
トム・ハレル『Something Gold, Something Blue』(2015年)
トム・ハレル@Village Vanguard(2015年)
アンブローズ・アキンムシーレ『The Imagined Savior is Far Easier to Paint』(2014年)
ジェン・シュー『Sounds and Cries of the World』(2014年)
タールベイビー『Ballad of Sam Langford』(2013年)
デイナ・スティーブンス『That Nepenthetic Place』(2010年)
ミシェル・ポルタル『Bailador』(2010年)
アンブローズ・アキンムシーレ『Prelude』(2008年)
ヴィジェイ・アイヤー『In What Language?』(2003年)
●ジャスティン・ブラウン
アンブローズ・アキンムシーレ『The Imagined Savior is Far Easier to Paint』(2014年)
パスカル・ルブーフ『Pascal's Triangle』(2013年)
ジェラルド・クレイトン『Two-Shade』、『Life Forum』(2009、13年)
デイナ・スティーブンス『That Nepenthetic Place』(2010年)
アンブローズ・アキンムシーレ『Prelude』(2008年)