『完本 桑田真澄』(文春文庫、2010年)を読む。買わずに放置していたら、もうブックオフで105円。
『Number』誌の昔からの記事をいくつか集めたオムニバスである。ずっと桑田ファンだったこともあり、いろいろと思い出しては単純にも感慨に耽ってしまう。
PL学園時代の不敵なニヤニヤ笑い。1990年、登板日漏洩疑惑に伴う謹慎明けからの連続完封(無言の迫力があった)。1994年、運悪く勝ち星をいくつも落としたものの、14勝でMVP(20勝くらいの勢いがあった)。1995年開幕第2戦、完封目前にしてスワローズ飯田の頭部への死球退場、その後の故障と復帰。長嶋監督時代の不遇(思いつきで抑えをやらされた)。2002年の復活、タイガース井川との投げ合い(延長10回、福井のホームランで勝利)。同年ライオンズとの日本シリーズでのやりたい放題(石井貴を騙してヒットも打った)。また勝てなくなり、勝利投手の権利を得ても野手の失策や継投の失敗で1勝が遠かった時期。そして2007年、MLBのパイレーツ入団。
桑田という存在は、執念と怨念と頭脳によって奇跡的に成立していた。そうか、もう4シーズンもプレイを見ていないのか。
二軍戦の桑田投手(2005年、鎌ヶ谷球場) Pentax LX、FA★200mm/f2.8、シンビ200、ダイレクトプリント
二軍戦の桑田投手(2005年、鎌ヶ谷球場) Pentax LX、FA★200mm/f2.8、シンビ200、ダイレクトプリント