Sightsong

自縄自縛日記

ゲイリー・トーマス『While the Gate is Open』

2012-08-30 07:24:58 | アヴァンギャルド・ジャズ

ゲイリー・トーマス『While the Gate is Open』(Bamboo、1990年)を500円で見つけ、懐かしさのあまり確保してしまった。


Gary Thomas (ts, fl)
Kevin Eubanks (g)
Renee Rosnes (p, syn)
Dave Holland (b)
Anthony Cox (b)
Dennis Chambers (ds)

ソニー・ロリンズの演奏が有名な「Strode Rode」「The Song is You」をはじめ、スタンダード曲をゴリゴリとしたテナーサックスで押していく作品。コードからアウトしたところでフレーズを組み立てていく演奏は、マイケル・ブレッカーらの影響も受けたのだろうが、いま聴いても、この人の個性は際立っている。

今回聴いてみて、ふたりのベーシストの違いが顕れていて面白かった。大御所デイヴ・ホランドは、サウンドの全体を硬く突き続け、集団を鼓舞している。一方のアンソニー・コックスは、より柔軟に歌うようなソロを聴かせる。

最近はめっきりリーダー作を出さなくなっているようだが、また聴き直してみたい。ラップとの共演が当時話題になった『Kold Kage』とか、ジャック・デジョネット「Special Edition」の諸作とか、また手に入るかな。一昔前の流行というには勿体ない。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ballroom_five)
2012-08-30 09:07:10
ゲイリー・トーマスいいですね。テナーを堅くダークなトーンでゴリゴリ吹くのはかっこよかった。enja時代のアルバムを寺島靖国氏が褒めているのを見て仰天したことがありますがテナー奏者としては例えばジョシュア・レッドマンなどよりずっと良いと思います。確かに最近は活動が目立たず、同世代のグレッグ・オズビーに水を開けられた感じがするのは残念です。
返信する
Unknown (Sightsong)
2012-08-30 22:35:52
ballroom_fiveさん
まったく、ジョシュアなどより遥かに上ですね(親父のデューイは大好きなんですが)。
グレッグ・オズビーはいまや独自の存在感を示していますね。最初は「ふたりめのスティーヴ・コールマン」的な人だったのに。菊地雅章とのデュオを観たときのことは忘れられません。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。