神保町試聴室で、佐藤浩一と福盛進也のデュオ(2018/7/13)。
Koichi Sato 佐藤浩一 (p)
Shinya Fukumori 福盛進也 (ds)
佐藤浩一もスーパーなピアニストである。「も」って何だ。佐藤浩一は唯一性のあるスーパーなピアニストである。
誰もが実力を知るかれと、ECMからリーダー作を出した福盛進也とのはじめてのデュオという企画。インパクトがあったのか、神保町試聴室には30人近くの人が集まり椅子が埋まった。
この日の演目はふたりのオリジナルばかり。そしてふたりの音楽的な相性は良さそうである。従って、ふたりとも、完全に自分の領域内で演奏を繰り広げた(かなり長く、50分くらいを2セット)。福盛進也のシンバルもブラシもかなり繊細で、リズムも強度もスピードも自在、楽器が鳴る音をとても大事にしており、それを無理に意思で突破することはない。佐藤浩一のピアノはタッチが柔らかく、やはりピアノを手段として自己を無理に露出させることはない。実のところ、その巧みなプレイが特定の領域内であることに不満がなくはない。
●佐藤浩一
本田珠也『Ictus』(2017年)
小沼ようすけ+グレゴリー・プリヴァ、挟間美帆 plus 十@Jazz Auditoria(2017年)
rabbitoo@フクモリ(2016年)
rabbitoo『the torch』(2015年)
福冨博カルテット@新宿ピットイン(2015年)
安ヵ川大樹『神舞』(2012年)