所用で大阪経由、奈良に足を運んだ。ちょうど全日空の機内誌『翼の王国』が、大阪の茶色い食べ物を特集し「メイラードな街」と銘打っていた。曰く、
「「メイラード反応」とは、香ばしさの美学である。食べ物に含まれるアミノ酸、タンパク質と糖分が反応して褐色物質と香り成分をつくり、それがおいしさを呼ぶ。」
ラインナップはお好み焼き、たこ焼き、串カツ、一口餃子、焼鳥。もうどうしようもなく、天王寺で下車する。目当ては「やまちゃん」のたこ焼きである。味は、「ベスト」がタレなしの生地の味、「ヤング」がソースとマヨネーズ、「ヤングB」が醤油とマヨネーズ、他に青海苔をかけるのもある。用事を前にして、白い歯に青海苔を付けるわけにはいかぬ。
ベスト
ヤング
旨いが、本当に中がトロトロで激熱である。軽率に丸ごと口に入れたら大変なことになるだろう。機内誌での予備知識があってよかった。
帰りの飛行機までに時間があったので、法隆寺を拝観した。飛鳥時代や奈良時代の国宝だらけ。木が古くていい感じに茶色く、メイラード反応である。腹がまた減ったが疲れたので、北新地で一口餃子を食うのはまた次の機会に取っておくことにした。それにしても、百済観音は吃驚するくらい異色のメイラード反応、ではなく、アウラを身に纏っていた。
夢殿
日本最古の五重塔
遅い開花のヒガンバナ