2017-18
ジャンパオロ政権2年目、今季のサンプはこんなチーム!!
開幕2連勝と言うこれ以上無いスタートをきったサンプ。そして開幕2試合戦った後に、夏のメルカートが締め切られた。恒例の最終日駆け込み補強。サンプは最後の最後にセンターフォワードの「デュバン・サパタ」と左SBの「イヴァン・ストリニッチ」を獲得。これにより、懸案のフォワードも決まり、大分バランスが取れたスカッドとなったと思う。
派手に放出した様に見えているが、あまり昨年時からスタメンは変わっていない。とにかく今のジャンパオロのサッカーのキーマンは「トレイラ」だと思うので、彼を中心にしたセンターラインがしっかり残留して骨格を作り、その他の部分がパワーアップされた印象だ。大物の放出が4人。「ブルーノ・フェルナンデス」、「シュクリニアール」、「ムリエル」、そして夏のカルチョ連続ドラマの主役を飾った「シック」。この4人だけでほぼ1億ユーロ=約130億円分の金と選手を獲得。
ちなみにシック・オペラの全容はこうだ。
1. 3050万ユーロでユヴェントスへの完全移籍が合意。ユーヴェのTシャツを着て笑顔のシックがユーヴェオフィシャルページでも紹介される
↑↑©juventus official pageより
2.その後、メディカルチェックで異常が見つかったとユーヴェがいちゃもんをつけてきて、サンプ・ユーヴェ両チームが移籍の破談を発表
3.すぐさま以前から噂の有ったインテルが同価格で獲得に名乗りを上げる。
4.なかなか交渉がまとまらず、いったんシックはボリアスコに現れてトレーニングを開始。残留も可能性有るのか?と思わせる
5.移籍期限が近づき、ナポリやローマも争奪戦に加わる
6.最終的にローマ移籍が決定
↑↑©Reppublica.itより
契約は複雑だが、形式上は今季終了までのレンタル。レンタル料500万ユーロ(約6.5億円)。さらに900万ユーロ(約11.8億円)の買い取り義務オプションが付随。また、その買い取り義務にもパフォーマンス関連のボーナスがあり、最大800万ユーロ(約10.4億円)が増額される可能性がある。さらに、2020年2月にサンプドリアは2000万ユーロ(およそ26億円)の支払いを受ける権利を持つ。また、2020年2月までに販売された場合は2000万ユーロを上限としてその移籍金の50%を受け取れるという。つまり最大では4200万ユーロ(およそ54.7億円)の超大型移籍。ローマ側も、ここまで行けばバティストゥータを超えるクラブ史上最高額の取引だが、もちろんサンプも過去最大の売却だろう。当面はローンで所属することにはなるが、契約は2022年6月30日までとなっている。
まあとにかく、バイバイシック
正直、所詮昨季のサンプでもレギュラーじゃ無かった選手。まぁタイプ的にはオールラウンダーなので、この先最大限に成長すればファンバステンやイブラヒモビッチみたいになる可能性は0では無いが、もちろんそうなればずっとサンプに留められる選手じゃないし、この時期にこの値段で売れれば良いと思う。
前々からサンプは若い選手を発掘してブレイクさせて売るまでは得意だ。ただ、いざお金を持つとその使い方が非常に下手だった。名前だけの落ち目のベテランを獲得してしまったりして・・・(クリンスマン、シニョーリ、オマン・ビイク、オルテガecc...)。その点、まだサパタやストリニッチがどうなるかわからないが、ガストン・ラミレス、カプラーリは既に輝き始めているし、若手主体路線は変えずに良い補強をしていると思う。収支は後ほど詳しく見るが、今年の売却利益はスゴイ↓↓
獲得 ⇒ 売却
- シック 400万ユーロ ⇒ 最大4200万ユーロ
- シュクリニアール 100万ユーロ ⇒ 3000万ユーロ(1800万ユーロ+1200万ユーロのカプラーリ)
- ムリエル 1100万ユーロ ⇒ 2000万ユーロ
- B・フェルナンデス 600万ユーロ ⇒ 1000万ユーロ
この4人だけで単純計算だと8000万ユーロの儲け。相変わらず世界中からスカウト達が探し出してきた若手が集結してきており、昨季からは少し減ったが現在も13ヶ国もの所属選手がいる。ロッカールームのまとまりが気になるが、若手が多いのでプッジョとクアリアレッラのイタリア人ベテラン2人、そして南米系には兄貴的存在のバッレートを中心に上手くまとまっているようだ。
- イタリア 11人(クアリアレッラ、カプラーリ、カペッツィ、ヴェッレ、ムッルー、サーラ、レジーニ、フェラーリ、ヴィヴィアーノ、プッジョーニ、トッツォ)
- ポーランド 3人(リネッティ、ベレシンスキ、コフナツキ)
- アルゼンチン 2人(シルヴェストレ、リッキー)
- ウルグアイ 2人(トレイラ、G・ラミレス)
-
クロアチア 2人(ストリニッチ、ミクリッチ)
- コロンビア 1人(サパタ)
- ブラジル 1人(ドド)
- ベルギー 1人(プラート)
- セルヴィア 1人(ジュリチッチ)
- パラグアイ 1人(バッレート)
- デンマーク 1人(アンデルセン)
- スロヴァキア 1人(イヴァン)
- リトアニア 1人(クラピカス)
加入選手の中で一番高かった補強は「サパタ」だった。それ以外に期待が大きいのが「カプラーリ」「ガストン・ラミレス」「フェラーリ」あたりか。若手MFカルテット、勝手に私が「ヤングサンプカルテット」と呼んでいた4人はブルーノ以外健在。特に2年目のプラートの覚醒はかなり期待できるそれでは、全体の陣容を見ていこう。
SAMPDORIA 2017-18(2017・9・7現在) ※赤字が新加入選手
FW陣 サパタ クアリアレッラ
(コフナツキ) (カプラーリ)
FW陣 7⇒まだサパタを1試合も見ていないのでさすがになんとも言えないが、さすがに2000万ユーロを投じたサパタはレギュラーとして使わざるを得ないだろう。少し上手いオカカ。大いなる期待がかかる。と言うかやってもらわないと困る。彼の獲得でポストプレーが可能になりややサッカーの質も変化するのではないか。カプラーリはクアリアレッラから学びつつレギュラーを争う感じか。コフナツキも去年のシックと比べれば出番を得る為の条件は厳しいが、将来のシックとして期待は大だ。
MF陣 G・ラミレス
(アルヴァレス) (ジュリチッチ)
MF陣 8⇒継続路線のMF陣。ブルーノ・フェルナンデスが去り、そこにガストン・ラミレスが加入した。今のところ前任者と同等かそれ以上の活躍を見せてるガストン。心配は無さそうだ。その他では2年目のプラートの成長が著しく、昨年のレギュラーのリネッティもしくはバッレートを蹴落としてレギュラーを獲りそうだ。実力はあるであろう新戦力、ヴェッレの出番が全く見られないぐらい充実しているMF陣。サンプのストロングポイントであろう。唯一の不安はトレイラの代わり。彼の代えは難しく、本来このポジションでは無い新加入のカペッツィで代役が務まるかは微妙だ。
DF陣
ストリニッチ サーラ
DF陣 6.5⇒要所は補強できたと思われるDF陣。ただまだ新戦力が未知数だ。左SBにストリニッチとムッルーと言う2人の実力者を獲得。ムッルーはまだフィットしておらず、最後に加入したストリニッチの方が一歩リードか?元所属していたナポリのサッリ監督とジャンパオロが似ていると言うのも優位に立てる要因だ。その影響でレジーニがセンターバックにコンバートされて、最初の2試合はレギュラーだったが、ここは期待の新戦力のフェラーリにぜひともレギュラーを奪ってもらいたい。キャプテンではあるがレジーニだけは完璧に信頼できない。アンデルセンとミクリッチは将来への投資。ムスタフィ、シュクリニアールに続くCBを創り出せるか?今は良いが、33歳になろうとしているシルヴェストレがいつまで今のレベルを維持できるかわからない。また、右サイドバックは補強したかった。サーラ、ベレシンスキ共に凡庸の域は超えない。しかもサーラは大体90分もたないので、交代枠を使わないといけないし。ぎりぎりでパヴロヴィッチは売れたが、ドドはジャンパオロの元では完全な余剰戦力となっており、買い手を見つけなくては。ドド売れてエンポリのロリーニ獲得できれば最高だったのに・・・
GK陣 ヴィヴィアーノ
GK陣 7⇒昨季の開幕時と同じメンツだが、評価を7.5⇒7にしたのはヴィヴィアーノの怪我の為。昨季は結局半分以下の17試合しか出場できず、プッジョの方が出場試合数が多かった。しかもまだ治ってない。ただ、もう全体練習には復帰しており復帰間近。ヴィヴィアーノが完全復活すればGKはなんの問題も無いが。18歳のリトアニア人クラピカスが化けるのを楽しみに待とう。またユースのジャコモ・ピッサルド=Giacomo Pissardo(1999年生まれ)がちょうど今日、2年のプロ契約を結んだ。ジェノヴァ生まれの彼にも期待しよう。
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☆と言うわけで今年も4-3-1-2。成熟したジャンパオロサッカーが花開くか?開幕2連勝は昨年と一緒。ただ昨季はここから4連敗している。同じ轍は踏まないように・・・とりあえず、サパタ、ストリニッチのマラッシデビューに注目だ。移籍情報総まとめ
ここまでに決定した獲得・放出選手を中心に、サンプの移籍情報をお届け!※ が、新たな更新情報
<2017・9・7現在>
IN(金額は全て推定)
- FWジャンルカ・カプラーリ(23)⇒ペスカラより完全移籍。DFシュクリニアールを放出して、1800万ユーロ+カプラーリを得た。
- FWダヴィド・コフナツキ(20)⇒ポーランドのレフ・ポズナンから500万ユーロの完全移籍。
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FWフェデリコ・ボナッツォーリ(20)⇒ブレッシャ(セリエB)からレンタルバック⇒その後スパルにレンタル移籍
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FWデュバン・サパタ(26)⇒ナポリからストリニッチと併せて2200万ユーロで完全移籍(内サパタ2000万ユーロ)
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MFガストン・ラミレス(26)⇒イングランドのミドルズブラから900万ユーロ+ボーナス200万ユーロで完全移籍
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MFヴァレリオ・ヴェッレ(23)⇒ペスカーラより完全移籍。昨冬の時点で獲得が決まっていた(昨季400万ユーロ)
- MFレオナルド・カペッツィ(22)⇒クロトーネから完全移籍。こちらも昨冬の時点で獲得が決まっていた(昨季100万ユーロ)
- MFダヴィド・イヴァン(22)⇒バーリ(セリエB)からレンタルバック。
- DFジャンマルコ・フェラーリ(25)⇒クロトーネから150万ユーロでレンタル移籍。1350万ユーロの買い取りオプション付き
- DFニコラ・ムッルー(22)⇒カリアリから完全移籍。MFチガリーニ放出+700万ユーロで獲得。
- DFイヴァン・ストリニッチ(30)⇒ナポリから完全移籍。サパタと併せて2200万ユーロ(内ストリニッチ万ユーロ)
- DFホアキム・アンデルセン(21)⇒トゥエンテ(オランダ)から200万ユーロで完全移籍。
- DFボゾ・ミクリッチ(20)⇒RNKスピリットからフリーで完全移籍(とりあえずプリマヴェーラ)
総額4,650万ユーロ+ボーナス系1550万ユーロ
OUT(金額は全て推定)
- FWルイス・ムリエル⇒2000万ユーロでセヴィージャは完全移籍
- FWアンテ・ブディミル⇒元々在籍していたクロトーネに買い取りオプション付きレンタルで戻った
- FWパトリック・シック⇒最大4200万ユーロでローマに移籍
- FWフェデリコ・ボナッツォーリ⇒レンタルでスパルに
- FWジャコモ・ヴリオーニ⇒レンタルでピストイエーゼに
- FWアンドレス・ポンセ⇒レンタルでリヴォルノ(セリエB)に
- MFブルーノ・フェルナンデス⇒ 1000万ユーロで故郷ポルトガルのスポルティング・リスボンに完全移籍
- MFルカ・チガリーニ⇒カリアリに彼+700万ユーロを払ってDFムッルーを獲得
- MFアンジェロ・パロンボ⇒ 引退。サンプトップチームのコーチに就任
- MFアントニオ・パルンボ⇒トラパニ(セリエB)にレンタル移籍
- MFミケーレ・ロッカ⇒プロ・ヴェルチェッリ(レガプロ)にレンタル移籍
- MFデニス・バウムガルトナー⇒リヴォルノ(セリエB)にレンタル移籍
- DFミラン・シュクリニアール⇒ FWカプラーリ+1800万ユーロでインテル入りに完全移籍
- DFダニエル・パヴロヴィッチ⇒クロトーネに完全移籍
- DFロレンツォ・シミッチ⇒エンポリ(セリエB)にレンタル移籍
- DFスタンリー・アムジー⇒ルガーノ(スイス)にレンタル移籍
- DFマクシメ・レヴェルベ⇒オルビア・カルチョ(レガプロ)にレンタル移籍
- DFアレッサンドロ・マルティネッリ⇒ブレッシャ(セリエB)に完全移籍
- GKヴラディミーロ・ファルコーネ⇒ヴィルトゥス・バッサーノ(セリエB)にレンタル移籍
総額9,000万ユーロ
収支 +最低2800万ユーロ
※序盤の大物放出、そしてシック問題にやや振り回された。しかし無事にシックが売れたので、あとはサパタが活躍してくれればなかなか良いメルカートと言えよう。冬に向けては、左SBを1人売る、右SBの補強、後はいつも通り将来への投資を2人ぐらい取れれば良いのではないか?昨年と比べれば戦力はアップしてるはず!
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なお、今季新加入した面々の詳細情報は
’17-’18 夏メルカート 新入団選手
次号で続けてアップします!
↓↓最後に加入したこの2人の情報も含めて!
↑↑©Sampdoria official pageより
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