シノワレコード

女性Vo60sサイケガレージ的Indiepopバンド"シノワ/shinowa"のGtヒラタによる色々レビュー&世間の話題

Strawberry Alarm Clock「Sit with the guru」

2005年10月07日 | 米サイケ・ガレージ
 この12年間(干支一回り)で一番聴いた曲。思えば19の時、メンボで知り合った人に教えてもらったのが最初だった。なんとも聴いたことのない音で本当にびっくりした。その人とのバンドは上手くは行かなかったが(自分の力量不足でクビになった)、それがきっかけで多少はギターをまじめに練習するようになった。その人には、Chocolate watch bandとか、Julyとか、KAKとか、AMBOY DUKESを教えてもらった。

 これ以来、ストロベリーアラームクロックは絶えることなく聴き続けている。長旅の際は必ず持って行くようにしているし、無人島に10枚持って行けるなら、このベストをランキングさせたいと思う(このベストはいい選曲です)。90年代半ばには全アルバムの日本盤が出て、そこにはボーナストラックも収録されている(sit with the guruのボーナスもあります)。現在廃盤なので、ほんま買っといて良かった。
 ソフトロック的には3枚目が人気あるんですよね。


 ストロベリーアラームクロックって、まさにこれ以外にない音楽。ポップでコーラスが厚くて、ファズも効いてて、オルガンもあって、ジャジーでせつない楽曲もよくて、まとまった曲もあれば、フリーキーな曲もあって・・・というサイケは、やっぱりない。似たような傾向のバンドってのはまああるけど、やはり到底及んでいません。

 さて、シノワでのギターで一番影響を受けているのが、ここのギターである。特に、SACのファズの音は聴いた時から虜になっていて、これに近い音を出せるようになるまで相当苦労した。
ミドルあたりを中心とした、野太いサスティーンの効いた、ウーマントーンのような「プーン」とか「ピロピロ」という、艶とハリのある音である(普通のファズを「ジー」と考えた場合の比較)。この音を出してるバンドはたまにあるが、SACの音は特に独特なマイルド感がある。

 この音に近い音が出るファズをずっと探していたが、COLORSOUND(カラーサウンド)のトーンベンダー系は元がこういう系統の音である。しかし、若干荒いのでボリュームやトーンを絞るとより近い感じだ。ピックアップをフロントにするのが基本である。
 以前はいろんなファズの前後にイコライザーをかまして、中音を持ち上げたりといろいろ錯誤したが、結局はギター側のボリュームやトーンだということが分かった。

 また、なんと日本の名器ACETONE(エーストーン)のファズマスターでもトーンを絞れば、ほぼ同じ音が作れる(ちなみにFM-3)。ゴールデンカップスも似たような音を出しているので、国産ファズ系でも可能なのかも。ちなみに、カップスはハニーやギブソンのファズを使っていたらしい。
 そのSACは何のファズを使っているのだろう?誰か本当のとこを教えてください。

 ちなみに映画『PSYCH-OUT (嵐の青春)』での演奏シーンでは、確かギタリストはVOXのギターを使っていた。この映画での演奏シーンを初めてみたときは猛烈に感動したなー(最初はブートのオムニバスビデオでこのシーンが抜粋されたものを見た)。そういえば、テレキャスを使ってるのもどっかでみたことあるような。
 また、映画『ワイルドパーティー』(サントラが最高)でも演奏シーンが見れる。このころはかなり後期でややハードロックぽくなりはじめてるころだ。この時はレスポールを使っていた。

 「Sit with the guru」は、もう10年も前になるが、シノワ結成時にカバーを何かやろうということになって、持って行ってみんなが気に入ってくれた曲。ギターポップしか知らなかったうちのボーカルもかなり気に入った。シノワ初期の目玉曲で、1stカセット『シノワ1』では、このカバーが大好評だった。この『シノワ1』はリマスターCD化され、現在好評発売中です。

 シノワのボーカルがこの歌詞を聴き取って耳コピしていたのだが、SACは「can」を「キャン」でなく「カン」と発音しているのだそうだ。これはイギリス系の英語だそう。だから歌う時は「ここに一番注意している」といって、なんか微妙なとこにもこだわる人なんだなーと思った記憶がある。
 
 このポップな「Sit with the guru」は、オウム真理教で有名になった宗教的テクニカルタームである、「グル=尊師」と一緒に瞑想しましょう。ワシが天高く飛ぶように自らの意識もぶっ飛びましょう。そしてあなたはいくつの明日をみることができますか?という、そんな内容である。

 残念ながら松本智津夫はこの曲を知らなかっただろう。
 あわやオウムのテーマソングになってたら、話題になって放送禁止になるところだった。
 「Sit ~」のボーナストラック入り日本盤も出なかったかもしれない。
 江川紹子あたりに怒られていたかもしれないし、『シノワ1』も発禁回収自己規制になっていたかもしれない。

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3 Comments

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社会の窓 (三男ジャギ)
2005-10-08 01:54:02
やっぱりサイケなどの音楽は宗教と関係するものが多いんすね。

瞑想状態というかトリップするのに良いからでしょうか?

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TBありがとうございます (jack-ok)
2005-10-08 17:59:11
思わずニヤリとさせられました。あとカップスもめちゃ好きですわ。こうなるとSHINOWARECORDSが聞きたくなってきました。早速HP見に行かせていただきますね。ワタクシはThe Wizzというバンドをやっています。どうぞヨロシク!
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Unknown (いちごヒ)
2005-10-09 22:56:11
ジャギ様。

宗教っぽいやつでは、キリスト教系のサイケはたまにあります。でもどちらかというと「宗教系ソフトロック」というジャンルもあったように、意外とスウィートなものも多いようです。ソウルでもゴスペル的なアル・グリーンとかは、宗教系?

そういえば、昔オウム(AUM)というサイケバンドを見つけました。関係はありませんでしたが。



jack-ok様

ありがとうございます。なんとなく検索してたら、唯一ひっかかりました。シノワは、ストロベリーアラームクロックに一番影響を受けている日本のバンドだと思ってます。もちろん自分だけですけど。

カップスもまた記事にしたいと思います。のこぎりギター!WIZZさんともどもよろしくお願いします。またブログ見に行きます。
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