シノワレコード

女性Vo60sサイケガレージ的Indiepopバンド"シノワ/shinowa"のGtヒラタによる色々レビュー&世間の話題

THE SPOTNICKS『in the groove』

2005年10月08日 | スウェーデン
 みなさんにお伝えしなければならないCDは、スプートニクスの『in the groove』というアルバムです。スプートニクスは「北欧のベンチャーズ」というイメージで、まあそういう音なのかな?と思っていました。
 それが、スウェーデンに嫁いだイトコに頼んで、マスコッツのCDを探してもらった時、一緒に送ってくれたのがこの『in the groove』と『by request』の2in1CD。両方ともに68年リリースだそう。
 『in the groove』はそんなに期待をしていませんでしたが、それが期待はずれ。いやー。素晴らしかったです。先に言っておけば後者の『by request』はライブ盤で、おおよそは「北欧ベンチャーズ」的な感じ。たまに歌が入っているものや、R&Bっぽいのもありましたが、こっちの方がまあ、リアル・スプートニクスなのかもしれません。

さて、例えばストーンズが『サタニックマジェスティーズ』をリリースしたように、サイケ期の67~8年ころには、突然そんなアルバムがあったりしますよね(自分は『サタニック~』がストーンズの中で一番好き)。

 その時代のサイケの壁があり、それは今までのソリッドなもの一本では通用しないかのような感覚があって、サイケっぽさを含め少しいろんな方向に手を広げてみて、そこで迷ったきりのバンドもあるが、また以前のものに回帰した形でその過渡期を上手く乗り越え再構築できたバンドが、70年代以降にも成功している。そんな気がします。おおっ!ちょっとツボついてるかも!

 で、その過渡期である67~8年ころのアルバムが大変面白かったりする。スプートニクスの『in the groove』がまさにこれでしょう。 ただし、スプートニクスがその後どうなったかはわかりません。
 
 探してみたのですが、試聴できるページが見つかりません。まず、ソフトロック好きは間違いなくハマる。これは間違いありません。
 断片的にお伝えすると、トラック2、何かに似てるなーと思ったら、それはアーサー・リーのLOVEの『Forever changes』の感じ!ストリングスも入る、男っぽい曲の雰囲気がまさにそうだ。また、曲によってはキンクスの『something else』あたりの感じや、プロコルハルムの「青い影」みたいなものも(たぶんかなり影響されてるっぽい)。全体的なボーカルはザッパの『FREAK OUT!』のボーカルの感じに似てる(実際聴いてみたらそう思うと思います)。かなりバラエティーに富んでます。
 最後の曲はボーカルのエコーが発振して終わります。うーん、サイケだ!

 ちなみにスプートニクスは日本でも人気があったらしく、来日もしているそうです。

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