へなちょこかいご

アルツハイマー型認知症・80代の母との暮らしで思う事。
母は2021年秋に亡くなりました。父の事も少し。

父の大腸がん

2023年04月22日 | 父のこと
父は70代に2ヶ所のがんの手術をしました。

今から20年ほど前ですね。

健康に自負のあった父は

お腹のチクッとした痛みを、まあたいしたことないだろうと

様子見していたそうです。

それにしても痛いなあと、とりあえず行ってみた小さな医院から

大きな病院を紹介され、検査の結果ががん。

腹腔鏡手術で転移していたリンパも取りました。

年齢的なこともあり抗がん剤はなし。

いくつかあったポリープは半年後に取ることに。

父はストレッチャーで手術室に入るまで冗談を言い、

術後には

「死ななかった〜」

と笑っていました。

見舞いに行くたび、父は元気で、回復具合や同室の患者さんの悪口など

聞かせられました。

定期検査の結果、ポリープは全て消滅したり小さくなっており、

退院後の年2回の定期検査も数年後には年1になり、

術後9年目に、問題なし、検査終了となりました。

私と母は、良かったねぇとほっとしましたが、

父はなんだかがっかりしていました。

父の主治医は、大ざっぱに言うと、えらい先生で、

安心しておまかせだったのが、

見放されたように感じたみたいでした。

そういえばはっきりとした病名は父には知らせていなかったようです。

最初の小さい病院で、「がんですか?」と聞き、それはこれからの検査で、

と言われ、勘づいてはいたようですが。

病院側から家族への手術の説明の後、

病室で待ち構えていた父に

「長かったな。がんだからか?」と言われ、

退院後の食生活について話があったんだよ、とごまかしましたし。

退院後の食生活の話は、退院直前に本当にあり、

母が指導を受けたのですが、

その時は、1番いいのはヤクルトミルミルだと聞き、

箱買いしたのを覚えています。


父は退院の際、書類の病名の欄を指でとんとんと示してニヤリとしていました。


父は昔から、受診して診察名がついたとしたら間違いなく

過敏性腸症候群で、特に父の出勤、外出前に私はトイレに行くことができませんでした。

家を出るギリギリまで何度も父がトイレに入るからです。

1度出た後引き返してトイレに駆け込んだ事もあるので、

父が出て1拍置いてよし、となるのでした。


退院して家に着いて、最初に父がしたことは、

資源ごみに出すため、母が新聞紙を重ねてヒモでしばっていた物を見つけ、

ヒモをほどいて新聞紙をきっちりたたみ直し、重ね直し、

ぎゅうぎゅうにしばり直すことでした。


その他は問題なく、過ごしていましたが、

大腸の定期検査で転移がないか詳しく行っていた項目の

胃カメラで新たながんが見つかったのでした。