Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

湯河原付近、夏の隙間径

2018-07-18 19:15:08 | ラジオ亭便り
連日の猛暑日を避けて湯河原、真鶴半島の野山に逃げる。屹立する椎、欅、楠の香り、夏空に湧き上がる表情溢れる雲の相貌に会えれば十分ということで好きな山蔭の無名店、路地を巡る二日間。


幕山公園近くの「和っしょい」パン屋さんは残念ながら臨時休業。新崎川のマス釣り場も廃業して久しい。鍛冶屋集落へ降りる途中の百姓家の婆さんと立ち話していたら、採れたての泥が付いた「ミョウガ」を買っていけと薦められる。今しがたの収穫らしく表皮の薄紫色の瑞々しいこと。数十個で200円という相場度外視値段に喜ぶ。ついでになり放題な「赤紫蘇」もタダで好きなだけ持って行きなと勧められるが、持参手荷物の収納が難ありなので遠慮する。農家に隣接する無人販売所には、赤紫蘇もたっぷり覆っている大粒の梅干、露地栽培の不揃い完熟トマトが数個で計550円、神奈川西部地域の無人販売所はいつ訪れても季節の恵みを享受できる新鮮野菜に巡り会えて幸せな気分になる。

無人販売所といえば珍しいコーヒー焙煎豆の無人販売所にも市中で出くわす。倒産した旧「ヤオハン」、今はイオン系スーパーの敷地内に洒落た手描き文字の看板が無味なロッカーケースに色を添えている。豆は空調管理されて世界各産地の味傾向についての説明がとても親切だ。一律、100グラム500円、数カ所は空きに なっているので地域の需要は定着しているようだ。


しかしながらこの無人販売ブースの仕切り壁に貼られた求人広告の謎。知る人ぞ知る「川崎定徳」の葉山にある役員屋敷の庭仕事等をこなす管理人夫婦の募集広告の立派な待遇条件に驚く。さすが平和相互銀行事件で名を馳せた佐藤茂氏の血脈が生きている会社らしい。奇体な場所の地味な求人広告の世俗的面白みも珍しいコーヒ豆無人販売所で一緒に味わうことになる。炎天の二日間ながら、海から吹いてくる微風、厚みのある緑のもたらす木蔭の冷涼感。湘南新宿ラインで横浜駅まで戻ってきてやっとその心地が実感できた。

営業日のご案内 7月21・22・28・29 全て土日のみオープンします。13時〜19時 アイスコーヒー等アイス類は価格600円。ビール、アルコール類はつまみ付600円に価格改定します。

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