Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

豆寒天の黒蜜和え

2018-05-13 15:57:52 | ラジオ亭便り
先日、石廊崎付近で買ったお土産天草を煮て寒天を作った。付近の綺麗な海で採集した「自信の一品」という売り子の婆さんの言葉を信ずることにした。青く澄みきった南伊豆の海面を見ればその言葉に誇張はないと思わざるをえない。


昔、亡妻がスーパーで買ってきた四角い棒状の乾燥寒天を元に煮詰めたものは味わったことがある。今回は天草から煮る手順だ。近所に住む和洋伝統食マニアの女性客は、葛きり、豆寒天などが大の好物らしい。夏も近づいて来た。豆寒天、心太(ところてん)等の無添加手作り品をメニューに連ねることにした。味というものがわかるお客さんに提供するのも一考の価値ありと試作してみる。50グラムの天草をガーゼ袋に入れて分量に対応する水と少量の酢を加え、煮詰めること1時間。


天草から水に滲み出した成分が寒天へと凝固化するのがおよそ1時間。その間に奄美諸島産の黒砂糖とグラニュー糖を水で煮詰める「黒蜜」を作る。焦がさず、固まらず!に神経を尖らすこちらの作業の方が、寒天作りよりも難しい。寒天に載せる赤えんどう豆が付近に売っていないものか?と思案していたら子供時代にお袋がよく通っていた伊勢佐木町通りの「銚子屋」さんを思いだす。さっそく自転車を駆り出す。

ラジオ亭の麦田から柏葉、山元町、中村町、浦舟町という横浜の馴染み深い旧市街地を漕いで無事に「銚子屋」にたどり着き、赤えんどう豆を入手する。300円也。

帰り道に中村町の三吉橋付近の路地を走っていたら、ソース焼そばの庶民御用達店「磯村」に出くわす。80歳を越えた婆さんが鉄板で蒸し麺、モヤシ、キャベツを絶妙に炒めてソースで和えるという縁日バージョンのインドア版といった焼そばである。

見逃して過ぎるのも勿体ないと思って寄り道する。大盛りを注文したらこれも300円也。肉っ気が不在の淡白な味わいだがこれが野菜類の炒め加減と蒸し麺の絡ませに年期が反映していて美味い。横浜にはこんな店もまだまだ潜伏してるから面白い。
寄り道の満腹のせいか、肝心の豆寒天の完成品の味見は常連客が顔を出す夜に持ち越すことになってしまった。

営業日のご案内 5月17日(木) 19日(土) 20日(日) 19日のみ15時開店〜19時 豆寒天➕煎茶付き 600円。
ところてん➕煎茶付き500円



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