それにしても上の画は...いくら医療ものだからってナースと注射器?
それしか思い浮かばないんすか?
だって点滴装置や心電図計などのCGではシリアスすぎるし、元祖ブラックジャッ
クらしき人と齋藤先生(ブラックジャックによろしくの主人公)らしき人が
向かい合っている画にしようかとも思ったんですが、大変そうなので断念。
ちなみに注射器はZippoさん、髪はKozaburoさんのモデリングデータを使わせていただきました。
というわけで今日は、ブラックジャックによろしく(佐藤秀峰作)というヘビーな劇画を取り上げてみました。
なぜヘビーかというとこの作品は読み手もかなりの気力・体力をもって向かい合
わなければならない内容ですよね。
私の感想は『すごい!』の一言です。
よくもまあここまで患者の身になり、医師の立場になり自分を追い込んで描ける
ものだなあ、と思います。
どうすればここまで命がけの最前線(患者にとっても治療する側にとっても)に
肉薄できるのか...と不思議にさえ思うわけです。
普通は自分や家族など大切な人が重大な病気になって初めて、その世界にいやおう無くどっぷりつかっていくことになるのではないでしょうか...
ちょっとやそっとの取材ではすぐに底が知れてしまうでしょうし、実際にその
病気で苦しんでいる人々にとっては読むに堪えない浅い作品になってしまう
はずです。
たとえば私が何かの病気で入院した場合、私なりの入院日記のようなものは描け
ると思います。(おもしろいかどうかは別ですが)
しかしそれはあくまでも自分自身が体験した病気と治療の範囲の話だけです...
...たぶん。
でもこのブラックジャックによろしくの場合は次々に大変な題材を取り上げてその病気に肉薄していくわけですから、ちょっと考えただけでも並大抵のことではありません。
作者の佐藤秀峰氏の消耗ぶりは大変なものだと想像がつきます...
よくテレビ番組で心臓の大手術や癌の最先端治療など最前線で活躍するカリスマ
医師を取り上げ、そのゴッドハンドぶりを紹介しているドキュメンタリーが
ありますが、あの医師たちは自分の生活をなげうって患者の治療に取り組んでいるように思えます。
というかそうでなければ不可能なくらい壮絶な日々ですよね。
佐藤秀峰氏もその医師たちと同じような使命感に突き動かされて、このブラック
ジャックによろしくを描いているのでは...(あくまでも私の想像ですが)
このブラックジャックによろしくを読んで齋藤医師のような医者になりたいと
いう若手の医師や医学部の学生が増えるのではないか...増えてほしい。
そんなことを考えさせられる作品だと思います。
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