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動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

【時空マジシャン】OPムービーcut11の3制作中

2011-02-22 19:23:03 | Weblog

iPad版【時空マジシャン】制作の見通しが立たないので、目処がつくまでどんどん進めたいところです。先日の一コマ漫画代わりの福笑いに続き、次の四コマ漫画もしくは一ページ漫画がうまくいけば、iPad版の見通しも少しは立つと思うんですが...

一方webcomic版のオープニングムービー制作も後一歩で完成というところまで来ています。後一歩というところであまり間を空けると、制作意欲が下がってしまうので昨夜はこちらを進めました。

さて上の画像は、マルセイユの市場のあんちゃんが林檎を占い師の前に置いて、タロットカードの方に手をすっと差し出したところ。

制作中にはいろいろなアングルでレンダリングしながら画面を確認します。もちろんネームや画コンテを紙に描くときに頭にイメージする画を最優先するのですが、カメラをいろいろな位置に置いて確認をしているときに思いがけなく良いアングルの画像を発見して、『おっ、こっちの方がいいじゃん!』というときもあります。

上の画像は自分としてはけっこう気に入ってるんですけど、たぶん本編では使わないでしょう。占い師がハッと我に返ると目の前に林檎のどアップがあって、次の画像でサイドから占い師と林檎を差し出しているあんちゃんの状況を説明しました。

なのでこれ以上いろいろな角度で描くことはせずに、すぐに占い机とあんちゃんの手元にズームイン。そのほうがテンポが良いので。

でも上の画は連載マンガの表紙向きの構図ですね。上の方にタイトルがあって、右下に作者名があればぴったりな感じ。

ちょっと林檎が光りすぎ(^^;)。布できゅっきゅ磨けばこのぐらいは光るけど。

それに林檎がちょっと空中に浮いている感じだし。そういう場合はポストワークで林檎の下に影をつけて、着地させます。

あんちゃんの影が占い師の背中の壁のほうにまで暗くのびています。時空マジシャンでは、いつもはあまり影を濃く描いていません。画像が全体的に暗くなってしまうからです。

影は人物や物体・空間を描く上で、非常に重要な表現手段ですよね。ですから自分の作品の中でもうまく使っていきたいといつも思ってるんですが、3DCGで意図したとおりのきれいな影を落とすのはなかなか難しいです。

墨のようなどす黒い影になったり、輪郭がくっきりし過ぎてしまったり。またレンダリング時間が異様にかかったわりに、がっかりするような影だったりするんですよね。

透明感のある明るい影が私の好みです。影を使いこなして表現力をぐっとアップさせたいところですが、影についてはまだまだ研究中です。

この画像では、あんちゃんと占い師の距離感や雰囲気的にいい感じに影が落とせました。

といいながらこの画は使わないんですが(o・ω・o)。

タロットカードに向かってすっと手を伸ばした市場のあんちゃん。いったいどうするつもりでしょうか?

「なんだ、これ...」と占い師にからんでくるのか。

それとも、林檎は占い料のつもり?




iPad版:福笑い完成

2011-02-16 18:51:27 | iPad版制作日記

Packager for iPhoneを使えば、Flash版【時空マジシャン】のコンテンツを比較的短期間でiPadアプリに変換できる、ということは確かに魅力的です。でも前回のブログに書いたように、ネット上でWebブラウザで閲覧するために作ったコンテンツなのでいろいろと問題が出てきました。

そこで一歩というか数歩後退。シンプルなコンテンツをXcode(Apple推奨のツール)とPackager for iPhoneでそれぞれ作りながら、その過程で見極めていこうというわけです。

Packager for iPhoneをまだあきらめないのは、【時空マジシャン】のアニメ部分はFlashでかなり工夫して制作しているので、同じことをXcodeでやろうとするとかなり無理があると思うからです。それにワンソース・マルチデバイスも捨てがたいところ。

さてそんなわけで、まずは一コマ漫画代わりの福笑いです。

前回のブログで描いたラフスケッチをXcodeとFlashで作ってみました。上の画像がそれです。

『う~む、まるでピカソですねぇ』

アプリを起動すると勝手に福笑いをやってくれます。さらに画面をタップするとまた別の顔になるというもの。

目・鼻などのパーツが顔からあまりはみ出ない位置に適当に配置される簡単なプログラムです。だから時々「普通こんなところに口を置かないだろう!?」というような配置になったりしますが、練習用アプリとしてはこれでOK。

以前Xcodeでパラパラマンガ動画をためしたことがありましたよね。だからエラー連発で先に進まないということはなかったですけど、まだぜんぜん慣れてなくて『これでいいのだろうか...』というような感じでビルドと実行ボタンを押してます。

それにしてもやっぱり私がダウンロードしたiOS SDKの(当時の)最新版が新しすぎて、それ用の参考書籍がほとんど出てなかったため古い本を参考にしたのが良くなかったですね。こう書いてもだめ、ああ書いてもだめ、という具合にスタート時点でつまずくのは良い経験とは言えないですから。

一方Flashのほうは、ActionScript3.0にもぼちぼち慣れてきたしとくに問題なし。『やっぱりクリエイターとしてはタイムラインがあると落ち着くな~( ̄ヮ ̄*)』

XcodeとFlashで同じシンプルなプログラムを書いて気付きました。アホでした。

Flashを起動して、ステージのサイズをiPad用に1024×768に設定しました。そしてそのステージ上に配置する画像のクオリティやサイズ、動きなどを調節しながら最適なコンテンツを作り上げていくわけです。

にもかかわらずWebブラウザ用に最適化したコンテンツをそのままiPadアプリに変換して、画質がどうのファイルサイズがどうのと文句を言うとは愚かでした。

Packager for iPhoneで作るにしても、画像をiPad用に再レンダリングしたりしてかなり本格的に作り直す必要がありそうです。そうなると制作期間的にはXcodeで開発するのに比べて格段に短期でできるという優位性が薄れました。

というわけで今回シンプルな福笑いアプリをXcodeとFlashでそれぞれ作ってみたわけですが、自分としてはけっこう得るものがありました。

次回は一歩進めて、四コマ漫画もしくは一ページ漫画にトライしてみようと思います。





iPad版:ちょっと失速してました

2011-02-10 18:20:38 | iPad版制作日記

ここ10日間ほど失速してました。なぜかというと、Packager for iPhoneで電子コミック【時空マジシャン】を作ったときのファイルサイズが100MBを超えそうだからです。

App Storeでコンテンツを探していて『おっ、ちょっと見てみようかな!』と思っても、そのコンテンツが100MBや200MBのファイルサイズだったら気軽にダウンロードする気になりませんよね。

ブロードバンド + Flashという環境で軽量なWebコンテンツを制作・発信する状況に慣れていたせいか、油断してました。特にiPadの場合、(iPhoneに比べ)画面が格段に大きいのでかなり重いファイルになることは解っていたはずですが...

そこで『他のiPad用コンテンツはどのくらいのサイズなんだろう?』と思ってちょっと調べてみました。


 【Alice for the iPad】:122MB

 【Alice for the iPad-Lite】:36.7MB

 【Toy Story Read-Along】:157MB

 【ストレイシープ ポーのクリスマス】:211MB

 【歌うクジラ】:83MB


『おおっ、けっこう皆さん重いじゃないすかΣ(・ω・ノ)ノ!』

なるほど、【Alice for the iPad-Lite】のようにLiteバージョンを用意する手もあるけど、自分にはそんな余裕はないです。

【歌うクジラ】は、小説 + 挿絵 + 音楽で83MBですか...音楽が重いのかな。

少し安心しました、100MB~200MBはiPadコンテンツとしては許容範囲のようなので。

とはいえ自分としてはまだ納得できていません。Packager for iPhoneを通す前の元ファイル(.swf)は、ネット上でWebブラウザで閲覧することを前提に最適化したコンテンツです。ですからかなり画質・音質ともに質を落としたり削ったりして軽量化しています。そのiPadアプリとして最適化されてないファイルが、Packager for iPhoneを通って変換後の.ipaファイルになるとき、低画質・低音質のままファイルサイズだけヘビーになってないか心配なわけです。

などと書きながら心の中では、『Web用コンテンツをPackager for iPhoneという便利ツールで、楽してiPadアプリ作ろうとしてんだからしょうがないだろ』と自分自身につぶやく声が聞こえるんですが。

しかしPackager for iPhoneで一気に作ろうというのは、ちょっと厳しくなってきたように思います。自分として許せる画質・音質を吟味しながらなるべくファイルサイズを抑えることで最適化したiPadアプリを作るためには、やはりXcodeでObjective-Cか...(-д-;)。

一コマ一コマ画像のパーツを読み込んで、喋らせたり、飛んだり跳ねたり、間に透明度を調節して滑らかにアニメさせたり、といったことをObjective-Cで書いていくなんて...考えただけでもズ~~~ン(*△*;)ウグググ。

さあっ、失速していてもしょうがない。先に進まねば。

上の画像は【福笑い】のラフスケッチです。

まずシンプルなコンテンツをXcodeとPackager for iPhoneでそれぞれ作ってみて、画質・ファイルサイズ、そしてパフォーマンスなどを比較してみようと思います。

画面をタップすると勝手に福笑いをしてくれるという簡単なものです。

いきなり電子コミック【時空マジシャン】を頭からがりがり作っていくことは無理そうなので、初心にもどってステップ・バイ・ステップでやることにしました。