Webcomic.tv

動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

【時空マジシャン】ウェブコミック現在の問題点

2007-12-31 17:24:18 | Weblog

上の画は【時空マジシャン】のChapter.2本編7ページ目の制作途中を画面キャプチャーしたものです。中途半端ですが今年はここまで。

先日のブログ「ウェブコミックを始めたわけ」で自分が想い描いたものに近づきつつあると書きました。私の場合、過去の経験から言うと自分の能力以上のことを頭に想い描き「出来る!」と考えてしまうくせがある(つまり考えが甘い!)

それを考えるとこの【時空マジシャン】は、比較的(頭に描いたものと実際に作りつつあるものの間に)ギャップが少ないのではないかと...

以上は良い点。今日は良くない点、つまり問題点をまとめて来年改善したいと思います。

今年の夏の終わりごろ、酒の席でウェブコミック【時空マジシャン】の話題が出ました。そのときいただきました貴重なるご意見・ご感想は次のとおりです。

1.本編だけ読んだらよくわからなかった。

2.主人公がよくない。マジックもしょぼい。

3.何でCGなの?手描きのほうが良いのでは?

4.まばたきが少ない。

まず1の「本編だけ読んだらよくわからなかった」ですが、これは大問題。オープニング・ムービーとのつながりがわかりにくいと思うのでChapter.2のオープニング・ムービーでなんとか解消しなくては...

次の「主人公がよくない。マジックもしょぼい」
たしかに今のところ主人公がさえないのは確か。ファッションもダサいし、なんとなく能天気な感じ。でもChapter.1でちょっと複線を張ったりしてるんですが、これから色々と変わってくる予定デス。

マジックについても同様です。というかそもそもあっと驚くイリュージョンが炸裂する場面でもなかったし、その表現力もなかったわけです。

Chapter.1の導入部は、主人公ブルーが横たわっていて猫のくろ太とのやりとりが始まるというのほほんとした展開でした。あの時点では激しい動きがあるようなシーンを描けなかったと思います。いまも試行錯誤をしながら少しずつ表現力をつけているところなので。

3の「何でCGなの?手描きのほうが良いのでは?」
映画やゲームでは、すごいフォトリアルなCGがあたりまえのように出てくるので【時空マジシャン】程度の中途半端なCGではしょうがないのでは?というご指摘です。

このあたりについては書き出すと長くなってしまうと思いますが、例えばデッサンひとつとってもミケランジェロばりの超うまい絵もあれば、へたうまタッチの味のあるものまでそれぞれの持ち味があります。

CGも色々な人の持ち味があって良いと思うので、来年は私の持ち味がにじみ出るようなCGを目指します。

4は手抜きをしないように心がけたいと思います。

あと私が以前から保留にしているインタラクティブ性(双方向性)という課題があります。来年はそのあたりもトライしてみる予定です。

なんか堅苦しくがーっとまとめてしまいましたが、ちょっと買い物に出かけなくては...もう店しまってるかも。

では良いお年を。



【時空マジシャン】ウェブコミックを始めたわけ

2007-12-25 18:19:58 | Weblog

年内に【時空マジシャン】のChapter.2 時空ダンスを完成させたかったんですが...でもぜんぜんだめでした。

今年はウェブコミック制作に落ち着いて取り組める状況ではなかったので、まあ仕方ないでしょう。

でもChapter.2に入ってからは、私の頭の中でイメージしていたウェブコミックというものに徐々に近づいてきたような気がするので、今年はそれなりに収穫ありというか、この方向で間違っていないのではないかと。

しかしあまり時間をかけているとある日パタッと制作意欲が減退して『もうやめよっと』ってことにならないとも限らないので、のんびりはしていられません。

このWebcomic.tvサイトは、自分がイメージする漫画作品を自由に作りたいということで、2006年に立ち上げました。

文字も画像も映像も音声もデジタルデータ化することで、切ったり貼ったり自由に出来る時代に生きているわけなのでそれらを駆使した漫画を描きたいと思ったわけです。

でもそのようなデジタルコミックを考えたのは、そのときが始めてというわけではなく今から10年くらい前に一度企画を立てたことがあります(まだウェブの回線速度が遅い時代で漫画を表示するには実用的ではなく、CD-ROMを前提に考えていました)

その当時私が勤めていた会社で企画書を作り、何とか開発の準備段階までこぎつけましたが、結局陽の目を見るまでには至りませんでした(内容も時空マジシャンとはぜんぜん違う別の物語)

またそのうち機会があるだろう』と思いつつ、e-ラーニング・コンテンツを作ったり、企業のウェブシステム開発に携わったりしているうちに月日は流れ『ぜんぜん機会がないじゃん』とある日つぶやく私でした。

自主制作でもなんでもとにかく始めなければ...ということでWebcomic.tvサイトを始めたわけです。

そんなわけで思い入れだけは強いので、急に制作意欲がなくなることはなさそうですが、時々ふと考え込んだりします。

普通の漫画とアニメがあれば、なにも新しいスタイルのウェブコミックなんか必要ないのでは?』.........『いやいや、インターネット時代なんだからこのような漫画があってもいいはず。うんにゃ、必要だ!』というようにたまに自問自答したりしてます。

今日アップロードしたネームは【時空マジシャン】Chapter.2の7ページ目です。


【時空マジシャン】Chapter.2 時空ダンスのネーム


【時空マジシャン】 おもしろいアイデア?

2007-12-13 00:08:20 | Weblog


師走も中旬になり、年内にやっておかなければならないことがけっこうあるけど、それはとりあえず置いといて【時空マジシャン】のChapter.2本編6ページ目です。

このページはサクッと出来そう』などと先日のブログに書きましたが、ぜんぜんサクッと出来ませんでした。いつものことですが...

ネームでは1コマ目と2コマ目の間にUFOスピーカーを表示するつもりでした。でもそれじゃつまらないのでページの真ん中にドーンと置いてみたら、ページ全体がまとまり各コマとの連動も出来てちょっとうれしい気分。

紙に描く漫画と同じく、このウェブコミックもコマ割りでページの基本的な構図が決まります。そして一定のタイミングで(動作の終了やセリフの音声が一区切りついた段階で)、次のコマに見せたい順番で表示していくわけです。

いままでのところそんなに変則的な順番で表示したことはないですが、場合によってはおもしろいかと思います。

それから基本的なコマとは別に、ページ全体に影響を及ぼす画(このページではUFOスピーカー)を適当な場所に配置したり、背景画像をコマ全体で共有したりといったことはその都度思いついたアイデアを取り入れたりしてます。

そのあたりは気分しだいというか、調子が良ければおもしろいことがひらめくんですけどね。

しかし今回は、詰めが甘かった...

UFOをドーンと真ん中に持ってきたところまでは良かったのですが、各コマとの同期は『そのあたりは作りながら考えればOK』という感じで取り掛かったのが失敗のもと。

最後の動作確認であっち直したりこっち直したり、けっこう大変でした。

おっ、ひらめいた!

この文章を書きながら、ひとつアイデアがひらめきました。

1.普通にコマ割りをしてページを作りる。
2.もちろんコマは順番に表示されるし、キャラクターも動いて喋るようにする。
3.そのページ全体を地面にして、その上に3Dキャラを立たせてレンダリング。
  (影も薄くページの上に落とす)
4.ページの上に立っている3Dキャラはコマの動きに連動させる。

このアイデアは対決のシーンなどに使えそう。2人のキャラが対峙していて、コマの中では『ふっふっふっ、俺に勝てると思っているのか?』などのやり取りがあって、ページの上に立ち上がっている3Dキャラはジリジリと間合いを計っている...

う~ん、下のコマが見にくくなってしまうかも...

でも今度そういうシーンがあったらためしてみましょう。

→<a href="http://webcomic.tv/4d/chap2p6.html">【時空マジシャン】時空ダンス本編6ページ目</a>





諸星大二郎 六福神

2007-12-03 19:10:23 | Weblog

妖怪ハンター(諸星大二郎)の地の巻・天の巻に続き、水の巻を読みました。

地の巻からは「ヒトニグサ」、天の巻からは「井戸のまわりで」のワンシーンをもとにCGで画をおこしましたが、今回の水の巻では「六福神」を取り上げてCG画像にしてみました。

いろいろなシーンをCGでおこしてみると勉強になりますよね。

でもあまり時間をかけられないので、ウェブコミック【時空マジシャン】の背景を流用したり、ありもののモデリングデータなどを使ってすばやく作れそうなシーンを選びます。

そして短時間でサクッと制作...といきたいところですが今回もけっこう凝って
しまいました。

この水の巻には「うつぼ舟の女」という話が載っているのですが、ストーリーが非常に練れていて力作だと思います。

うつぼ舟の中で眠っている女のミイラやその女が産んだ卵が孵えるシーンなど引かれるシーンが多くて楽しめました(でも生まれた半魚人?がちょっと怪獣っぽすぎたかも...もう少し人間ぽい生き物を期待してたので)

このうつぼ舟の女の娘が、母親が産んだ卵を抱いているシーンがありまして、
このシーンをCGで描いたほうが早くできたかもしれません。

なにしろ上の画を描くためにメタセコイアで宝船の一部をモデリングしなければ
ならなかったし、女の子を包んでいる半透明の物質もメタボールで作ったので。
(メタボールはたいして時間かからなかったですが)

水の巻は主人公の稗田礼二郎の影がだんだん薄くなってきて、後半ではほとんど
登場しなくなります。ちょっとさみしいですねえ。

やっぱり作者も稗田礼二郎という中年のおじさんと若い女性との組み合わせで
事件を解決するというパターンが多かったので、若いカップルにしたかったので
しょうか?