制作中のiPad版電子コミック【Wings ウイングス】では、そのページを読み終わって次頁へ進むとき、もしくは前頁に戻るときには、画面の端をタップするか画面内をフリックしてページをめくります。
それはいいんですが、「そのページを読み終わって..」が問題です。
一般的な静止画ベースのマンガは、読者がそのページを読み終わって「さあっ、次のページへ進もう!」というわけで何ら問題ありません。でも【Wings ウイングス】は、その読み終わったかどうかのタイミングが判りにくいんですよね。
つまりコマの中でアニメが動いているので、まだこれから何か新たな表示があるのか、それともアニメすべての表示が終わって単に同じような動作がループ再生されているだけなのか、そのあたりの判別が難しいわけです。
とくに同じアニメをループ再生しているとひと目で分かるのが嫌なので、私は複数の動作のアニメを用意してランダムに表示する技を使ったりします。なので一段と「もうページめくっていいの?」「まだなんか出てくんの?判りにくいんだよな」状態になってしまいます。
そこで考えたのが上の画像のキューピッド。
ページのすべてを表示し終えたタイミングを見計らって画面の端っこにキューピッドが現れます。そしてかわいくパタパタッと羽ばたきながらページめくりを促します。上の画像の青い円で囲ったくらいのサイズか、もう少し小さくなる予定。
初めは三角アイコンをチカチカっとさせてページめくりを促そうかと思ってました。しかしなんとも芸が無く、かっこ悪い。
「じゃあこのキューピッドのパタパタはかっこいいのか?」
『う~む...かっこいいとはいえないが、カワイイ...かも、...でもダサいかもしれない』
さっきまでは微塵の迷いもなく『グッドアイデア!』と思ってたんですが...ブログを書いてるうちに、なぜか急にダサ苦しいアイデアに思えてきてしまいました。
とりあえずもう少し検討することにします。
今日この文章を書く前に先日のブログ(11/17)を読み返してみました。
Xcodeでのコーディングに少々慣れてきた...なんて書いてしまいましたが、やっぱりぜんぜん慣れてません。
実際、レナが左右をきょろきょろ見たり、天井を見回したり、床を見たりするアニメでは、NSTimerを使って一定の秒数間隔でレナがランダムにきょろきょろしますが、これもまともに動くまでにずいぶん苦労しています。
なにしろ、Flashのように表現やコーディングの蓄積がないので、そのつど悪戦苦闘しているわけで、とても慣れてきたなんて言える状況ではありませんでした。
そういえばこの間AdobeのFlashが完全にモバイルから撤退したんですよね。
AppleのFlash排除やHTML5の時代という流れがありますけど、Flashというすぐれたツールがこのような目にあうというのは、ちょっと解せない気分です。
昔Macromedia社がDirectorからFlashに軸足を移すと発表したとき、世のDirector使い達は少なからずショックを受けたものでした。
私もDirectorを使ってけっこう仕事をしていたので、『え~っ、Flashってなんか使いにくいんだよね...』と思ったことを良く憶えています。
だれかが、『(なんやかやいっても)結局ツールですよ、ツール!』と言いました。
たしかにツールに右往左往してはいけないんですが、でもクリエイターにとってツールに依存している部分があるのも確か。
改めて自分の表現の核心をつねに意識しなくては、と感じました。