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動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

またも試練(iBooks Author制作日記51)

2014-01-24 19:15:45 | iPad版制作日記

前回、表紙をお見せしたモーションコミック【ナナのかぼちゃパン】ですが、このままあと一息で完成かと思いきや、またも試練に襲われてしまいました。

音声抜きで作ったコンテンツに、後から音声を加えて1ページずつ仕上げるという作業も終盤に差し掛かり、『さあ、このあたりでページを連結して動作チェックをしてみるか』という段階でした。

「iBooks Author」のプレビューで、コンテンツの頭から1ページずつめくり、画面をタップしてウィジェットを起動しアニメを再生していきます。

『お、重い...これは...許せる重さじゃない』というくらいアニメの動作が鈍重になってました。

これまでも各ページのプレビュー時に数ページに渡ってチェックをすることもありました。でもその時は、『ちょっと重くなってきたかな..』という程度だったんですよね。

ところがページを重ねていき後半のページになると、急激にパフォーマンスが落ちて、1フレームを表示するたびにぬかるみに足をとられながら一歩一歩進んでるような感じになってしまいました。

とても許容範囲といえる状況ではありません。

とくに処理の重さがフレームレートに顕著に出ていて、音声とアニメが同時にスタートしても音声はスローにならないのでそのままどんどん再生されて、アニメの動作だけが置いてけぼりをくらっている状態。

とりあえず、削れるデータは可能な限り取り去って、各画像もTinyPngなどでさらに圧縮して、とにかくシェイプアップする。

それでもだめならFlashのFPS(1秒当たりのフレーム数)をがくっと落とす必要があるかもしれません。

いや~、大変なことになりました。

もしかしたら、「iBooks Author」のテンプレートを使い、中身はほとんどウィジェットで作るというモーションコミックの制作手法の正念場かも...。

Webコンテンツに比べるとこのiPad版コンテンツは、ちょっと贅沢に素材を使っていたので、けっこうファイルサイズを削る余地はあるんですけどね。

それにしてもCPUもメモリも回線速度も『もう十分!』というくらい速く大容量になった現在、まだこういう苦しみを味わうとは。

大昔、486マシンに倍速のCD-ROMドライブをつないで、作ったコンテンツの遅さ・重さと格闘していた日々を思い出しました。

iBookstoreにモーションコミック【ナナのかぼちゃパン】が並ぶ日は来るのであろうか!?




表紙の設定(iBooks Author制作日記50)

2014-01-12 19:20:52 | iPad版制作日記

モーションコミック【ナナのかぼちゃパン】の表紙を制作中です。

表紙というのは、自分のiPadやアップルのiBookstoreの本棚にいろいろな電子書籍が並んでいますけど、その電子書籍の表紙になります。つまりアイコンですね。タップすればiBooksが起動します。

上の画像は、「iBooks Author」で表紙を設定しているところです。ナナがかぼちゃパンに「いっただっきまーす」とかぶりつこうとしている絵にしました。

左側のサイドバーの上部に、「ナナのかぼちゃパン」とタイトルが表示されています。調べてみたところ、このタイトルがiTunesに引き継がれるとのことなので重要ですね。(テンプレートの初期状態では「Book Title」と表示されているので、それを書き換える)

同じく重要な「作者名」は、書類インスペクタで設定します。

インスペクタは、テキストやグラフィックなどブックを構成する各要素を設定するパネルです。ツールバーのインスペクタをクリックすると表示されます。(画像の上部、右側)

インスペクタパネルの一番左側のタブをクリックして書類インスペクタを開き、「作者」「タイトル」「キーワード」「コメント」を入力。ここの作者名がiTunesに引き継がれます。

ドキュメントエリア(ナナの画像がある部分)には、テンプレートの初期状態ではサンプル画像やサンプル文字が配置されているので、それらを削除しナナの表紙画像と手書きのタイトル文字に差し換えました。

でもドキュメントエリアに初期状態であるタイトル文字(「ナナのかぼちゃパン」と書き換えてある)は残しました。iTunesにタイトルが引き継がれないといけないので。つまり、テキストのタイトル文字は透明にして残し、その上に手書きのタイトル文字をドラッグ&ドロップで配置したというわけです。

ようやく表紙までたどり着きました。といっても、本編のアニメと音声の同期作業がまだ途中なんですけどね。

それにしても、後から音声に合わせてアニメの動作や口パクを修正するのはえらく大変です。次回作からは、ストーリーボードの段階で音声も他の素材と同時に準備して、それからオーサリングに取り掛かろう!

ところで上の画像のサイドバーに「ナナのかぼちゃパン」と関係ない画があるでしょう?蝶やトンボの絵が描いてあるんですけど、これはテンプレートの名残というか、まだナナの画像に差し換えてない部分です。

最初にテンプレートを選ぶときに電子コミック向きのものを探したんですが、ピッタリなのが無くて無理やり選んだのがこの「クラフト」という手作り感が感じられるテンプレートでした。

結果的には、ほとんどテンプレートの持ち味を生かしてないんで、どれを使っても同じだったかも...。

でも、iPad縦向き時のストーリーボード表示では、紙に描いた感が出せたのでやっぱり正解でした。