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動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

【時空マジシャン】占い師修行時代

2009-10-30 21:35:52 | Weblog

このブログで今までに掲載した画像の中では一番大きいかもしれません。ここのところコツコツと細密な作業を続けることが多かったので、気分転換にちょっと大きめの画像にしてみました。

先日アップロードした【時空マジシャン】OPムービーcut1~cut6の次の制作に取り掛かるために、占い師が暗中模索してる情景をCGで起こしながらイメージを確認している段階です。

もちろん画コンテを描く際には頭の中でいろいろとイメージしてますが、実際にCGで起こし始めると頭で思ったとおりにはいかないことがしばしばあるので。

Poserでいろいろな角度からポーズをとらせながら確認します。けっこう問題はありそうですが、とりあえず画像レンダリング後のポストワークで乗り切れそう。つまりフォトショップなどのレタッチソフトで修正すればいけそうな気がします。

そういった作業中の画像からブログ用に一枚選んできれいに仕上げたのが上の画像です。

タロットの世界にどっぷりと浸かった生活の中、若き占い師は(今も若いですが)運命の謎をさぐるかのようにタロットに宿る何物かの声を追いかけ彷徨います。

そんな彼女の心象風景は出口の見えない暗闇であったり、恐ろしげな魑魅魍魎が跋扈(ばっこ)する世界。そんなある日、ふと満天の星空を見上げる占い師...そこにはタロットのキャラクター達が冷たい光を放っていました。

いえいえ、彼女の表情から察すると、満天の星空には彼女をやさしく包み込むようにタロットのキャラ達が瞬いているようですd(^-^)。

占い師の顔のモデリング・データは、Chapter.1のときと大分変わっています。ドアップにも耐えうるように修正しました。

モデリングするときにいろんな角度から眺めながら作るので、かなり微妙な角度でレンダリングしてもデッサンが破綻したような画像になることはめったにないのですが、魅力的な表情になるかどうかは別問題。

この画のような下から見上げる角度は、ぜんぜん別人のような表情になってしまうことがままあるのですが、今回はそういうこともなく占い師の若さと希望にあふれる表情を出すことができました。

占い師が着ているメイド服はRenderosityで購入したものです。作者はaoaioさん。

衣装はDAZ3DやRenderosityでときどき購入します。お気に入りはaoaioさんとBATLABさんの作品。お二人の3D衣装はセンスが良く細部まできっちりと作られているのでキャラに着せるのが楽しみです。

さあ、cut7以降の制作準備が整ってきたのでそろそろ取り掛かることにします。





【時空マジシャン】OPムービーcut1~6

2009-10-26 15:33:51 | Weblog
本編はこちら⇒ 【時空マジシャン】Chapter.2 オープニング・ムービーcut1~6

さきほど【時空マジシャン】オープニング・ムービーのcut6をサーバーにアップしたところです。cut6とcut7の間に声優名のクレジットを入れました。上の画像です。

全員を一度に表示しきれなかったので、現代人のブルーと占い師(ブルーは現在より数十年未来の人という設定ですが)、それから天正時代のすずめ達に分けてクレジットすることにしました。

クレジット・タイトルの背景ではタロットカードがクルクルと乱舞しています。

先日のブログで、タロットカードの螺旋状の動きがうまくいかない...というような苦戦の状況を書きましたが、最終的には自分の頭の中にあるイメージどおりに出来ましたv(。^□^。)v。

カードが螺旋の軌道に沿って次々に飛んでくる動きをActionScriptで制御すると、カッチリと計算されたコースをギュイーンをすっ飛んでくるので情緒がないんですよね。

そこで色々と工夫したわけですが、まずスピード。占い師がまだ占い修行中の自分に思いを馳せているわけなので、記憶をたどるような速度、つまりゆっくりめ。

次にカードがひらひらと風に舞うような感じを表すために、カードに角度をつけてカード自体がくるくる回転しながら螺旋状に飛んでくるようにしました。

それから手前に来るに従って透明度を上げていき、最後は空中に溶け込むように消えていく...この辺りを何度か値を変えて試した結果、情緒が出た?というか自分では納得!の動きになりました。実際の動きは本編をご覧ください。

カードがひらひらと舞い始めるとともに音楽もスタートします。今回もChapter.1と同じくサウンドクリエーターFTKさんのループサウンドを使わせていただきました。数多くのサウンド集の中からこのシーンにぴったりの曲が見つかってラッキーでした。タロットの神秘的なテイストが立ち上ってきます。

しかしこの辺りの流れ、つまり占い師が回想モードに入る→タロットカードが乱舞→サウンド・スタート→キャストのクレジット表示という一連の流れは、タイミングの難しさと雰囲気の表現がなかなか出せなくて苦しみました。

さて次は、修行時代の占い師を描かねば。




【時空マジシャン】スパイラル

2009-10-19 15:28:44 | Weblog

占い師が回想シーンに入る場面を作ってます。すんなり出来ると思いきや...そうはいきませんでした。【時空マジシャン】オープニング・ムービーのcut6です。

簡単に出来ると思ったわけは、Chapter.1のオープニングで作った桜吹雪(桜の花が画面奥から湧き出るように現れるアニメ)のムービークリップを再利用すればオーケーと思ってたからなんですが...もしイメージと違っていてもちょっと手を加えれば大丈夫かなと。

実際に桜の画像とタロットカードの画像を入れ替えて動かしてみました。『うーん、だいぶイメージと違う..』という感じです。

たしかにカードが湧き出るように現れてくるのですが、何と言うか回想シーンに引き込まれるような目くるめくような感じがないんですね。

やっぱり桜の花とタロットカードはぜんぜん違いました...あたりまえですが(^_^;)。

さて、では回想シーンに引き込まれるような効果を出すにはカードにどのような動きをさせれば良いのか...
..(‐ω‐?)むう?...しばし考える...はっΣw(゜д゜* )w..そうか、スパイラル!?

というわけで、とりあえずスパイラルつまり螺旋(らせん)の動きをカードにつけてみることにしました。

スパイラルな動きのような数学的な軌道は、手作業のアニメではなかなか大変です(とくに今回のタロットカードのように後から後から湧き出るようなアニメの場合はとくに)。

あって良かったActionScript!!

螺旋運動は円運動の半径を少しずつ大きくしてやればいいので、さっそくタロットカードに螺旋運動をさせてみました。

するとかたつむりの模様状の軌道を描いて、カードがギュイーンと動くではありませんか!...そりゃ動きますよね、スクリプトを間違えてなければ。

でも、いまいちです。

あまりにも数学的な正確さで動くせいか情緒がありません。

現在そのあたりの問題を解決すべくいろいろ試しているところです。





【時空マジシャン】OPムービーcut1~5

2009-10-14 21:44:04 | Weblog
Flashムービーはこちら⇒ 【時空マジシャン】Chapter.2 オープニング・ムービーcut1~5

牛歩のごとくゆっくりと進んでいる【時空マジシャン】Chapter.2のオープニング・ムービー制作です。本日アップロードしたのは1カットなのですが、これでcut1~cut5まで続けて見れるようになりました。

このカットは、画コンテでは占い師の背後からの構図でしたが、角度的にかなり苦しくてちょっと解りにくい画面になってしまったので途中で計画変更、上の画像のように占い師のサイドからのカメラ位置にしました。

カメラの場所が決まったので、『さあ、後は通行人のアニメを作ればカット5は完成だ!』と思いきやそこからが長かった...

紅いロココ調のドレスを着た婦人がこちらに向って歩いてきます。そのシーンで苦戦してしまって、4回くらい作り直した結果ようやくなんとか普通に歩いてる感じになりました。

どういうわけか壊れかけたロボットが氷の上をツツツーッと滑りながらこちらに向ってくるような感じになってしまって、作り直してもなかなかその状態から抜けられません(左右の体の動きが大きすぎたのと、こちらに向うスピードの調節がまずかったもよう)。

頭がくらくらしながらも再々々度作り直し。

 1.まず身体の角度をちょっと変えて画像をレンダリング。
 2.次にその画像で身体を微かに左右に振りながら歩くムービー・クリップを作る。
 3.さらにそのムービー・クリップを同じく微かに上下運動させるムービー・クリップを作る。
 4.最後にそのムービー・クリップを画面の奥からこちらに向けて少しずつ拡大しながら歩かせる。そのときにイージング(加速や減速させる機能)を使って手前に来るほど加速していく。そして占い師の前に来たらチラリと左方を見る。

というわけで何とか出来ました、フエエーよかったー(ヾ; ̄ω ̄)ヾヤレヤレ。

というような感じで苦戦しているところに、声優さんにお願いしていた音声が出来上がってきました。

このcut5から音声が入るのですが、やっぱり声があるとぐっと引き締まるというか嬉しくなりますね。

この場面では占い師が頭の中でしゃべっているのでナレーションのような感じですが、違和感のない自然な感じにできました。

さて、次のcut6からは占い師の回想シーンが始まります。いよいよ先日作ったマルセイユ・タロットカードの出番。画面の奥からタロットカードが湧き出してくるように乱舞するというシーンです。

Chapter.1のオープニング・ムービーで、複数の桜の花が回転しながら現れては消えていくという場面がありました。

あれを使い回そうかな、と思ってます。




【時空マジシャン】タロットカード

2009-10-05 15:04:14 | Weblog

【時空マジシャン】オープニング・ムービーのcut6を制作中です。

占い師が遠くを見るように過去を回想します。するとタロットカードが湧き出るように現れ乱舞する、というシーンです。

Chapter.1でも冒頭部でタロットカードによる占いのシーンがありました。あれは占い師が時空ライフ(o^Д^o)を始めてから使い始めた時空バージョンのタロットカードです。今回のChapter.2で使うのは、占い師がまだ修行中に使っていたカードなので一般的な普通のマルセイユ・タロットカードです。

とはいえ市販のカードを使うわけにはいかないので、マルセイユ・タロットのデザインをベースに描き起こしました。出来上がったのが上の画像です、まだ5カード程ですが。

マルセイユ・タロットというとグリモー版、カモワン版など有名なカードがあってそれぞれ微妙に違いますが、基本的なデザインはほぼ同じです。デザインがあまりにも違ったらマルセイユ版じゃなくなってしまいますしね。

実は今回どのような雰囲気のカードにしようかと考えた時、ヴィスコンティ・スフォルザ版という最古のころのカードが頭に浮かびました。

このヴィスコンティ・スフォルザ・デッキは、古典的な宗教画のイコンのような聖なる雰囲気が漂うタロットカードで、私は以前からいいなあと思っていたものです。

『よし!マルセイユ版に古色あふれるヴィスコンティ版の雰囲気を加味した手作りタロットを作ろう!! ボードを枚数分用意して、ジェッソやモデリングペーストで盛り上げて、削ったりヒビいらせたりして顔料を擦り込んで、土に埋めて1ヵ月...』と私の悪い癖がむくむくと頭をもたげてきたのであった。でも数分後には我に返り『やめよう。ウェブコミックがいつまでたっても完成しないし...』

というわけで上の画像のようにポップでライト感覚な(古色とは)正反対のデザインに落ち着きました。これはこれで気に入ってるんですがね。それに(時空マジシャンの)占い師が初心者のころに使用していたわけなので、チープな感じがマッチしていると思います。

さて、そもそも【時空マジシャン】ではなぜマルセイユ・タロットなのでしょうか?

先程のヴィスコンティ・スフォルザ版は、古色あふれる手描きの細密画でとても惹かれます。またライダー版(ウェイト版)は、アールヌーヴォー調のデザインが魅力的で、特に「愚者」はさわやかな若者が断崖絶壁のようなところを軽やかに歩く姿がなんとも言えず大好きなカードです。

でも【時空マジシャン】ではマルセイユ版にしました。それは18世紀ころにマルセイユがタロットカードの一大生産地になり、占いに多用されるようになったこと。またマルセイユ版がその後のあらゆるタロットの基本になっていること等から、その時期にカードに何らかの力が宿ったと【時空マジシャン】的には考えています。