オンラインで公開されているディズニーの短編アニメ「Paperman」を観ました。
「Paperman」は、現在アメリカで主流の3DCGアニメの長所と、昔ながらの手描きアニメの魅力を斬新な手法で融合させた作品で、アカデミー賞の短編アニメーション部門にもノミネートされています。
今回この「Paperman」を取り上げた理由は、丁度自分も3DCG画像にフィルターや手描き修正を施してセル画風の手法を試行錯誤中だからです。
先日のブログ、「マンガ的線画の魅力」でもまさにそのことを書いたばかりで、「おおっ、オレも時代に乗り遅れてないじゃん!ていうかディズニーと波長があってるかも」とちょっと喜んでしまいました。
その先日のブログで、「3DCGアニメがしばらく続くであろうアメリカでは、セル画調アニメは受け入れられないのでは?」というようなことを書きました。でも、そうでもなさそうです。
「Paperman」の監督が、ディズニーのベテランアニメーターの手描きの作画によるアニメの良さを改めて認識し、3DCGと手描きを融合させる方法を考えたそうです。その結果、「Meander」というソフトウェアを開発することでその融合を実現させたとのこと。
「Meander」をちょっと調べてみたんですけど、3DCGのレンダリング画像にアニメーターがベクトルベースの線画を上から描き重ねることで、セル画調にする技術のようです。えらいざっくりした説明ですいませんが(o^皿^o)ゞ。
3DCGアニメの一連の動きの、最初の部分に重ねるように線画を描くと、その後のアニメの立体の動きに合わせて線画が変形しながら追随するようになってるんですね。
手描きというアナログ的な手法を取り入れるにしても、ちゃんとアメリカ的にシステマチックに、無駄な作業をしないように修正がしやすいように、また一人の熟練の絵師に作業が偏らないように徹底的に合理的に作られているんでしょうね。
私のように、1枚の画像ごとにペンタブで手垢を擦り付けながら、キャラに血を通わせる手法とは大違いです( ̄∇ ̄;)ムウ。
で上の画像は、「Paperman」の冒頭シーンを真似してみました。
駅で電車を待つ主人公とヒロイン。その背後を反対方向の電車でしょうか、勢いよく通過していきます。
主人公の立っている位置に、現在制作中の電子コミック【ナナのかぼちゃパン】の登場人物・雄作を、そしてヒロインの位置にナナを立たせてみました。もちろん最近お気に入りのセル画調にして、「Paperman」と同じくモノクロにしました。
「Paperman」は、ぱっと見完璧に手描きタッチですが、上の画像はけっこう3DCGの質感が残っています。
自分としては今後さらに3DCG感を無くしていくか、まだもう少し試行錯誤が必要です。
もしかしたらアメリカでも予想以上に手描きの復権が早いのかも( ̄ヮ ̄*)フム。
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