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動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

仕上げ(iBooks Author制作日記53)

2014-02-26 19:52:22 | iPad版制作日記

長々とやってきました、「iBooks Author」で作るモーションコミック【ナナのかぼちゃパン】ですが、いよいよ仕上げ段階です。

表紙のアイコンをタップすると、まず最初にイントロメディアが表示されます。

今回は上のような画像を表示することにしました。【ナナのかぼちゃパン】の読み方ページですね。

簡単な説明と共に、iPadの横画面と縦画面でそれぞれ違ったコンテンツが見れるので、2倍とまではいかないが1.5倍楽しめる、ということをちょっとアピール。

当初は、イントロメディアにムービー(H.264の動画)を使うつもりでした。でも、本編の各ページに2~3MBのHTMLウィジェットが組み込まれていて、全体的にヘビーになってしまったので、今回は作戦変更。

イントロメディアは、アイディア次第でいろいろなメッセージを冒頭に組み込み、ブックを盛り上げることができるおもしろい演出ですよね。

今後の作品づくりでも力を入れたい部分です。

「iBooks Author」で作成する電子ブックは基本的には、表紙、イントロメディア、目次、本文(メインのコンテンツ)、用語集といった要素で構成されています。

用語集だけは必要なかったので使いませんでしたけど、それ以外は活用しました。テンプレートに予め用意されているそういったページというのは、実際に使ってみると自由度がなくがっかりされられたりするものです。でも今回は、有効利用できたと思います。

「iBooks Author制作日記」と称して書いているにもかかわらず、最終段階で電子ブックの構成要素などを書いているのも変な話ですね。

自分のやりたいこと、つまりマルチメディアによるマンガ表現を、「iBooks Author」は受け入れてくれるのか? → 受け入れてくれそうだ...!? → おおっ、受け入れてくれた! → (問題点が生じて)やっぱりだめか!? → いやっ、大丈夫そうだ!...みたいな繰り返しで、それ以外のことは全て後回しでした。

なので、今更になって「iBooks Author」で作る電子ブックの構成要素などに触れているわけです。

「iBooks Author」は、アップルの無料の電子書籍オーサリングツールです。

そういえば、自分が昔持っていた「MacintoshⅡcx」には、「HyperCard」というマルチメディアオーサリングツールが入っていました。当時やっぱり無料だったと思います。

アップルには、ユーザーの感性を刺激して、自らコンテンツを「作る人」へと誘う伝統が生きているようです。




目次の編集(iBooks Author制作日記52)

2014-02-08 20:10:52 | iPad版制作日記

上の画像は「iBooks Author」でオーサリング中の、モーションコミック【ナナのかぼちゃパン】です。

目次のページを編集しているところですね。

そうなんです、ついに目次ページの作成までたどり着きました。

いや~、あと一息。でも自分の場合、いままで何度『あと一歩、あと一息で完成だ!』と思ったことでしょうか。その都度、予想外の問題が発生して大幅な修正を余儀なくされました。

だからあと一息といっても油断せずに、「高名の木登り」のように着地し終わるまで慎重にいかねば。

いくら慎重にやっても問題が潜んでいるのであれば、そのうち顔を出すんですけど...( ̄∇ ̄;)。

そういえば前回のブログに、「コンテンツが重くなってしまいアニメの動作が許せない遅さになってしまった」とか「音声は普通に再生されて、アニメが置いてけぼりになっている」とか「iBooks Authorのテンプレートを使い、中身をHTMLウィジェットで作る制作手法の大ピンチ」というようなことを書き連ねました。

そうそう、その顛末を書かなくては。

結論は、iOSとiBooksリーダーのバージョンアップでパフォーマンスが改善しました。

画像などのファイルサイズを削ったり、FPS(1秒当たりのフレーム数)を落としたりしても、パフォーマンスは改善せず不安定な動作が続いていたので、制作環境に手を着けることにしました。

あと少しで終わるし、iOSやiBooksリーダーアプリ、iBooks Author、Toolkit for createJSといった制作/動作環境は変更したくなかったのですけどね。

それにユーザーの動作環境としてiBooks2以降と自分の中で決めていました。

しかしそうも言ってられなくてちょっと調べてみたら、iBooksリーダーの改善点として「パフォーマンスの改善」と謳われていたので、アップデートしたところ、みごとにサクサク動いてくれました。

今回は、まず音声・サウンド抜きでアニメを作成。後で音声を付加しながら同期させるという作り方でした。

アニメだけの段階ではパフォーマンスに問題はありませんでした。ところが音声を加え始めてからパフォーマンスがどんどん低下していったんですね。

それが、iOSとiBooksリーダーのバージョンアップ後は、アニメだけのときの動作に戻りサクサク動きました。

読者がストレス無く読める動作環境として、iOS7とiBooks3.2以降という条件にはなりましたが、これだけハードウェアとソフトウェアの進化が急速な時代なのでやむを得ません。

でもできればハードはiPad2以降にしたいんですよね。iPad2のユーザーはけっこう多いと思うので。

さて、目次にもどります。

「iBooks Author」には、目次の設定ページがあります。これはいいですよね、各セクションが自動的に表示されていて、それをタップするとそのセクションにジャンプします。

中身はほとんどHTMLウィジェットなんですけど、テンプレートが持っている便利な機能は使わせてもらいましょう。

【ナナのかぼちゃパン】のコンテンツは、チャプタ1の中にすべて収めました。

その中を区切って、「ナナのかぼちゃパン本編」と「かぼちゃパンのレシピ」と「後書きとか解説のページ」のセクションに分けました。

さてそろそろ、「iBooks Author」とHTMLウィジェットで作るiPad版モーションコミックの制作手法が一段落してほしいところです。