Webcomic.tv

動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

【時空マジシャン】本編最終ページ(Chapter.2)

2009-04-25 11:56:18 | Weblog
        →【時空マジシャン】Chapter.2 本編最終ページ(Flash版)

【時空マジシャン】の本編23ページ目をアップロードしました。このページがChapter.2のラストページになります。

15ページ目以降は音声抜きのバージョンなのでまだ最終的な完成ではありませんが、これでようやくオープニング・ムービーにとりかかれそうです。音声のほうは準備ができ次第順次入れていきます。

それにしてもこの落下シーン、いまいちの出来。ずいぶんやり直したんですけど...繰り返し繰り返し再生して見ているうちに、頭の中の当初のイメージを見失ってしまいました。後日音声を入れるときにもう一度見直して、細部を調節してみようと思ってます。

上の画では「消えた!?...」「大伴ノ細人だって!?...」というような吹き出しがいっぺんに出ていますが、本編のFlash版では落下していくすずめの脳裏に浮かんだ驚きや疑問がぽつりぽつりと表示される、という感じです。

詳しくは本編Flash版をご覧ください。

何はともあれChapter.2のオープニング・ムービーの画コンテに取り掛かります。それから占い師の顔をもう少し美しくしなくては。

美しくと言ってもChapter.1のころと別人のように変わってしまっては困るので、基本的な造りはあまりいじらないつもりです。もう少し細部をリアルにしながら、魅力を引き出せればいいんですが。せいぜいプチ整形ぐらいでd(^^*) 。

話は変わりますが、先日ComicStudioを購入しました。ペンタブレットも一緒に。

『マンガ制作ツールは自分が描くウェブコミックとは方向性が違うし...』などと言いながらも、最近のマンガ制作ツールの進化した機能を使ってみたかったのでついに手を出しました。

何か目から鱗の使い方や思いがけない発見等に出会えればいいのですが。





ヒカルの碁をもう一度

2009-04-17 16:40:37 | Weblog

もう2週間くらい前の話しですが、4月4日の日経新聞の夕刊を流し読みしていたところ「ヒカルの碁をもう一度」というタイトルの記事が目に飛び込んできました。

『おっ、再開か!?』と思った私は、『きっと佐為はまだ囲碁に未練があって成仏できなかったに違いない。そして今度は別の子供(今回は女の子でもいいかも)に宿って成長したヒカルと対決するんだな...そうに違いない。』と瞬時に判断して、新聞記事を読み始めたのでした。

ところが...「ヒカルの碁をもう一度」と願っているのは囲碁の日本棋院で、以前のヒカ碁のブームで一時囲碁人口が増えたときのあのフィーバーの再来に期待を寄せているという内容の記事でした。残念!

日本棋院では「囲碁マンガ原作大賞」を創設していて、今年は2回目だそうです。今回は七十四通の応募があり、5月半ばに発表があるとのこと。

囲碁や将棋というのは飛んだり跳ねたりというアクションが無く、「ピシッ!」「パシッ!」と石音や駒音が響くだけなので、マンガの題材としては作りにくいでしょうね。

将棋のほうは、「22角成りいいいーーー!!!」「なにいー!?」とか「かかったな!奇襲戦法ひねり飛車ーーー!!うわーっはっはっはー」「げえっ!!」みたいなけっこう派手っぽい技などがあって、まだしも作りやすいかもしれません。

でも囲碁のほうは、「黒10-11?...そんなんで手になるのか???」といった具合で一段と地味。囲碁雑誌など囲碁に興味がある人向けの本因坊秀策物語とかであればわかりますが、少年雑誌では難しいと思っていました。

でもヒカルの碁はおもしろかった。

進藤ヒカルという普通の少年に、平安時代の天才棋士・藤原佐為が取り憑いた...この時点でヒカルは他の少年には無い力を持ったわけです。

のび太のドラえもんもそうですが、主人公のかたわらに夢のような願いを叶えてくれるパートナーがいる、という設定はまず間違いないんですよね。現実にはありえない夢だし。

ヒカルは佐為のことを「犬っころみたいなやつ」と言っていました。佐為はあの本因坊秀策として囲碁を打っていた時期もあったわけですから、もっとずっしりと威厳があるキャラとして佐為を描いてもよさそうなものです。

でもライトな友達感覚なところが、子供の読者にもうけたのかもしれません。

私が好きだったシーンは、ヒカルと佐為がインターネット上の強豪達と囲碁を打ち次第にネット上で知れ渡っていく場面。それから佐為が消えて囲碁を打つことをやめてしまったヒカルが、伊角との一局で自分の棋譜の中に佐為を見出すシーンが今でも心に残っています。

顔も正体もわからないSai(サイ)という人物に、ネット上の碁打ち達が徐々に魅かれていく過程がいいですね。また自分で打った棋譜の中に佐為の打ち筋をみつけ「こんなところにいた...」というシーンは、ヒカルでなくとも泣けます。

ただ単に囲碁の勝ち負けだけでなく、棋譜や打ち筋の中にその打ち手の発想や人格までもがにじみ出るというところまで深く描いたことがこの作品のすばらしさだと思います。

ヒカルの碁を読んで、自分も本因坊秀策の棋譜を並べることであの伝説的な碁聖と対話ができるんだ、と思った人も多いのでは?もちろんそのためには大変な囲碁修行が必要でしょうけど。

上の画像で佐為みたいな人が「もっと打ちたい...」と言っております。

再び降臨することは...ない?





【時空マジシャン】Chapter.2ラストページ

2009-04-12 09:10:45 | Weblog
             →【時空マジシャン】Chapter.2 ネーム

ついにChapter.2の最後のページにたどり着きました。上の画像が最終ページのネームです。すずめの背景のモヤモヤしたものは、落下先の森林です。ぼかしてグレースケールの16色に落としたら何かよくわからなくなってしまいましたが。

Chapter.1のころは『ネームなんだからラフでいいよね』という感じで描いてました。でもChapter.2になって『ウェブで公開してるんだから』と思い直してからは随分丁寧に描くようになりました。

ここ数ページは、1ページ1コマというのが多くて楽しいです。顔も身体も大きく描けるし、やっぱりサクサク進みますね。今後もこのまま大ゴマ形式でいこうかな...なんて思ったりもします。

そうすると、本編(Flashによる最終完成版)では大ゴマの中でキャラが動いて喋ることになるので、ネームが1枚では描きにくくなります。ネームの片隅に、この後キャラがジャンプして手裏剣を投げる..とか書いとかないと。

そんなふうに書くくらいなら、映像の画コンテのようにシーンやカットで描いたほうが良いかもしれません。

すべてのページが1コマ形式になる...と考えたとき、何か単調になってしまうような気もします。コマ割り漫画の場合、小さく区切られたコマや盛り上がる場面の大ゴマなどを効果的に配置することによって、ストーリーにメリハリの利いたリズムが刻まれるわけですし。

一方、アニメの場合はすべてのシーンが全画面表示ですが、動画や音声・サウンドなどリズムを刻む要素が多いのでそれらを上手く使い抑揚をつけることができます。

でも考えてみるとウェブコミックはアニメの要素も使えるんですよね。いいとこ取り?v(。・・。)

要素が多ければいいってわけじゃないですが...

というふうに考えると1ページ1コマにしても単調になるとは限らない、と言えそうです。Chapter.3からは、あまり細かくコマ割りしたくない気分ではあります。

いずれにしてもこのような試行錯誤の末に、描き手にとっても読み手にとっても気持ちの良い表現スタイルにたどり着ければいいので。

さて、このページの本編も前ページのようにあまり時間をかけずにサクッと作れればいいんですが。

上空から地面に真っ逆さまに落ちていくすずめ。すずめから地面(森林)までの距離感、身体が上空に放り出された感、がうまく表現できれば成功です。





【時空マジシャン】Chapter.2 本編22ページ目

2009-04-07 10:01:29 | Weblog
        →【時空マジシャン】Chapter.2 本編22ページ目(Flash版)

先日のネームから今日の本編まで中6日。ひさびさにけっこう早くアップロードすることができました。

というわけで今日は【時空マジシャン】Chapter.2 本編22ページ目です。すずめが上空から回転しながら落ちてきて、同時に巨大鳥が拡大しながらフェードアウトするシーン。

巨大鳥の元画像は、上の画像の巨大鳥よりちょっと大きいくらいのサイズでレンダリングしました。ですからちょっと縮小したサイズから始まってドアップに拡大していくわけですが、透明になって消えていくので拡大による画像の荒れは気になりません。

落下していくすずめと消えていく巨大鳥...「ん?何がおこったの!?」というシーンなので、落下速度やフェードアウトしていく時間、それから効果音など雰囲気づくりに気を配りながら制作しました。

Flashによる変形や透明度の効果など省ファイルサイズ指向の作り方としては、ちょっとおもしろい感じに出来たと思ってます。

巨大鳥が消え去った後、すずめは左右にゆらゆらと回転しながら落ちていきます。その画像がちょっとチリチリしているのは、Flashが画像を変形させながらその都度描画しているからです。

画像のチリチリ感というのは、本来は好ましくないですよね。でもこのシーンに限ってはおもしろい効果かなと。

上空から落下するすずめの身体が風を切って、皮膚がびりびりするような感じが髪のなびきと共に高速落下感をかもし出してます。

チリチリがなかったら無重力でふわふわ浮かんでるように見えますよね、きっと...というように良いほうに解釈しましょうd(^^*) 。

チリチリや画像の荒れを無くしたいようなときは、変形前と変形後の画像を用意してその間のフレームをモーショントゥイーンで補間するような作り方をしてます。

さあいよいよあと1ページでChapter.2もおしまいです。そしてその後にひかえるのはChapter.2のオープニング・ムービー作り。

今思えば、Chapter.1のオープニング・ムービーは試行錯誤のかたまりのようなものだったんですが、Chapter.2はどうなることやら...





【時空マジシャン】あと2ページ

2009-04-01 11:36:07 | Weblog
             →【時空マジシャン】Chapter.2 ネーム

さて、早くも4月になってしまいましたが、Chapter.2もこのページを含めてあと2ページなのでサクッと作って、早くChapter.2のオープニング・ムービーに取り掛かりましょう!

ネームの22ページ目。落下するすずめに、襲い掛かるように向かってくる金色の巨大鳥...ネームはそれだけなんですが、本編ではこのあと巨大鳥が急降下してすずめに重なるようにフェード・アウトして消えていきます。

ここ数ページこのような空中シーンを作っているので、PoserやVue、Carraraのシーンデータは大体揃ってます。ちょっとポーズを調節してカメラをローアングルに設置すればOK。

あとはレンダリングした画像をレタッチ後、Flashでオーサリングすればすぐに出来そうです。なんて相変わらず甘く考えてますが、なんでいつも予定どおりいかないんでしょうか...

まず落下していくすずめの髪のなびきをアニメしなきゃいけない。それからカメラが逆光なのですずめも巨大鳥も暗めの画像になると思います。それがいい感じの見やすい画像になるかどうか!?

それからネームでは巨大鳥が脚からランディングする形で描きました。でもそれよりも頭からつっこむように急降下するほうが良いのか...

というように気になる箇所をチェックしてみましたが、あまりつまずいて時間がかかるようなところはなさそうです。

2月12日のブログで、使ったことがないにもかかわらずComicStudioという漫画専用ツールについて書きました。その後、その他の漫画やイラスト向きペイントツールも含めときどき調べてるんですが、これらの漫画専用ツールの機能って随分進化してるみたいですね。

ウェブコミック【時空マジシャン】の制作工程は、漫画専用ツールのそれと大分違うのでツール導入によって急に早く作れるようにはならないでしょう。

でも『あっ、こんなやり方があったのか(知らなかったぜ!)』みたいな発見に出会いたいものです。

そのためには色々ためしてみないと...