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動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

イントロメディア(iBooks Author制作日記38)

2013-07-27 19:32:38 | iPad版制作日記

ナナとお客のおねえさんの音声ファイルが届きました。

小学5年生のナナの声は年相応な子供らしい声に仕上がっています。元気で適度なアニメ声。いい感じです。

アニメ声といえば宮崎駿監督が、「『わたし、かわいいでしょ』みたいな声を出すでしょ。あれがたまらんのですよ」とコメントして物議を醸しましたね。

自分としては、アニメ声は作品を楽しく派手やかにしてくれるので嫌いじゃありません。マンガやアニメは何といっても誇張の表現ですから、アニメ声は基本的にはハマると思うんですよね。

もちろん、わざとらしいのはだめだけど。自然なアニメ声がいいですね。

人工調味料じゃなくて、自然な昆布や鰹節からとった出汁の味噌汁がいいんですよ。グルタミン酸ナトリウム(味の素)をオタマで大量にドバッと放り込んだ味噌汁は旨みがくどくて舌がしびれるような味がするでしょ?あれは旨さを通り越して気持ち悪い。

人工調味料じゃなくて自然の出汁のようなアニメ声、そういうのが自分は好きですね。

あとナナの父・雄作の声が揃えば音声のオーサリングに取り掛かれるんですけど、前回話したとおりMP3ファイルとAACオーディオファイルの両方を揃えてアニメの動きと同期させる予定なので大変そうです。

アニメの方は、最後の2ページがまだ終わってません。それと前半部分で2~3箇所修正と保留したままのやり残しがあります。

そのほかに、かぼちゃパンのレシピがまだできてないし。

さらにさらに、イントロメディアも手を着けてないし...まだけっこうやることがあるなぁ。

イントロメディアとは、ブックを開いたときに最初に表示される映像や画像のことで、読者を引き込む演出ページです。表紙を捲ったら、「おおっ!」と思わせるような映像や画像が眼に飛び込んできたらわくわくしますよね。iBooks Authorでは、そういった仕掛けが用意されているわけです。

おもしろい仕掛けなんですが、イントロメディアに凝りだすといくら時間があっても足りなくなりそうだし、ここは我慢してシンプルにしようかと。

ただこのイントロメディアのような電子書籍ならではの演出という要素が、おもしろいというか興味深いんですよね。

「演出なんて当たり前のことじゃないか」と思われるかもしれませんが、自分にとっては眼が行き届かないところなんですよ。

つまり自分が新しい電子コミックを考えるとき、どうしても本質的な新しさにばかり眼が行ってしまいます。本質的な新しさとは、静止画と文字意外の電子コミックならではの要素、アニメ・音声・サウンド・インタラクティブ性などを使いこなしていかにマンガを紡ぐかということばかり考えてしまいます。

たとえば主人公とライバルが、ゲームで勝負だ!というときに読者も一緒にそのゲームに参加できたらすごいだろうな、とか。

でも読者にとって電子コミックの新しさをまず感じるのは、本質的なものより先にイントロメディアのような演出の仕掛けかもしれません。

スティーブ・ジョブズを中心としたiBooks Authorを作った人達は、誰もが簡単にわくわくできる電子書籍コンテンツを作れるように、イントロメディアのような演出ページを考えたんでしょうね、きっと。

自分があまり考え付かないようなイントロメディアに出会えただけでも、iBooks Authorを使って良かったと思えます。

う~ん、こんなこと書くとイントロメディアを手抜きできなくなるなぁ...。




いよいよ音声(iBooks Author制作日記37)

2013-07-13 18:08:36 | iPad版制作日記

電子コミック【ナナのかぼちゃパン】の制作は、やっと音声のオーサリングにとりかかろうという段階。

今回、音声はいつものようにFLASHのタイムラインに沿って配置すればオーケーというわけにはいかなくて、アニメと音声の同期の微調整に悪戦苦闘することになりそうです。

【ナナのかぼちゃパン】の制作に取り掛かる前に、「iBooks Author」では音のファイルはAACオーディオ(.m4a)を使うことは確認済みでした。2012年5月8日のブログ「続々・iBooks Authorを試す」で、そのあたりのことを実際に動作チェックしながら試したことを書きました。

あれから1年以上経ってしまった...( ̄▽ ̄;)。

ご存知のように、「iBooks Author」にHTMLウィジェットを配置してFLASHアニメを動かしているわけです。
ところがFLASHでライブラリにm4aファイルを読み込むことができなかったので、音声・サウンドだけは後で(HTML5に書き出し後)、JavaScriptで追加することにしました。

【ナナのかぼちゃパン】の1ページ目のように、ベーカリーの画像があってその上にポッポッとふきだしが表示され、それと共に音声再生するくらいの簡単なシーンだけなら上記のやり方で楽勝なんですけどね。

でも雄作がナナに説き聞かせるシーンのように2000フレームを超えるようになり、さらに雄作とナナが交互にしゃべるようになると、後からJavaScriptで音声を同期させるというのはかなり困難な気がしてきました。

そんなわけでこの最終段階にきて、かなり細かくて時間のかかる作業を強いられることになりそうです。

さきほどトイレで考えていたら、『これで何とかいけるんじゃないか!?』というアイデアが閃きました。


 1.まず音声をMP3ファイルでFLASHに読み込み、口パクと同期させる。これで音声再生と口パクアニメのスタートが合ってさえいれば、喋り始めてからはぴったり合うはず。

 2.次に、FLASHでふきだしが表示されるフレームナンバーとフレームレートから、音声スタートの時間(秒数)の目星をつけ、HTML5に書き出し後、JavaScriptのsetTimeout関数でAACオーディオファイルを再生する。


実際にやってみたらずれてしまったり、やはり時間のかかる微調整が必要になるでしょうけど、あとは気力で同期させるのみ。

『よし、これでいこう!』




いま、「続々・iBooks Authorを試す」にリンクを貼ろうと去年のブログを見ていたら、9月20日のブログ「iBooks Author制作日記8」に、さきほどトイレで閃いたアイデアが書かれていました。

う~ん、だいぶ頭がボケちゃったかなぁ...(´・_ゝ・`)。