Webcomic.tv

動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

【時空マジシャン】占い師23才、ドき・ドき!!

2009-05-22 11:52:49 | Weblog

この間のブログでは、占い師のバージョンアップの途中経過画像をお見せしました。あのときは髪も眉もないツルピカ状態でしたが、マッピングデータを貼り付けたり服を着せたりしてやっと完成!上の画像です。

前回の画像はメタセコイアのレンダラーで、今回のはPoserのものです。

占い師はすずめやアヤと違い現代人なので、メークをしてるっぽい顔に仕上げてみました。すずめとアヤはノーメークです。

それにしても占い師らしからぬ表情とポーズですよね。占い師なので普段はそんなにニコニコしてるわけではありません。でもときどき垣間見せる笑顔はキュートにしたいと思いまして。

NHKのBS20周年特集で「BS20才、ドき・ドき!!」というCMがあります。『ビイエスハタチィ~♪ドキドキキ!』というあれですね。

あのCMに登場しているアイドル達は五人五色という感じで、持ち味はそれぞれですがみなさん良い表情してます。占い師の表情を作りながら参考にさせてもらいました。

私が3DCGで描くキャラもあのアイドル達のように活き活きとした表情が出せるようになりたいものです。

ペンなどで描かれた線画の漫画はとても表情が豊かです。なぜでしょうか?3DCGの場合は、目や口はもちろんのこと額や頬にいたるまですべての部分に1ピクセルにつき1つの色が置かれており、そういった意味では非常に情報量が豊かなはずです。なのになぜ?

たぶんペン画の場合は、目や眉、口など表情を一番表現しやすい部分を集中的に描くからでしょうね。額や頬などにはちょんちょんとタッチをつけたり、タラっと汗を描くだけに留められています。鼻も点だけの顔が多いですね。劇画の場合は鼻の穴までしっかりと描かれていますが。

3DCGはすべての箇所がまんべんなく描かれている分、立体感や質感などのリアリティの情報と表情の情報が同居しているわけで、線画のように表情に特化しにくいのだと思われます。

では3DCGで表情の表現は難しいのでしょうか?

表情、質感、リアリティと欲張っている分、分散し勝ちなのは確かですが、人間も3Dですよね。われわれ人間も3次元の存在ですが、質感も溢れんばかりの表情もしっかり同居しながら表現してます。

だから可能です!!Y(o^Д^o)Yイエイ

さて、次はオープニング・ムービーの画コンテです。




【時空マジシャン】占い師バージョンアップ中

2009-05-18 15:51:23 | Weblog

【時空マジシャン】Chapter.2のオープニング・ムービー制作に取り掛かる前にやらねばならないこと。それは占い師のモデリング・データのバージョン・アップです。

Chapter.1の時は、ウェブコミックの扉(表紙)がわりにオープニング・ムービーを作ろうと決めたまでは良かったんですが、その後やらねばならないさまざまな手探り状態の作業がてんこ盛り。占い師のモデリングにあまり時間をかけられなくて、形状の細部をずいぶん手抜きしてしまいました。

今見るとChapter.1の占い師はかなり不細工です!(´゜ω゜`)

先週は時間を見つけてはチクチクと形状データをいじってました。でもぜんぜんいい感じにならんのです。いっそゼロから作り直そうかとも...でもそうするとまったく別人になりそうだし。

そもそも占い師の最初の元データが悪いんですよね。その昔、LightWave3Dで初めて人物のモデリングに挑戦したときの習作データが占い師の元データです。

LightWave3Dで人物を数体作りかけて、そのまま放ってありました。その当時、LightWave3Dにメタナーブス(自由曲面体を粘土細工のように作れる機能)が搭載されたころ、また例によって私は『これさえあれば3DCGで魅力的なキャラを作り放題だよね(〃^¬^〃)へっへっへー』とLightWave3Dのパッケージを小脇にかかえ(高かった(;>_<;))秋葉原からいそいそと家に急いだものでした。

現在のようにウェブコミックを制作するという確固たる目的が無かったので、中途半端に何体か人物をモデリングした後そのまま何となくフェードアウト...

占い師を作るとき(すずめを作るときも)、ようやくあのときのデータを生かせる( ̄ー+ ̄)ニヤリと思ったものでした。

でもやめとけばよかった。ポリゴン(3Dモデルを形作る小さな四角形や三角形の要素)の流れがしっちゃかめっちゃかなんですよね。

つまり大雑把な造りなりにもポリゴンがきれいに流れていれば、後々細部を作り込んだり修正しやすいのですが、その当時はそこまで考えが及んでいませんでした。

昨夜なんとか上の画像の状態まで作り込むことができました。あと一息で完成。モデラーはメタセコイアです。

髪も眉も無く、皮膚のテクスチャーも張ってない状態でこれぐらい表情が出てればOK。かなり子供っぽく見えますが、この後の仕上げでたぶん大丈夫でしょう。

そもそもこの占い師は妖しげな雰囲気をただよわせるようなキャラではなく、時空を超えて迷える人々を救いたいという使命感あふれるヤング・フォーチュンテラーなのです。真面目なんです。

そのあたりのキャラも今度のオープニング・ムービーで表現できたらと思ってます。





忍者・忍術・忍器大全

2009-05-07 16:17:29 | Weblog

コンビニでこの本を手に取ったときは買うつもりはありませんでした。よく見かける忍者大百科みたいな図解本で、とくに目新しい内容ではあるまいと思っていたので。

パラパラッとページをめくってみると何か非常に見やすく読みやすそうな雰囲気。軽やかなイラストと写真、ページ・レイアウトもいい感じ。文字サイズも見やすい。そして私がちょうど調べたいと思っていた、火術・火器についてもけっこう詳しく解説されている。さらに現在私が描いているウェブコミック【時空マジシャン】の舞台である天正伊賀の乱当時の伊賀の勢力分布図も載っているではありませんか。

というわけで【決定版】忍者・忍術・忍器大全(学習研究社)購入決定!

これまで私の忍者関連の資料としては、【果心居士の幻術(司馬遼太郎)】や【忍びの者(村山知義)】などの小説が主なものでした。あとは必要に応じてその都度調べて...というような感じです。

先ほど火術・火器について調べたかったと書きましたが、時空マジシャンに登場する忍者ゲンの得意技は火術です。実際にその当時の忍者がどのような火術や道具を使用していたのか、という知識を仕入れてからゲンらしい火術にイメージを膨らまそうというわけです。

上の一コマ漫画は、ゲンが火薬の原料である硝石を製造中、干草に糞尿をまく作業を妹のアヤに手伝わそうとして断わられるの図です。ププッ(^m^ )

火薬の原料は硝石・硫黄・炭ですが、日本では硝石が産出しないので、輸入する以外は自作するしかなかったんですね。忍者にはその製造技術があったようです。糞尿の中のアンモニア、硝酸バクテリア、土中のカルシウム等が化学反応を起こして硝石が取れるまでには、なんと三年もかかったそうな。(この本には硝石抽出法が詳しく書かれているわけではなく、他にもインターネットなどで調べました)

上の一コマ漫画のようなイメージがわき上がってくる資料が私は好きですね。執筆・監修者の一覧を見ると、尼子騒兵衛の名がありました。だからかΣ(゜Д゜;)ガッテン!!...なわけない!?

尼子騒兵衛は、ご存知!アニメ忍たま乱太郎の原作【落第忍者乱太郎】の作者です。乱太郎の舞台は忍者学校ですから、生徒達の授業物語を描くためにはさまざまな忍者道具や修行法についての知識が必要でしょうね。

それから飢渇丸や水渇丸などの忍者食の作り方は、料理レシピのように写真入りで載っています。ここでも一コマ漫画のイメージがわいてきました。

飢渇丸を実際に食して「まだ熟しきっていないバナナの味に近い」と執筆者(編集者?)が感想を述べています。また取火方(とりびかた)という火器を実験中に、スタッフの腹部を火の塊が直撃、あわや惨事になりそうだったというエピソードが載っていたりして、単に古い秘伝書を読み解いただけでなく歴史の闇に眠る忍者に血を通わせようとするスタッフの熱意が感じられました。

私の机の上に積んでおいて、ちょくちょく手に取る一冊になりそうです。






Intuos4

2009-05-01 11:19:07 | Weblog

先日、ComicStudioというマンガ制作ツールを購入しました。そのとき一緒に買ったペンタブレットがIntuos4です。

いままでウェブコミックを描いていながら、今頃マンガツールとペンタブレットを導入?という感じですが...実は以前ペンタブレットにトライしたとき使いこなせずにあえなく挫折、ガーン!!という経験があります。

もうずいぶん昔のことなので、ペンタブレットの名前は憶えてませんが、ワコムのかなり初期の製品だったと思います。

『これさえあれば紙に描くのとおなじようにパソコンで描ける(〃^¬^〃)へっへっへー』とペンタブレットに期待していただけに、思ったとおりに描けなかったときの落胆も、えっ!(o"_"o)ガーン!!というものでした。

どこがどう描きにくかったかはうろ覚えで、とにかくペンタブレットは自分には向いてないという確信がそのとき出来上がったようです。憶えているのはツルスベな描き味とペン先を思った場所に落としにくかった、というような記憶だけ。

結局そのペンタブは会社の後輩に譲り、その後自分にはペンタブは向いてないと思い込んだまま今日に至ったというわけです。

ところが最近どういうわけか急に『今なら自分にも使えるかも...』という気持ちが芽生えてきて、『昔うまくいかなかったのは自分に能力が無かったわけでも相性が悪かったわけでもなく、単にペンタブのハードとソフトがまだ未熟だったからかも...』『うん、そうだ、そうに違いない!今ならいける!!』と変化してきたのでした。

さて...というわけでIntuos4。果たして今回はいけるか!?ComicStudioとIntuos4を合わせるとけっこうな出費だったので、何としても失敗はゆるされない。

上の画像が、Intuos4とPainter Essentials 4(Intuos4にバンドルされていたもの)で描いたものです。いつもならウェブコミック【時空マジシャン】のキャラを描くところですが、今回は気分転換にミケランジェロのデルフォイの巫女をアレンジしてみました。

『うーむ、まるで紙に描いているかのようなペン先の摩擦感...いい感じ。』しかも筆圧によって非常に淡い線から濃い線まで自由自在に描き分けることができるではありませんか。

『ここまで手描き感覚に肉薄していたとは...』というのが率直な感想です。

正直言うと、私はまだ長年のペンタブ苦手意識を完全に払拭しきれていません。でもそれは新しいペンがまだ手に馴染んでいないというレベルのような気がします。

Intuos4という製品の随所からユーザーにとって少しでも使いやすいものを提供しようという姿勢が感じられるのも好印象です。

上の画を描きながら、『よし、今回はいけるかも!』という気になってきました。第一関門突破です。