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動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

iPad版:作戦変更です

2011-06-08 19:50:18 | iPad版制作日記

ここ2週間ほどブログの更新が滞りました。iPad版電子コミック制作の作戦変更の計画を練っていたので。

iPad版の制作は、ウェブコミック【時空マジシャン】をiPadというマンガ閲覧に適したタブレット端末で表示したいという気持ちで始めました。

Webブラウザ用のFlash版【時空マジシャン】制作を、Chapter.1、Chapter.2、Chapter.3と先行させて、それをiPad版が後追いするような形で作っていく計画だったわけです。

ところがその計画がここに来て、絵に描いた餅というか現実的にはちょっと厳しいような気がしてきました。

なにしろFlash版のほうでさえ、Chapter.2のオープニングムービーで苦戦中。制作途中でシナリオにないエピソードを挿入したり、開発言語をActionScript3.0に変えたりと、自業自得の結果なんですが。

私は本来的には、行き当たりばったりな人間です。ITの仕事をやっているのが不思議なくらい。

昔、ニューヨークまでの飛行機のチケットを購入して、マンハッタンに着いたのが夜(はっきりとした時間は憶えてませんが)。キャリーバッグをがらがらと引きずりながら安宿を探してタイムズスクエア辺りうろうろとしたものです。

まあ若かりし頃の話しで、今はとてもそんな無謀なことはできませんが。あのときは、運よく立ち寄った寿司屋のウエイターさんが安宿を紹介してくれて、野宿せずにすみました。

そんな人間がIT業界に飛び込んで変わりました。いや、変わらざるをえなかった。

開発チームでスケジュールに沿って進めていくわけですから、他のスタッフメンバーに迷惑をかけないように自分の性格が矯正されていきました。頻繁に進捗報告をしなければいけなかったし、クライアントとの打ち合わせや納期なるものもあり、行き当たりばったりな性格は徐々に影を潜めていったのでした。

IT業界に身を置いたおかげで、少しは計画性のある人間に近づけたかもしれません。

しかし、自分で立ち上げたこのウェブコミック・プロジェクト。自分の計画とスケジュールで自由なことができる環境になるやいなや、またむくむくと眠っていた遺伝子が発動したようです。

後天的に身に付けたものより、生来の資質というものは常にすきあらば表に出ようとするんですよね。頭にちょっとひらめくとシナリオなんかそっちのけで内容を変更しちゃうし、魅力的なデバイスを見ると『これだ!このタブレットのコンテンツこそ自分の作品にぴったりだ!』となっちゃうわけです。

その結果、ウェブコミック・プロジェクトは苦境に立たされてるわけですが。

とはいえ、最終的には何とか完成までこぎつけて、『やって良かった、オレのプロジェクト!』で終わりたいと思ってます。

なんかずいぶん脱線してしまいましたが話しを戻すと、iPad版【時空マジシャン】はこのまま強引に進めてもますます厳しい状況に陥るのは火を見るより明らか。

なにしろオープニングムービーとページマンガの立体的な構造は、Flash版でさえ四苦八苦しているのに、初めてのXcode・Objective-C環境でこれに挑戦するのは現実的ではありません。

またChapter.1、Chapter.2、Chapter.3と続いていく長編を、同じく初めてのiPad版電子コミック作品にしようというのも無謀です。

「なに今頃無謀さに気が付いてんの?」と言われそうですが、生来の行き当たりばったり資質のなせるわざ。

さてそこでこれまでiPad版のための習作として、一コマ漫画(福笑い)、四コマ漫画(動物使い寿々女の憂鬱)と作りました。その流れでいくと次は読切り短編となりますよね。

その読切り短編をiPad版電子コミック作品の第1弾にしようかと現在計画を練っているところです。

上の画像は私の頭にあるアイディアが、読切り作品としてまとまるのかどうかラフスケッチをしながらイメージを固めているところです。ノートから1枚スキャンしました。

もう少し具体的になったら、またブログに書きます。






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