力の差を見せつけたバルサ 〔バレンシアーバルサ リーガ35節〕

お互いに注意深くゲームに入っていったが、次第にバレンシアが優勢になった。25分にアイマールがPAにむかって突進し、マルケスは後ろからファウルで止めるしかなかった。ファビオアオウレリオの素晴らしいFKはわずかにポストの右だったのに対し、バルサはその直後、ロナウジーニョがPAの外からゴール右隅に先制打を叩き込んだ。しかもその数分後、今度もまたロナウジーニョがディフェンダーを抜き去り、エトーにパスを通すと、エトーはマルチェナをかわして２点目を決めた。ネスタージャの大観衆は落胆し、バレンシアの選手達も気落ちしてミスを重ねていった。
後半アングロ、ルフェテ、ミスタを投入したが、流れは変えられなかった。逆にイラついたマルチェナがデコに激しいファウルをして一発退場。30分過ぎると失望した観客は帰り始めた。
レフリーが終了を宣言すると、バルサの選手達は優勝したかのような喜びの表情を浮かべた。
バレンシアはモチベーション高くゲームに入ってはいったが、力の差は明らかだった。
ディバイオは交替するとき大きなブーイングを浴びた。イタリア人たちがクラブを台無しにした、という憤懣をぶつけられたわけだ。
すべてはラニエリがやったことだが、アントニオロペスの成績も３勝６分け2敗とぱっとしない。
今日のプランもはずれだった。カニサレスであれば２点目は止めたかもしれない。先発させたビセンテは好調時の半分程度のプレーしかできなかった。ディバイオはチャンスに決められず、オフサイドを立て続けにとられた。4-3-3気味にしてアイマールを右よりにプレーさせたことも当たらなかった。これでアントニオロペスの来期続投はないだろう。
本来は、ラニエリを招集しただけでなく、イタリア人選手を４人も連れてきたいという彼の要求をすべて呑んだソレール会長こそ、責任を取るべきはずなのだが。

〔リーガ35節　バレンシアーバルサ　０－２〕