つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

卑屈なエースって初めてかも

2007-04-12 19:57:21 | 木曜漫画劇場(白組)
さて、相棒がアフタヌーン系読んでるのは意外な第863回は、

タイトル:おおきく振りかぶって(1~7巻:以下続刊)
著者:ひぐちアサ
出版社:講談社 アフタヌーンコミックス(初版:H16)

であります。

扇:頭の中で『キザ×ラのCM』が延々と流れているSENでーす。

鈴:未だに「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」が流れているLINNで~す。

扇:だからその、「アイン・クレイン・ナイアルラトホテップ」って誰よ?

鈴:知らん。
と言うか、長すぎて言いづらいよ、その名前。
日本人じゃないだろ。

扇:亜院・暮印・無在羅斗穂手婦って名前の日本人だ。

鈴:……日本人だったのか……。
じゃぁ、志○けんの親戚か?

扇:それはこっちが聞きたい。
何でそこでビートルズの前座が出てくるんだ?

鈴:そのころのドリフターズには志村○んはおらんかったわいっ!
……って生まれる前の話をなんで知ってんだ……。
鯖読みは相棒の専売特許なのに……。

扇:誰がいつ鯖を売ったって?
まったく……呪い売りまくってる君じゃあるまいし。

鈴:誰が呪いなんぞ売りまくっとるかいっ!
道具なら売るかもしれんが……(爆)

扇:道具?
ああ、ヘリトンボとかか?
(このネタが一発で解った人は結構凄いかも知れない)

鈴:それと呪いといったいどう関係するんだ?

扇:それを言うなら、何で呪いじゃなくて道具なんだ?

鈴:呪いだから呪いの道具ではないのか?

扇:LINN君は実は魔女だったので~す。

鈴:んなわけあるかぁっ!
ったく、なんで私が魔道に落ちねばならん。
どっちかって言うと茶道……ってやばいやばい……(爆)

扇:めでたくLINN君が茶道に堕ちたところで、今週の木劇は――。

鈴:……どうするんだ?
どおするとゆうのじゃ?

扇:記憶を失えぇぇぇっ!!!(1000t)

鈴:どっかのエロスナイパーと一緒にするなぁっ!!(真剣白ハンマー取り)

扇:チッチッチ……違うな、tはタウリンのt!
ファイトォォォ!!!

鈴:いっぷぁぁぁっっっつっっっ!!
……ってなにやらせんねんっっ!!

扇:乗ったのは君だ。(笑)

鈴:何を言っている。
あれに乗らずして何に乗ると言うのかね。

扇:まぁなぁ……CM視たことがある人間なら、八割が乗るわな。
ツーと来たら、トロワと答えるようなもんだ。

鈴:答えるかいっ!
ツーと言えばカー。
ファイト→一発も使い古されたものなのだから、それが正しいものなのだよ。

扇:使い古されてりゃいいってもんでもないと思うが……。
ま、それは置いといて、本題に入ろう。
本作はいわゆる一つの高校野球漫画です。
主人公がピッチャー、二番手役がキャッチャー、監督が女性と、表面上はどこにでもありそーな話なのですが、一つだけ珍しい点があったりします。
それは、主人公が弱気で卑屈なこと。
周りを支えるメンバーが、それを悲観するどころか、むしろ楽しんでるとゆーのが非常に珍しい。(笑)
これで、主人公が『隠された真の力』とかに目覚めたりしたら興醒めなのですが、そういう安易な救いは用意されておりません。
(一応実力はあるみたいだけど)

鈴:そうね。だいたい高校野球に限らず、野球マンガはどんどんエスカレートして、必殺技オンパレードのピッチャー、バッターになったりするものだが、これはそれがないから珍しいんだよな。
マジで卑屈だし、主人公……。
では、恒例のキャラ紹介。……の前にCMだな。


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では、主人公の三橋廉。
制球力はあるが、球速に難がある県立西浦高校の一年生エース。(つーか、この野球部には一年しかいない)
いわゆる、××以外はまるで駄目という、典型的な一点集中型主人公で、マウンドに上がると、カラオケ屋でマイクを放さない人間と同じような態度を見せる。
ただし、中学時代に自分の我が儘からチーム全体を敵に回したという過去があり、精神的攻撃に対してはとにかく脆弱だったりする。
恋女房である阿部に対しては同級生とは思えない程従順であり、褒められると犬のように尻尾を振り、睨まれると怯えた小猫のように小さくなってしまう。(つーか、この子ホントーに動物ですね)
野球漫画の主人公としては珍しいタイプだが、この方の漫画のキャラとしては、割と定番かも知れない。

鈴:では、廉の女房役の阿部隆也。
シニアのチームにも所属していたキャッチャーで、かなり的確な分析とリードを見せる実力派。バッターとしても実力があり、たいてい上位、もしくはクリーンナップを任されるほど。
性格は廉と正反対で、「首を振るピッチャーは嫌いだ」などとかなり尊大な性格に見えるが、睨むとビビる、話を聞かないなどの廉の行動に怒ったり、無頓着なところにやきもきしたり、しすぎるほどの努力に涙ぐんだりと、表面上は性格悪そうだが、基本的にはいい子である。

扇:ツリ目で無愛想だけど、確かにいい子だぁね。
ではさらに、野球部主将の花井梓。
真面目を絵に描いたような男で、メインキャラでは珍しい丸坊主頭。
中学時代は一級品の選手だったが、高校に入ってからは野球への情熱が冷めてしまい、監督が女性だったのが気に入らないこともあって、最初は入部するつもりがなかった。
もっとも、自ら苦労人を引き受けてしまうとゆー損な性格は直しようもなく、入部後はメンバー全員の精神的支柱かつまとめ役として奮闘する。
ただ、単なる模範的人物というわけではなく、天才バッター田島には密かにライバル心を抱いているあたり、味のある子である。(もっとも、競うには相手が悪すぎたが……)

鈴:何のかんの言っても、花井がいないとこのチーム、まとまらないからなぁ。
さて、その花井を苦労させる原因のひとり(もうひとりは廉)、田島悠一郎。
廉に負けず劣らずの天然キャラで、廉とともに、監督に「○○(教科名)やばいひと~!」と言われ、すべてに手を挙げるものの、廉と違い、そのことをまったく気にしない、明るいほうの天然。
だが、野球センスはチーム随一で、「1試合やって打てなかった球はない」とのたまうなど、特にバッティングセンスは1年生ながら超高校級である。しかし、身体の線が細いため、ホームランよりも打率のバッターである。(イチロータイプ)

扇:ある意味ムードメーカーなんだが、ある意味核爆弾だよなぁ……こやつ。
では最後に、野球部監督の百枝まりあ。
「モモカン」の愛称で親しまれる(?)、元西浦高校軟式野球部マネージャー。
とてつもない握力と、有無を言わせぬ迫力で部員達を引っ張る……と言うか引きずり回す、情熱の人。
ただ、単なる勢いだけの人物ではなく、選手の資質を見抜く観察力、それを伸ばしていく指導力など、監督としての能力は一通り備えており、ノックも自らこなす。
プライベートに関しては殆ど謎だが、この方の漫画の傾向からして、軟式野球部時代に何か暗~い出来事があったんじゃないかなぁ、と邪推してしまうのは私だけではなかろう。(笑)

鈴:まぁ、いろいろと脇のエピソードは描いたりしてるし、そのあたりもありそうではあるわなぁ。
あとは……とりあえず、メインは書いたから、あえて西浦高校野球部絡みで出すとすれば、シガポこと顧問の志賀先生と、マネジの篠岡千代ちゃんかねぇ。
シガポは、モモカンと一緒に硬式野球部を立ち上げた数学教師で、発足までいろいろと勉強した野球関係の理論を、数学教師らしくあれこれと説いて、実践する、と言うことをやっている。
マネジの篠岡ちゃんは、中学までソフトボールをやっていて、高校に入ってマネージャーになった天真爛漫な子だが、かなりの高校野球通。制服でどの高校かわかるなど、単なる天真爛漫なキャラではなく、どことなくマニアックさを感じさせる、なかなか味のある子である。
ちなみに、このマンガ中の紅一点(?)

扇:紅一点? まー、確かにモモカンはなぁ……やめよう、首を絞められる。
ともあれ、普通の野球漫画と違って、試合に勝ち進むこと自体はさほど重要ではない話だぁね。
飽くまで、野球を題材にした青春群像劇と言った方が正しいだろう。
じゃ、こいつら弱いかって言うと、打撃面はやたらスペック高かったりするんだけどな。(笑)

鈴:首じゃなくて頭だろ(笑)
……しかし、打撃面、スペック高いかなぁ。
桐青戦じゃ、序盤は相手ピッチャーに助けられた面はあるが、田島はシンカーにダメダメになってるし。
三星戦でもけっこう叶のフォークにきりきり舞い(古!)させられたり、けっこう打ってないぞ、このチームのバッター(笑)
まぁでも、ほいほい打たれるより、こういう感じでやってくれたほうがおもしろいっちゃぁおもしろいんだがね。

扇:つーか、そんなガンガン打ってたら試合にならないし、現実味も薄れるって。(笑)
とりあえず、三、四、五がバッティングセンスあるってだけでも、打撃不審のチームからすりゃ羨ましいと思うぞ。
ともあれ、今のところ面白い作品だと思います。
因縁の相手との決着をどう付けるか、なんて要素も残っているので、まだまだ楽しめそうな感じかな。
そんなところで、今回の木劇リバイバルは閉幕致します。次回をお楽しみに、さよーなら~

鈴:まぁね。
でも、けっこう小技も織り交ぜたりして、マンガとしては地味だが、野球としてはかなりまともで、まじめに描いてるからなぁ。
実際、興醒めな必殺技だの魔球だのがないから、逆に新鮮でおもしろいんだよね。
この先は……単行本刊行のペースが遅いから、けっこうじりじりするところもあるけど、期待はしたいところだね。
と言うわけで、今回の木曜劇場はこの辺でお開きであります。
では、みなさん、さよ~なら~


☆リバイバルレビュー!☆
本書のレビューには旧記事が存在します。
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2 コメント

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マンガの話題にしか乗れない…。 (りる)
2007-04-13 01:25:00
SENさん、LINNさん、こんばんは。
以前はミステリ読みだったりるです(泣)。
事情により今はほぼマンガばかりですが、
『おおきく振りかぶって』は好きなので、取り上げて貰って嬉しかったです。

>野球を題材にした青春群像劇と言った方が正しいだろう。
とか
>単行本刊行のペースが遅いから、けっこうじりじりするところもある
とかに「そうそう、そうなんだよ!!」と肯きながら読んでました。

木曜日、いつも楽しみです♪ それでは!!
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ちと悲しいところですな(^^; (LINN)
2007-04-13 16:18:11
小説は時間がかかりますからね。
マンガだとさっと読めれば30分で1冊くらいは読めたりしますから。
私たちは記事のために、問答無用で読まないといけないのですが、むしろそのほうが時間を作ってでも読みますから、そういうほうが逆にいいのかも(^^;

刊行ペースの遅さは、ほんとうにじりじりしますね。
おもしろいから早く続きが読みたいのに、まだ出てない~(T_T) ……なんてことはざらですしね。

いつも楽しみとは、ありがとうございます(^-^)
木曜だけは他の曜日と違って読者さんが高値安定(?)ですので、こちらとしてもうれしいかぎりです。
今後もごひいきに~(^-^)/
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