私たち「整体人」の仕事は体調を整えたり、
痛みや疲れを緩めたり、身体を本来持つ調子へと調整するとともに、
“動き”というものを追及しています。
思考と身体がより重なり近づいていくことで感覚は研ぎ澄まされ、
頭脳や運動の能力は格段と成長すると考えています。
常日頃から自分の身体の使えていないところ、筋力の優劣の部分を感じ、
緩めたり鍛えたりしながら感覚をよくしていくようにしています。
自分の子供たちの成長を見守っていく中で非常に面白いことに気づきました。
同じ親から産まれても、性格や身体の質は大きく違い、
得意な動きな苦手なことは歴然とした個性があります。
しかし、乳児期のように動きが「無意識」な時期に
後々意識的に動かし始めた時に必要な使い方や筋力を覚えさせてしまうと
ずりバイ、はいはい、自立の動きに安定感が増し、
たとえ転倒してもゆっくりと頭を打たないような姿勢をとれるようになるのです。
安定感は行動範囲の広さにもつながり、
より遠くのものをつかもうとするとき、
高い台に上がろうとするときの身体の粘りが
どんどんと発達するようになってきました。
これを意識がついてしまってから修正するように伝えても
感覚をつかむまでに非常に時間がかかります。
子供のころならすぐに覚えられることが、柔軟性、対応力が少なくなると共に
難しく感じた経験は誰もがお持ちかと思います。
この“無意識”に働きかけるということは
成長してからではできない。というわけではありません。
今子供にしていることは身体の使い方を意識づける操法で
こちらが100%与えている状態ですが、
もっと成長していくにつれて、言葉やトレーニングを加えていき、
意識的に使っていけるように自分でも努力してもらうようになります。
自分の身体と意識を鍛えていくことなので決して容易ではありませんが
肩が凝りやすい、腰やひざが痛くなる、といった繰り返す不調にとどまらず
より高い表現力、技術、思考・頭脳といった
身体的、思考的能力に至るまで、幅広く高めていくことができるのです。
身体は強くたくましくあると共に、柔軟でなくてはいけません。
生まれ持った能力を活かし高めることが
“無意識の動き”と“意識的な動き”を知ることで可能になるのです。
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