本編リメイク「ミカエルの不思議な仮面」
「うん?
いつもの仮面とは少し色も感じも違うだすし、
生首はないだすよ。
僕の見間違えだすかな」
あおむは
いつきが見ている方向を見て、そう言った。
「たしかに、
生首らしきものは見えない」
エイタも同意見だった。
「それが罠かもよ」
と言って、
木太郎はその場を動かなかった。
「うーん?
無視するべきか。
確認するべきか?」
エイタがぶつぶつ言うと、
「俺はエイタに任せる」
いつきは何故かあっさり言った。
「僕はだすなあ。
そうだすなあ」
あおむは迷っているようだった。
「無視だって!
仮面だけなんておかしいだろ!
仮面が電波の中継地点になっているんだよ」
木太郎は一人その仮面に近づくのを、
反対した。
「だすが、
そうだすなら、
破壊すれば、
電波を遮ることができるんじゃないだすかな。
違うだすかな」
「バカヤロー!
ここまで来て、
その先への電波を遮断しても意味ないだろう」
木太郎はあおむの言葉にそう怒鳴って、
あおむのおでこを叩いた。
「痛いだすのに...」
「待て!
その先? まさか?」
エイタが
何かに気づいたようだった。
(続く)
第3弾リメイク「棺の中の音とケンタとみはる」
「じゃあ、じゃんけんで決めるか?」
「みはるちゃん、
ふざけている場合じゃない。
ここは俺を信じてくれ!」
「ケンタ!
さすが男だな。
わかったぞ!」
みはるはケンタの力強い言葉を聞いて、
ケンタに従うことにした。
その頃、
たまおたち6人は、
ケンタとみはるの戻りが余りにも遅いので、
口数も少なくなり、
内心、みな、不安になっていたのだった。
(続く)
「じゃあ、じゃんけんで決めるか?」
「みはるちゃん、
ふざけている場合じゃない。
ここは俺を信じてくれ!」
「ケンタ!
さすが男だな。
わかったぞ!」
みはるはケンタの力強い言葉を聞いて、
ケンタに従うことにした。
その頃、
たまおたち6人は、
ケンタとみはるの戻りが余りにも遅いので、
口数も少なくなり、
内心、みな、不安になっていたのだった。
(続く)
ドア女セカンド「ふぬけ」2
「その代わりバラすからね。
じゃあ」
「ま、待って!」
「ふぬけには用はないの」
「やるから...」
「ふぬけにできるの?」
「その代わりバラすからね。
じゃあ」
「ま、待って!」
「ふぬけには用はないの」
「やるから...」
「ふぬけにできるの?」
エレベータ「ケース1」
「どういうケース?」
「夜のマンション。
一人で帰宅。
エレベータに乗る。
エレベータ上昇。
ふー、自分の部屋の階に着いた。
ドア開く。
目の前に死体。
きゃー!
こりゃ、恐いだろう」
「そうかなあ?
エレベータのドアすぐ閉める。
で、下に戻って、
エレベータを降りて、
すぐ110番でクリアじゃない?」
「うーん...」
「どういうケース?」
「夜のマンション。
一人で帰宅。
エレベータに乗る。
エレベータ上昇。
ふー、自分の部屋の階に着いた。
ドア開く。
目の前に死体。
きゃー!
こりゃ、恐いだろう」
「そうかなあ?
エレベータのドアすぐ閉める。
で、下に戻って、
エレベータを降りて、
すぐ110番でクリアじゃない?」
「うーん...」
大地獄(新)「太郎の再喚問」
第一話は下記から始まります。
大地獄(新)「あの頃」
「お疲れ!」
「ありがとうございます」
「次、そちらの方」
「えっ?
あっしもまたすか?」
「いいから」
「何度、丁重にしろって注意したら、
気が済むんだ!
新門番長様に言いつけるぞ」
「それだけはご勘弁を」
「これが最後だからな!」
「はい」
「じゃあ、そちらの方、
お手数ですが、お願いしますね」
「へい」
「何で、
同じ人ばかり喚問するんですかねえ。
そちらのお方はまだですよね」
「さてな?
何か、あんた、
隠していることあるんじゃないか?」
「そんな!
私のことは訊かれてませんから。
さっき何を話していたかだけですよ。
今回訊かれたのは。
本当です」
「で、正直に話したのか」
「もちろんですよ」
「で、それだけでしまいか?」
「えー、
さっきほどは、
しつこくなかったですね。
何か、さっき連れていかれた方が、
お話しになったようですから」
「なにー!
た....
たしかにそうか!」
「多分、それしか」
「何だ、想像か?」
「いえ、
さっきの方は正直そうかと訊かれましたので、
はい、
と答えましたので」
「なんで、そんな肝心なことを」
「い.....
今、何て言った?」
「ですから、
さっきの方は正直そうかと訊かれましたので、
はいと答えましたですが」
「うーん...」
「どうかされましたか?
あの方は嘘つきなんですか?」
「いや、そうじゃない。
ちょっと腰が痛くてな」
「そうですか?」
「今度は長いな」
「たしかに、そうですねえ?」
「他に訊かれたことはないか?」
「いえ、うーん?
それ以上は...
あー、そう言えば」
「何だ?」
「訊かれたことではなく、
聴いてしまったんですが?」
「何を?」
「それはですね」
第一話は下記から始まります。
大地獄(新)「あの頃」
「お疲れ!」
「ありがとうございます」
「次、そちらの方」
「えっ?
あっしもまたすか?」
「いいから」
「何度、丁重にしろって注意したら、
気が済むんだ!
新門番長様に言いつけるぞ」
「それだけはご勘弁を」
「これが最後だからな!」
「はい」
「じゃあ、そちらの方、
お手数ですが、お願いしますね」
「へい」
「何で、
同じ人ばかり喚問するんですかねえ。
そちらのお方はまだですよね」
「さてな?
何か、あんた、
隠していることあるんじゃないか?」
「そんな!
私のことは訊かれてませんから。
さっき何を話していたかだけですよ。
今回訊かれたのは。
本当です」
「で、正直に話したのか」
「もちろんですよ」
「で、それだけでしまいか?」
「えー、
さっきほどは、
しつこくなかったですね。
何か、さっき連れていかれた方が、
お話しになったようですから」
「なにー!
た....
たしかにそうか!」
「多分、それしか」
「何だ、想像か?」
「いえ、
さっきの方は正直そうかと訊かれましたので、
はい、
と答えましたので」
「なんで、そんな肝心なことを」
「い.....
今、何て言った?」
「ですから、
さっきの方は正直そうかと訊かれましたので、
はいと答えましたですが」
「うーん...」
「どうかされましたか?
あの方は嘘つきなんですか?」
「いや、そうじゃない。
ちょっと腰が痛くてな」
「そうですか?」
「今度は長いな」
「たしかに、そうですねえ?」
「他に訊かれたことはないか?」
「いえ、うーん?
それ以上は...
あー、そう言えば」
「何だ?」
「訊かれたことではなく、
聴いてしまったんですが?」
「何を?」
「それはですね」
カミサン伝説20「ハッピー編」289
ちなみに、
以下、途中までグーさん以外に保管してます。
カミサン伝説20「ハッピー編」
「おはよう!」
「ああ?」
「すいません。
ご準備中なのに、
突然、お邪魔ししまして、
それに、
こんにちわの間違いんです」
自分が起きたばかりなので、
とぼけたことを言った大男を、
一緒に寿司屋に入ってきた女が
慌ててフォローする。
しかし、
突然、
店に入ってきた、
大男とその連れ合いとしては似合いそうもない
背の高い上品そうな美女を見て、
寿司屋夫婦もチンタも驚いていたので、
「ケンケンの知り合いみたいなの」
後ろからハルカが笑顔で言うと、
「こちらの方、
ケンケンが凄く懐いているみたいだから、
見かけと違って、
いい人だと思うわよ」
と、
春美が平気で失礼なことを言う。
「春美!」
ハルカが春美を睨むと、
「いいんです。
そのとおりなんですから」
マジメがすまなそうに頭を下げる。
「そのとおりって、
いい人ってことか?」
大男が、
すっとぼけたことを言ったので、
寿司屋夫婦もチンタも我慢出来ず、
大笑いしたが、
大男の顔を見て、
すぐ口を塞いだのだった。
「すいません。
このとおりの人なんですが、
人はいいんです」
隣の女がまたフォローすると、
「いいから、
前のカウンター座りなよ。
おい、とりあえず、あがりだ!」
寿司屋も、
突然やってきた男女が悪い人間ではない
と思ったのか、
普段の調子でそう言ったのだった。
(続く)
ちなみに、
以下、途中までグーさん以外に保管してます。
カミサン伝説20「ハッピー編」
「おはよう!」
「ああ?」
「すいません。
ご準備中なのに、
突然、お邪魔ししまして、
それに、
こんにちわの間違いんです」
自分が起きたばかりなので、
とぼけたことを言った大男を、
一緒に寿司屋に入ってきた女が
慌ててフォローする。
しかし、
突然、
店に入ってきた、
大男とその連れ合いとしては似合いそうもない
背の高い上品そうな美女を見て、
寿司屋夫婦もチンタも驚いていたので、
「ケンケンの知り合いみたいなの」
後ろからハルカが笑顔で言うと、
「こちらの方、
ケンケンが凄く懐いているみたいだから、
見かけと違って、
いい人だと思うわよ」
と、
春美が平気で失礼なことを言う。
「春美!」
ハルカが春美を睨むと、
「いいんです。
そのとおりなんですから」
マジメがすまなそうに頭を下げる。
「そのとおりって、
いい人ってことか?」
大男が、
すっとぼけたことを言ったので、
寿司屋夫婦もチンタも我慢出来ず、
大笑いしたが、
大男の顔を見て、
すぐ口を塞いだのだった。
「すいません。
このとおりの人なんですが、
人はいいんです」
隣の女がまたフォローすると、
「いいから、
前のカウンター座りなよ。
おい、とりあえず、あがりだ!」
寿司屋も、
突然やってきた男女が悪い人間ではない
と思ったのか、
普段の調子でそう言ったのだった。
(続く)
カミサン伝説22「人首酒編」55
「まあ、あせるなってコワコワ先生」
ジュウロウはそう言う。
「せっかちだったな」
コワコワクエーは頭を掻く。
「続きだ。
問題は、
販売の仕方に問題があったんだ。
前のときは、
ホームページ上の広告ではなく、
あるリストを使って非公開に販売していた」
「それがカミサン教の名簿か」
「そう。
しかし、
今回は、
俺たちがHPで販売するよう頼んだから、
警察まで捜査に入る程の大騒ぎになってしまったんだ。
マスターの店や連絡先を教えたのも、
リスト外からの客に対応するためだ。
そいつらには本物は売れないからな。
多分、選別していたのは、
黒幕、つまり、人首酒を造った人物だ。
酒屋夫婦は警察の捜査が入って、
しばらくして、
その黒幕が
本物を造っていたことに気づいてしまったんだ。
どうかな?」
ジュウロウは自信ありげに、
二人の顔を見た。
(続く)
「まあ、あせるなってコワコワ先生」
ジュウロウはそう言う。
「せっかちだったな」
コワコワクエーは頭を掻く。
「続きだ。
問題は、
販売の仕方に問題があったんだ。
前のときは、
ホームページ上の広告ではなく、
あるリストを使って非公開に販売していた」
「それがカミサン教の名簿か」
「そう。
しかし、
今回は、
俺たちがHPで販売するよう頼んだから、
警察まで捜査に入る程の大騒ぎになってしまったんだ。
マスターの店や連絡先を教えたのも、
リスト外からの客に対応するためだ。
そいつらには本物は売れないからな。
多分、選別していたのは、
黒幕、つまり、人首酒を造った人物だ。
酒屋夫婦は警察の捜査が入って、
しばらくして、
その黒幕が
本物を造っていたことに気づいてしまったんだ。
どうかな?」
ジュウロウは自信ありげに、
二人の顔を見た。
(続く)
新作ディープ(?改)「新探偵?くそたの実験」
グーさん以外の所に最初の方は保管済みです。
「キモ男三人衆セカンド、変態黒女教師と永久屋敷の呪い?」
「いいけど、
どこに行くんだ?」
ホウセイがくそたに訊くと、
「それはついて来ればわかるさ」
「わかったけど、
みんなにはどうする?」
今度は木太郎が訊く。
「だいぶ、待たせているから、
一応、最後の詰めで、ちょっと他の部屋に行く、
とだけ言って、
すぐ、みんなのいる部屋を出よう」
と、
くそたは答える。
くそたたちはすぐ部屋を出ると、
みんながいる部屋に行き、
ホウセイだけが部屋に入り、
先程話したとおりのことをホウセイが言うと、
素早く、その部屋を出た。
相変わらず、他の7人は黙り込んだままで、
ホウセイが話したことにも誰も質問はしなかった。
そして、
くそたは意外にも自分が倒してしまったレイカがいる
もとめの部屋に行ったのだった。
部屋に入ると、
ホウセイがベッドの上のレイカに駆け寄り、
まだ息があることを確認した。
「下手な推理するより、
ここを出て、救急車呼んであげれば、
助かるんじゃないかな」
ホウセイがレイカの顔を見て、
すまなそうに言うと、
「このまま救急車を呼べば、
俺たち全員人殺しの共犯だぞ。
幸い、
くそたが殴ったのはレイカちゃんの右肩の辺りで、
頭の方じゃないから、まだ、大丈夫さ」
保身に走っているのか、
木太郎がそんないい加減なことを言ったが、
今、警察を呼べる状況ではなかったので、
ホウセイも渋々頷いた。
くそたの方は、
「レイカちゃん、ごめん」
と言った後、、
部屋の中に置いたままにしてあった、
レイカが持っていた偽物のナイフを手にとって、
じっと眺めていたのだった。
(続く)
グーさん以外の所に最初の方は保管済みです。
「キモ男三人衆セカンド、変態黒女教師と永久屋敷の呪い?」
「いいけど、
どこに行くんだ?」
ホウセイがくそたに訊くと、
「それはついて来ればわかるさ」
「わかったけど、
みんなにはどうする?」
今度は木太郎が訊く。
「だいぶ、待たせているから、
一応、最後の詰めで、ちょっと他の部屋に行く、
とだけ言って、
すぐ、みんなのいる部屋を出よう」
と、
くそたは答える。
くそたたちはすぐ部屋を出ると、
みんながいる部屋に行き、
ホウセイだけが部屋に入り、
先程話したとおりのことをホウセイが言うと、
素早く、その部屋を出た。
相変わらず、他の7人は黙り込んだままで、
ホウセイが話したことにも誰も質問はしなかった。
そして、
くそたは意外にも自分が倒してしまったレイカがいる
もとめの部屋に行ったのだった。
部屋に入ると、
ホウセイがベッドの上のレイカに駆け寄り、
まだ息があることを確認した。
「下手な推理するより、
ここを出て、救急車呼んであげれば、
助かるんじゃないかな」
ホウセイがレイカの顔を見て、
すまなそうに言うと、
「このまま救急車を呼べば、
俺たち全員人殺しの共犯だぞ。
幸い、
くそたが殴ったのはレイカちゃんの右肩の辺りで、
頭の方じゃないから、まだ、大丈夫さ」
保身に走っているのか、
木太郎がそんないい加減なことを言ったが、
今、警察を呼べる状況ではなかったので、
ホウセイも渋々頷いた。
くそたの方は、
「レイカちゃん、ごめん」
と言った後、、
部屋の中に置いたままにしてあった、
レイカが持っていた偽物のナイフを手にとって、
じっと眺めていたのだった。
(続く)
ダミー「見せてください」70?改
「あー、
ちょっと待ってください。
おまじないしますから」
おまじない? やっぱり変な女だ。
その手つきは?
くそー、リズムが変わるな。
よし、真似してみるか?
なんだ? 手が...
「あー! ダメですよ!
真似しちゃ!
「そうなんですか?」
「このおまじない、
知らないんですか?」
この女、どこかのカッペか?
「はあ」
知るか、そんなの。
「なら、いいです」
ワケのわからない女だな。
ここで、リセット!
初心に戻って、グーだ!
「終わりましたよ。
では、今度こそですよ。
...
3,2,1、
じゃんけんぽん!
えー... グー?
やっぱり、
おまじない知っていたんでしょう!
真似はダメです!
今度は私だけですからね」
意味不明。
勝手におまじないでもやってくれ。
で、こっちは何にするかな?
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「あー、
ちょっと待ってください。
おまじないしますから」
おまじない? やっぱり変な女だ。
その手つきは?
くそー、リズムが変わるな。
よし、真似してみるか?
なんだ? 手が...
「あー! ダメですよ!
真似しちゃ!
「そうなんですか?」
「このおまじない、
知らないんですか?」
この女、どこかのカッペか?
「はあ」
知るか、そんなの。
「なら、いいです」
ワケのわからない女だな。
ここで、リセット!
初心に戻って、グーだ!
「終わりましたよ。
では、今度こそですよ。
...
3,2,1、
じゃんけんぽん!
えー... グー?
やっぱり、
おまじない知っていたんでしょう!
真似はダメです!
今度は私だけですからね」
意味不明。
勝手におまじないでもやってくれ。
で、こっちは何にするかな?
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偽カミサン伝説?「悪女よけの像編」60
「君なりの仮説?
君はカミサン伝説の研究者なのか?」
教授がやすおの言葉を聞いて、
やすおの顔をまじまじと見ると、
「いえ、研究者ではありませんが、
カミサン伝説には興味がありまして、
趣味でいろいろ調べていたところに、
たまたま、
あの像を譲り受けることになったものですから」
やすおははっきりと答える。
「なるほど、
カミサン伝説は
一般人でも結構研究しているからな。
いや、その逆か。
一般人の人気からこうなったんだったな」
「そうかもしれませんね。
私も最初あるカミサン伝説のDVDを見てから、
都市伝説のようで、
そうでないところに興味を持ったのが
そのきっかけですが。
カミサン伝説自体については
正直半信半疑でした」
「まあ、普通はそう思うだろうが、
カミサンは実在するよ」
と、
やすおの言葉に教授は
はっきりと明言した。
「そのようですね」
「まあ、余談はこのくらいにして、
君の仮説とやらを聴かせてもらおうか」
教授はやや偉そうな態度でそう言ったが、
やすおは気にせず、
「はい。
私はネットで一時噂になっていたように、
最初は
あの像は双子の像のひとつではないか
とも考えてみたんですが、
先程、
お話したことなどから私なりに考えた結果、
それは違うという気がしまして、
これからお話しする仮説を立ててみたのです。
そして、
たまたまあの像と巡り会って、
正直、恐怖はありましたが、
あの像を譲り受けることにしたのです。
すいません。
前置きが長くて、
では、
私の仮説の結論からお話しします」
やすおはもったいぶるように、
そこで一呼吸置くと、
自信ありげに教授の顔を見たのだった。
(続く)
「君なりの仮説?
君はカミサン伝説の研究者なのか?」
教授がやすおの言葉を聞いて、
やすおの顔をまじまじと見ると、
「いえ、研究者ではありませんが、
カミサン伝説には興味がありまして、
趣味でいろいろ調べていたところに、
たまたま、
あの像を譲り受けることになったものですから」
やすおははっきりと答える。
「なるほど、
カミサン伝説は
一般人でも結構研究しているからな。
いや、その逆か。
一般人の人気からこうなったんだったな」
「そうかもしれませんね。
私も最初あるカミサン伝説のDVDを見てから、
都市伝説のようで、
そうでないところに興味を持ったのが
そのきっかけですが。
カミサン伝説自体については
正直半信半疑でした」
「まあ、普通はそう思うだろうが、
カミサンは実在するよ」
と、
やすおの言葉に教授は
はっきりと明言した。
「そのようですね」
「まあ、余談はこのくらいにして、
君の仮説とやらを聴かせてもらおうか」
教授はやや偉そうな態度でそう言ったが、
やすおは気にせず、
「はい。
私はネットで一時噂になっていたように、
最初は
あの像は双子の像のひとつではないか
とも考えてみたんですが、
先程、
お話したことなどから私なりに考えた結果、
それは違うという気がしまして、
これからお話しする仮説を立ててみたのです。
そして、
たまたまあの像と巡り会って、
正直、恐怖はありましたが、
あの像を譲り受けることにしたのです。
すいません。
前置きが長くて、
では、
私の仮説の結論からお話しします」
やすおはもったいぶるように、
そこで一呼吸置くと、
自信ありげに教授の顔を見たのだった。
(続く)