「やっぱり、屋敷の方が危険です。
早く逃げましょう」
エイタは自分が屋敷にいたミカエルには
まったく歯がたたなかったことで、
すぐこの屋敷を出ることを提案した。
「いっそのこと
アユメもチウメも殺してしまえば
いいんじゃないのかのう。
二人がミカエルの仲間だ
とわかったからのう。
現に危ないところじゃったからのう」
「ち、違います」
「私も違います」
アユメもチウメも否定するが、
誰も信用しない。
「二人の処分はあとだすよ。
キタジマさん。
それから、
僕も屋敷から逃げるのは賛成だす。
木太郎さんを早く病院に連れていかない
と死ぬかもしれないだすからなあ」
と、
あおむは言った。
(続く)