新本編「キモ男3人衆、イケメン屋敷の謎」「木太郎地下へ行く2」
第一話は下記から始まります。
新本編「キモ男3人衆、イケメン屋敷の謎」「後継者」
木太郎たちが、
階段を降りたところには、
また、
重い回転式の取っ手が付いたドアがあった。
「ずいぶん厳重だな、
核シェルターとして作ったのかな?」
木太郎はぶつぶつというと同じ要領で、
扉を開けた。
「ここにもダンボールを置きましょう」
と
木太郎が言うと、
キタジマが段ボールを置く。
中に入ると、
やや薄暗い照明の中冷たく爽やかな空気が流れている。
そこは、
スイートルームのような作りの部屋だった。
「これだけ見ると、立派なホテルじゃの」
キタジマも驚く。
何の対策のためか、
部屋は広いが、
多くがピンク色の透明な硬質ガラスで
各部屋は仕切られている。
ところどころ、
鉄の扉があるが、
広くかつ明るく見せるよう設計されている。
周りを見回すと、アスカの姿はない。
「モニター室のような部屋がありますね。
まず、あそこへ言ってみましょう」
木太郎はそう言うと、
右方の隣の部屋にあたる操縦室のよう部屋に向かった。
ドアには鍵はかかってなく、
二人はすんなり、その部屋に入れた。
そこには大きなデスクと、
正面には、
7つのディスプレイが置いてある。
ディスプレイには画像が移っているが、
ほとんどが見た景色だ。
そう、門、玄関、屋敷の裏など、
屋敷の周辺を監視するために設置されているようだ。
永久が死んだ隠し扉の前には、
ヒトミ、アユメ、チウメの三人がいるが
タヨウは見あたらない。
ディスプレイの下にはボタンがある。
また、
テーブルの左にはリビング、
101などの番号の下にボタンがある。
試しにリビングのボタンを押すと、
「おかしいな。
誰もいないじゃないか。
キタジマさん、木太郎くん」
と
タヨウの声がする。
「ここで、
部屋の中を盗聴できるというわけじゃな」
キタジマの言葉に、
「先生、早くここに来てください」
と
木太郎が大声を出すが、聞こえるはずもない。
「それより、アスカさんじゃろ」
キタジマの言葉に
「アスカちゃん、アスカちゃん」
と
木太郎が大声で叫ぶが返事はなかった。
(続く)