「どういうことなんだ!」
エイタが、
もう一人のミカエルに気づいて大声を出す。
「いつきさん、後があぶないだす」
あおむの声に、
いつきがもう一人のミカエルの攻撃
をとっさにかわす。
「エイタさん、今がチャンスだす」
エイタは、
ミカエルの後から斬りつけたが、
ミカエルにうまくかわされた。
「その調子だす。
とにかく、剣を振り回すだす」
エイタはあおむに言われたとおり、
やぶれかぶれになって剣を振り回す。
エイタの攻撃にミカエルが守勢になったところを、
いつきがその足を一撃しようとしたが、
ミカエルもとっさにかわす。
エイタが体勢が崩れたミカエルの首
を刺そうとしたところで、
あおむが、
「殺すのはダメだす。
そいつは生かしておいて、
白状させるだすよ」
と言うと、
とっさに、
エイタは狙いを切りかえて倒れたミカエルの右手の剣
を叩き落とそうとした。
しかし
ミカエルはエイタの剣を振り払うと、
素早く、
体勢を立て直して、
エイタを攻撃しようとしたので、
今度は、
いつきがそのミカエル右手で持つ剣
を叩き落としたのだった。
(続く)