『ハング』 誉田哲也

2012年12月11日 21時26分05秒 | 誉田哲也
連投ですいません。



「警視庁捜査一課の堀田班は、宝飾店オーナー殺人事件の容疑者を自供により逮捕。だが公判では自白強要があったと証言され、翌日、班の刑事の一人が首を吊った姿で見つかる。そしてさらなる死の連鎖が…。刑事たちは巨大な闇から仲間を、愛する人を守ることができるのか。誉田作品史上もっともハードな警察小説。 」(BOOKデータベースより)


いつもの誉田先生です。
いつもの警察小説です。

警視庁捜査一課第五強行犯捜査特別捜査第一係の通称・堀田班の津原が主人公。
津原は同僚の植草の妹、遥に想いを寄せていたが、同じく同僚の大河内に配慮して身を引いていた。
ところで、遥のほうは大河内よりも津原のことのほうが気になってそうですが、それはおいおいわかってくるでしょう。
ちなみに堀田班は過去に捜査したものの犯人を捕まえることができずにお蔵入りしていた事件の再捜査を担当している。
ある日、堀田班は宝飾店オーナー殺害事件の再捜査に加わることになる。
聞くところによると、その宝飾店にはオーナー殺害の何日か前に強盗未遂事件が発生していたことが分かった。
聞きこみの情報から、堀田班は強盗未遂事件の犯人を逮捕、のちに宝飾店オーナーの殺害も自供することとなる。
犯人の自供により凶器も見つかったことから、捜査はとんとん拍子に進んだのだが、送検を間近に控えたある日、堀田班は解体され、全員が所轄へ異動になってしまう。
そして公判を迎えたのだが、犯人は公判で自白強要があったと証言し、強要は植草からであったという。
その翌日、植草は勤務する交番で首をつって自殺していた。マスコミは自殺強要がばれたことに耐えきれずに自殺したものと報道されるようになる。
しかし、取り調べを行っていたのは植草ではなく堀田であり、植草と犯人にはこれといった接点はなかった。
また、生前の植草を知る津原らはこの自殺に疑問を感じ、独自に捜査を進めることにしたのだった。


と、まあこんな感じですがここまではよくある感じですよね。
でも、この小説の帯にはこう書いてあります。
「誉田史上、もっともハードな警察小説!」

再捜査で真犯人を見つけ、ちゃんちゃん。
で、終わるわけがないです。
これにはふかーいふかーい、そしてあまりにも軽い事情があったのです。
すぐにわかるから書きますが、黒幕は警察幹部であったり政治家だったりするでしょう。
今の政界にも絡めた話です。
深い話もあります。
もちろん、ハードな部分も多くあります。そこが苦手な人はお勧めしませんが。

ただ、誉田ファンとしては読んでおく作品ですかねー。

★★★☆☆

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