『箱の中』 木原音瀬

2012年12月11日 21時10分40秒 | 読書
寒いです。



「痴漢の冤罪で実刑判決を受けた堂野。収監されたくせ者ばかりの雑居房で人間不信極まった堂野は、同部屋の喜多川の無垢な優しさに救われる。それは母親に請われるまま殺人犯として服役する喜多川の、生まれて初めての「愛情」だった。『箱の中』に加え、二人の出所後を描いた『檻の外』表題作を収録した決定版。」(BOOKデータベースより)


最初、帯に書いてあることが分からなかった。
「無償の愛情で救われる人間を描き、「ダ・ヴィンチ」誌上でBL界の芥川賞と評された傑作!」

BLってよくわからんけど、とりあえず芥川賞級に賞賛された作品なら読むべきでしょうと思って手に取った作品でした。

はい、読書ブログを書いておきながらBLの意味を知らなかった僕です。

BL=Boys Love
いわゆる男性同士の同性愛です。

知ってたら手に取ったでしょうか。
んー


いつかは取ったかもしれません。
それだけ評価されている作品ですし。

でも、同性愛っていうのが自分にはどうしても受け入れられないというか。
昔と違って理解はできるようになりましたが。それだけでも進歩だと思います。

さて、物語ですが、痴漢の冤罪(つまり無実の罪)で服役することになった堂野が主人公。
堂野は収監されたのちも、しばらくは周りの本当の犯罪者たちと接することができず、一人ぼっちでいたところ、ある囚人に優しくされることで少しずつ話をするようになる。
しかし、堂野はその囚人に騙され、多額の現金を奪われてしまった。
収監中で何もできない堂野は極度の人間不信となり、問題を起こして保護房に監禁されるのだが、雑居房に戻った後、同部屋の喜多川に優しくされるようになる。
喜多川は堂野に常に付きまとうようになり、堂野はそれに抗えず、しだいに受け入れるようになっていくのだった。

まーこれ以上は読んでください。
同性愛に抵抗のない人は興味深く読めるかもしれません。

★★☆☆☆

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