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『民族共同行事準備委員会』の発足

2015年04月03日 | 三千里コラム

『光復70周年、6.15共同宣言発表15周年、民族共同行事準備委員会』の発足式(4.1,ソウル)


4月1日午前11時、ソウル市内のプレスセンターで『光復70周年、6.15共同宣言発表15周年、民族共同行事準備委員会(以下、民族共同行事準備委)』の発足記者会見が開かれました。南北当局間の対話が中断して久しいです。歴史的な節目である2015年も、すでに4月を迎えました。敵対状況のままで月日を過ごすわけにはいきません。民間の次元で始まった民族共同行事への意志を分かちあう意味で、同日付『統一ニュース』の記事を要訳して紹介します。(JHK)


 民族共同行事準備委に名を連ねた各界192人の発起人たちは、“6.15共同宣言発表15周年の6月15日、光復(解放)70周年である8月15日などの歴史的記念日に、中断されていた民族共同行事を再び推進したい”と明らかにした。

一同は記者会見で“私たちは今日、宗教界・市民社会・南北経済協力企業・民族団体・歴史団体と、女性・労働・農民・青年など各界各層および地域を網羅して『光復70周年、6.15共同宣言発表15周年、民族共同行事準備委員会』を発足する”と高らかに宣言した。

民族共同行事準備委はこの日、『6.15共同宣言実践北側委員会』が3月27日付で『南側委員会』と『海外側委員会』に送信した文書を公開している。それによると、『北側委員会』は“祖国の平和と統一を望む北・南・海外の全同胞は力を合わせて現在の難局を打開し、必ずや6.15共同宣言による統一時代を切り開かねばならない。南側委員会の民族共同行事開催提案に同意する”と表明した。

「6.15民族共同行事」は6月14~16日、ソウルで開催される予定だ。南側代表団の相当数を、一般国民の参加者が占めるという。そして、離散家族や日帝植民地統治による被害者および遺族も、代表団に含まれる。また、北側と海外側でもこれに相応する代表団を構成するように要請したという。

主な行事は、①14日午後、南北合同公演による「祝賀文化祭」、②15日午前、「6.15共同宣言発表15周年記念、民族統一大会」、③15日午後、「歴史に関する南北共同討論会」(南北海外の植民地統治被害者が証言)、などである。

一同は、“6.15共同宣言の15周年共同行事を成功させるために、南北の政府当局が積極的に対話して協議することを、切に要請する。数年間も行き詰まったままの南北関係を打開するには、これまでとは違う新しくて多様な試みと、より多くの各界の参加が必須である”と訴えた。

民族共同行事準備委の常任代表に選出されたのは、『6.15共同宣言実践南側委員会』のイ・チャンボク常任代表議長だ。彼は開会辞で“もし今回、ソウルでの6.15民族共同行事が失敗するならば、光復節の行事も開催が難しいだろう。分断70年、光復70年を迎えて南北関係を変換させる絶好の歴史的な機会を失うことになる。かつてない悲壮な覚悟で、ソウルでの共同行事を必ず成功させるように最善をつくす”と決意を表明した。

また、イ・ジョンフン『金剛山企業協議会』会長は、「5.24措置」の解除と金剛山観光事業の再開を韓国政府に促した。そして、パク・ソクミン『民主労組』統一委員長が「南北労働者統一サッカー大会」の進行状況を、全南大学のキム・ハンソン総学生会長は、「統一ユニバーシアード大会」の準備状況について説明した。

民族共同行事準備委の報道官に選出されたイ・スンファン氏は、“東アジア情勢が激動する重大な時期に民間が先頭に立って、南北関係を打開し光復70年の歴史的意味を全ての同胞と共有するための準備委員会を設けたことは、非常に意味深いことだ。今日で結成が終わったのではない。より多くの方々が参加できるように努力し、広くて豊かな準備委員会を作りたい”と語った。

彼はまた、“6.15行事が実現するためには、北と海外代表団の安全問題など南北当局間の協議が必要だ。南北の政府間協議が速やかに開催されるよう、あらゆる努力を惜しまない”と表明した。


<記者会見文-「民」が先ず‘分断をつなぐ架け橋’になります>


解放70年であり6.15共同宣言発表15周年をむかえる今年を、朝鮮半島の平和と南北関係改善の歴史的転機に作ろうという要請と期待が、各界で響きわたっています。
しかし、このような各界の願いにもかかわらず、朝鮮半島の軍事的緊張は絶えることがありません。南北は、持続的な対話どころか往来さえまともにできないのが、今日の恥ずかしい現実です。

長い分断の歳月に累積してきた敵対と対決の弊害が、一日にして解決されることは難しいでしょう。かと言って、何の出会いも約束もなしにそのまま歳月を浪費しては、民族の念願である平和と統一は決して実現されません。

光復70年であり分断70年、南北と海外の同胞が意と心を集めることができる歴史的契機を逃してはなりません。この機会を失えば、南北の対決と葛藤はより一層増幅され、朝鮮半島の分断を前提とした東アジアの冷戦秩序は、ますます固着されることになります。

今こそ「民」の出番です。「民」が先頭に立って‘出会いの架け橋’を築きます。「民」が先ず‘分断をつなぐ架け橋’になりましょう。

そのために私たちは今年、6.15共同宣言発表15周年の6月15日と、光復70周年である8月15日の歴史的記念日に、中断されていた民族共同行事を再び推進したいと考えています。南北の民族共同行事を通じて‘分断をつなぐ小さな橋’を架け、その架け橋を渡ってより多くの出会いが生まれるように、「民」が先に始めます。

この出会いを準備するために今日、私たちは宗教界・市民社会・南北経済協力企業・民族団体・歴史団体と、女性・労働・農民・青年など各界各層および地域を網羅した『光復70周年、6.15共同宣言発表15周年、民族共同行事準備委員会』を発足します。

今年最初の民族共同行事は6月15日、ソウルで開催します。北側と海外側もソウルで開催することに対して、すでに原則的な同意を表明しました。参加規模と詳細なプログラムなど具体的な内容は、4月末に南北海外の代表が会って協議し確定するでしょう。

もし今回の民族共同行事が実現するなら、7年ぶりに南北が一堂に会するわけです。ソウルには何と、10年ぶりに北の民間代表団が訪ねてくることになります。

私たちは6.15民族共同行事を成功裏に開催するために、慎重かつ万全に準備を始めることでしょう。各界の市民の皆さんも、南を訪問する北側の代表を‘平和の使節’として暖かく歓迎して下さい。そして、共同行事に積極的に参加されるよう要請します。

共同行事の成功には、何よりも南北当局次元での協力と配慮が肝要です。私たちは6.15共同宣言15周年の共同行事を成功させるために、南北の政府当局が積極的に対話して協議することを、切に要請します。また、ソウルで行事を開催するだけに、わが政府とソウル市の積極的な協力と配慮を期待します。

6.15共同行事の成功に基づいて、私たちは光復70周年の民族共同行事を、より一層盛大で熱気あふれる民族祝典として開催するでしょう。6.15共同行事と光復70周年の民族共同行事が成功するならば、南北関係はこれまでとは質的に異なる、新しい協力関係に発展していくことでしょう。

数年間も行き詰まったままの南北関係を打開するには、これまでとは違う新しくて多様な試みと、より多くの各界の参加が必須です。南北関係の発展と朝鮮半島の平和構築に向けて、政派と理念の違いが問題になることがあってはなりません。私たちはより多くの参加、より多くの出会いのためならば、いかなる努力も惜しまないでしょう。

再度、各界と国民皆さんの関心と参加を、切に訴える次第です。

2015年4月1日
『光復70周年、6.15共同宣言発表15周年、民族共同行事準備委員会』

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1 コメント

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嬉しいニュースです。 (pcflily)
2015-04-03 08:32:06
嬉しいニュースを有難うございます。
きっと、大きな進歩につながると思います。
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