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緊急寄稿ーパク・ウォンスンは、‘反MB-野党圏単一候補’をより鮮明に!

2011年10月20日 | 南域内情勢
★選挙戦もはや終盤戦に突入!当初の予想に反し、互角・薄氷の進行だ。流れを変える切り札は? 世論調査のプロの提言を載せる。N


[緊急寄稿]
ソウル市長補欠選挙戦略の修正を勧告する


パク・ウォンスン キャンプ、
‘反MB-野党圏単一候補’に切り替えよ


イ・ジュノ(社会動向研究所責任研究員)

入力2011-10-19


「民衆の声」は先週金曜日、“パク・ウォンスン、このまま行けば負ける”という記事を掲載した。
そうだ。 このまま行けば負ける。
パク・ウォンスン候補が競争候補に比べて劣るからではない。民主党をはじめとする野党圏の組織力量がハンナラ党に押されているからでもない。 支持者らの情熱や世界的流れ等どれをとっても野党圏に不利でない。

ただ問題は‘戦略’だ。

パク・ウォンスン マーケティングの代わりに‘MB暴政審判’に集中しなければならない

社会動向研究所(STI)が行った世論調査によれば、パク・ウォンスン候補はまだ反ハンナラ党有権者層を吸収することができずにいる。
ハンナラ党支持者らの83.8%がナ・ギョンウォン候補を支持する反面、民主党支持者中パク候補を支持する比率は80.5%に終わっている。 民主労働党支持者の13.6%もまだ支持候補を定められずにいて、支持政党がない‘無党派’層からもやっと60.7%に終わった。

これは全面的にメッセージの問題だ。

選挙でメッセージは有権者に候補を支持する理由を提供する。 今までパク候補は‘新しい変化’、‘市民が主人’、‘変化の適任者はパク・ウォンスン’というメッセージを繰り返してきた。

もちろんパク候補が名望家、成果をあげた市民運動家であることは確かだ。
しかしパク候補は‘安風’が吹く前には候補支持度が5%に留まった。 認知度が低かったという点を考慮しても、‘スターダム(stardom)’に上がったと見るには難しい。
堅固でない人物競争力は、選挙序盤ナ候補側のネガティブ キャンペーンを圧倒するほどの‘逆風’を作り出すことができないでいる。

変化、市民主権のような概念が、具体性に乏しい点も問題だ。 必ず投票をするべきだとの切実な心を呼び起こしにくいということだ。

●問題は、パク・ウォンスン候補が現在の薄氷の競争になった原因、状況をよく理解できないでいるということだ。

ナ・ギョンウォン候補がパク候補と超薄氷の競合ができるようになった理由は、‘全野党陣営単一候補’という進歩改革陣営の総結集に反発した伝統的な保守層の総結集効果にある。

ナ候補の支持者は、去る住民投票ですでに投票訓練を経た有権者であり、これによって今回の選挙はそのどの選挙より激しい超接戦の陣営投票につながると予測された。


●「反イ・ミョンバク」という‘価値’こそ拡張可能な最大値の戦線


‘反イ・ミョンバク-汎民主単一候補’というフレームは、現時点で最も強い有権者の公憤を触発させる。この価値フレームは‘イ・ミョンバク政権審判’に同意する有権者の支持と参加の幅を拡張させるという点で、毀損されてはいけない基本戦略だ。


今回の選挙を控えてハンナラ党が最も恐れたことは‘イ・ミョンバク政権審判論’だった。

いわゆる‘回顧的投票’、すなわち執権勢力に対する評価投票は、金持ちらの利益のために強圧統治に没頭してきたイ・ミョンバク政府としては対応できなくならざるをえない。
このような時に執権勢力が持ち出すのが‘人物論’だ。 長官や国務総理をした人物を前に出して“実力のある候補”、“予算を取ってこれる候補”と宣伝する。

今回は‘大きい人物論’の代わりに、相手候補を引き降ろすネガティブ キャンペーンが登場した。やはり従来の‘人物論’の変形戦略であり、‘政権審判論’を希薄にさせることが最終目標だ。

…だから反ハンナラ党有権者層を吸収するための唯一のメッセージは、‘MB審判’になる。 パク・ウォンスンを支持して野党圏の勝利に歓呼する準備ができている有権者に‘MB審判’を一貫して訴えなければならない。



●下へ! 下へ! 組織選挙戦で勝負を!

組織戦略での変化も必要だ。

ソウルは普通8個の圏域に区分される。 社会動向研究所の調査によれば、パク・ウォンスン候補はいわゆる4大圏域ーすなわち民主党区庁長が当選したし地方議会で野党圏が多数を占める圏域でも、ナ・ギョンウォン候補に逆転を許した。


現在のような超薄氷選挙が続くと仮定すれば、野党圏優勢地域でどれくらい票差を広げられるかが勝敗のカギになる。
いわゆる‘江南3区’の票の集中現象は、昨年6.2地方選挙と今年住民投票で十分に証明された。 もう少し遡れば2008年ロウソクのあかり政局で広がったソウル教育長選挙でも進歩は‘江南3区’の票の集中で敗北した。

したがって東大門-中浪-城東-広津、城北-江北-道峰-蘆原、九老-クムチョン-永登浦、冠岳-銅雀に繋がる4大圏域で、野党圏は全力をつくして投票率と得票率を高めなければならない。

投票率と得票率を高めようとするなら地域の民主-進歩勢力全体が総結集し、‘組織選挙戦’に転換されなければならない。
10.26は平日の水曜日。世論調査上の何 %/を越えるのに重要なのは、表意結集力だ。

現在のパク・ウォンスン キャンプは超薄氷選挙戦で、最後に勝利を握ることができる組織戦態勢が整っているようには見えない。

最大の危機要因が、これだ。
伝統的な得票方式で、民主党の骨格組織だけで勝利できると信じる瞬間、負けることが首都圏選挙の特徴だ。

パク・ウォンスン キャンプの‘頭’は汎民主陣営が総結集した超豪華版マンモス選挙対策本部だが、実際現場で走り投票を訴えなければならない‘脚’には、力がない。 選挙キャンプ上層に名望家を備えても、現場の連絡事務所に下りて行ってみれば、今回の選挙がどこから狂いだしたのかすぐ分かる。
 走らなければならない人が走っていれば、選挙戦の半分は勝利したと言われる。 2012年総選挙走者をはじめとして区庁長、市会議員、区議員候補が前面に出て、野4党と市民社会が共に走り、また有権者一人を得るために明け方から夜まで市民らに会っているのか?

現在は民主党だけを中心に構成された選挙連絡所体系だ。他の野党、草の根市民社会陣営は消極的参加にとどまっているようにも見える。

…いわゆる‘静かな選挙戦’を標ぼうした現在の遊説戦だが、現選挙戦を科学的に分析、反映した戦略の転換的検討も必要だ。

‘静かな選挙戦’は果たして、鋭敏な民心をひきつけられるか。
1:1組織戦は、組織力量が総動員される。支持者らの自発的な結集と熱狂的な歓呼が消え選挙戦を傍観したとき、悪夢は繰り返される。そのことを危惧する。


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パクが勝つでしょう。知り合いの殆どは、そう予想する。だが、ぼくは最後の最後まで信じられない。そんなぼくを、この記事は、そうだそうだと一々納得させる。
「民主主義は目覚めた市民たちの組織された力」
ノムヒョンの墓碑に刻まれたこのことばがが蘇る。…ソウル市民の覚醒度は、10.26に審判が下る。N