東大赤門前の信号を渡ると「法真寺」の石柱があり、傍に文京区教育委員会の
「樋口一葉ゆかりの桜木の宿」の掲示があります。
「ゆく雲」の一節です。隣家はお寺さまにて、寺内広々と桃桜いろいろ植わたし
たれば、此方の二階より見おろすに、雲は棚引く天上界に似て、腰ころもの観音さ
ま、濡れ仏におわします。御肩のあたり、膝あたり、はらはらと花散りこぼれてー
とあります。
腰衣観音です
一葉塚
隣家のお寺が法真寺で、この濡れ仏は、現在も本堂横に安置されている観音様で
す。「此方の二階」とは、境内のすぐ東隣にあった一葉の家です。樋口一葉が明治
9年(1876)から14年(1981)までの5年間住んだのがこの家で、一葉
が「桜木の家」と呼んで懐かしんだのがここです。