さんでんじです。

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都市の老人。

2009-02-23 21:46:00 | Weblog
2年前の東京で、ご近所にひとりで暮らす男性のお年寄りがいた。十数年前は、ひとりで近所をジョギングするほどお元気でした。いつからか、自転車に乗っている姿を見た。しかし自転車を降りると、そろりそろりと歩いている。多分、ジョギングで腰を痛めたのだと思う。

このご老人が、誰かと一緒にとか、ご近所の方と話しを、という光景はついぞ見なかった。いつも、ひとりで買物に出掛け、ひとりで家に帰る。お一人で、本当に大丈夫、と思ったものだった。

東京には今も人が流入し続けている。人口が増え続けているのだ。朝、通勤時のターミナル駅は濁流の流れのように人がドッと行き交っている。ギュウギュウ詰めの電車は息も絶え絶えの状態だ。

それほど人があふれた東京だからこそ、孤独な人が際だって見える。特にご老人の方なんかが。奈良にもそんなお年寄りはいる。でも隣近所のお付き合いがあり、顔を突っ込むわけではないが。ある程度の距離感を保ってのお付き合いが、奈良のような地方には根付いている。

東京都杉並区、最寄り駅から徒歩10分の一戸建て。資産価値は高いだろうけど、そんな家でひとりで暮らすご老人。寂しいだろうなあ。でも、維持張って生きているんだろうな。東京は人が多く、賑やかで、ほとんどなんでもある。しかし、そんなブラックホールがあちこちに潜んでいる。ま、私は、そんな東京に、嫌気がさして、おさらばしたのだが。都市の老人。東京で見るからこそ、哀れに思う。

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