G子から電話がきた。
久しぶりにサークルに出たところ、また年配の男の人に口説かれたと言う。
その人は奥さんとは長らく別居中、しかし離婚は頑なに拒んでハンコを押さないそうである。
「話は面白くて、他にもマンションを持っていてお金持ち」なのだそうだ。
その人が付き合ってほしいと言うのだ、と言う。
「へぇー。友達としてお付き合い、と言うのはダメなのかなぁ。」と言うと、「それでもいいって言うとは思うけど、いつも食事をしたり朝まで一緒にいてほしいんだって。一人暮らしは淋しいんだって。」と言う。
「そこまで求められてもねぇ。」と私は言うと、「奥さんにバレたらどうするんですか?と言うと、そんなの民事だからお金さえ払えばいい、って言うんだよ。」と言う。
「お金がある人は、そうかもねぇ。」と私も言う。
その男の人が「今は娘がいても、1人になったら淋しいから自分でなくてもいいから誰か必ずみつけなさい」と言うそうだ。
「sakeちゃん、keke君が結婚したら家を出るの?」
「え?・・・kekeは結婚しないんじゃないかなぁ・・・結婚してない男の子最近多いし。」
「でも、いつかは結婚するよ、そしたら家を出るの?一緒に暮らすの?」
「kekeは出て行くと思うけど・・私はうるさいし。」
「そしたら、1人で淋しくない?」
「え?・・・だからって・・・その時淋しかったら考えるよ。今はkekeが結婚なんてありえないし。それに結婚しちゃって『こんなはずじゃぁ』って方が、1人の淋しさよりよっぽど(!)リスクあるじゃん。」
G子はT男は煮詰まってる、と言い、惰性でつきあってるだけ、と言う。
もうお互いどうでもいいって思ってる、T男も今は男と会いたければ会ってもいい、習い事もサークルもしたければどうぞだって、と言う。
「それでいて、本当に他の人と二人ででかけると、すっごい恨みメールがくるんだよ。」と言うので、「どうして・・・そんな人のどこがいいの?」と尋ねると「分からない」とG子は言う。
あのメールが怖いと言うので、「だって、本当に別れるんだったら、もうそんなのが来たって無視すればいいじゃない。」と言うと、G子は分からない、と言う。
別れてもいいような気がするけれど、いざそうしてみて、そのあと自分が苦しむかもしれない、それが心配だと言う。
そういうのは何となくわかる。
そしてそうなった時、にっちもさっちもどうにもならなくなった時、女ってすごく弱いんだ、ってこと。
自分から言いだした言葉を撤回する時、どんなに立場が弱くなるか、さらに深みにはまってしまうことも。
G子は「sakeちゃんは強いよね。」と言い「いつも1人の人だけを見ていられるから。」と言う。
「だって私もてないもの。独身でいい人がいたら、真剣に思ってくれる人がいたら、いつだって乗り換えるつもりでいるのに。」
「G子みたいにね。」と言うと、「私がもてるわけじゃない」とG子は言う。
「昨日分かった、どうして私が言い寄られるか」と言い、「私って、言えばすぐ落ちるように見えるから、みんな口説いてくるんだよ。」そうなんだって、と言う。
G子はこの数年で何人もの、この年で本当に信じられないぐらい数の男に口説かれていて、でもG子が嘘をついているようには思わないし、不思議だったのだけど「なるほどなぁ」と思った。
今更もうそうする気もないけれど、離婚したばかりの時に意地を張らないで素直に誰かいてほしい、と表現できていたら、私も誰かいい人がそばにいてくれたのかも。。。。
私もずっと淋しくて、誰かいてほしかったんだよね。
と、今なら素直に思うし、こうして書ける。
G子は2度も3度も「sakeちゃんは強いから」と言うけれど、私がこの1週間何を思っていたか、G子には言えなかった。
隠すつもりはなかったけれど、言えば「私だったら~」とかすぐ上からたたみ掛けるように言うのがG子のクセで、そう言う時にそんな言葉を聞きたくなかったし、他の誰かに言ってみても、こういうことは分かる人にしか分からない、というのをこの2~3年で痛いほど感じて来て、私は自分の言葉を飲み込むようになっていった。
ZENさんがこの前霊の話をしていた。
自分は19の時に霊を見てから、霊感が働いて、そういう場所に行くと何となくピンとくるのだそうだ。
私は「そのオバケが見えたらどうするんですか?」と言うと、ZENさんはオバケとは違うよ、霊だよ、と言い直して、「お前の来るところじゃない!出てけ!」って追い返すんだ、と言う。
私はこの話を聞いて、霊の人(元人?)が気の毒になった。
この世に情念みたいなのが残って、成仏できない上に、淋しくて寄りかかろうとすると「出てけ!」と追い払われるなんて。。。
どうにか心が安らかになって、成仏できたらいいのにな、と思った。
そして、私もたぶん成仏できないかもなぁ、と思った1週間だった。
そしたら母や父(その時はすでにあの世に行ってると勝手に想定して)に会えなくなってしまう、そんなの絶対にイヤだ!、と思うけど、やっぱり情念って消そうとして消えるものではない。
どうにもならないから、噴き出すのだ。
きっと、ZENさんの言う霊さん達もそうやって、この世にとどまっているのではないか・・・・。
そんなことを考えた1週間だった。
G子は「sakeちゃん、彼と普通に会える(顔が見れると言う意)のはいつ?」と言うので、「明日からだよ。」と私は言った。
そして話も落ち着いて、おやすみ、と二人で電話を切った。
G子は「1人は淋しい」と口説かれた人に言われて悩んでいるようだったけど、私の場合は、もしもkekeが誰かと結婚して、幸せに暮らしていたら、それだけでどんなに心から安心するだろう、と思ってしまう。
そう言う所に、今の私とG子のスキマがあるように思う。
久しぶりにサークルに出たところ、また年配の男の人に口説かれたと言う。
その人は奥さんとは長らく別居中、しかし離婚は頑なに拒んでハンコを押さないそうである。
「話は面白くて、他にもマンションを持っていてお金持ち」なのだそうだ。
その人が付き合ってほしいと言うのだ、と言う。
「へぇー。友達としてお付き合い、と言うのはダメなのかなぁ。」と言うと、「それでもいいって言うとは思うけど、いつも食事をしたり朝まで一緒にいてほしいんだって。一人暮らしは淋しいんだって。」と言う。
「そこまで求められてもねぇ。」と私は言うと、「奥さんにバレたらどうするんですか?と言うと、そんなの民事だからお金さえ払えばいい、って言うんだよ。」と言う。
「お金がある人は、そうかもねぇ。」と私も言う。
その男の人が「今は娘がいても、1人になったら淋しいから自分でなくてもいいから誰か必ずみつけなさい」と言うそうだ。
「sakeちゃん、keke君が結婚したら家を出るの?」
「え?・・・kekeは結婚しないんじゃないかなぁ・・・結婚してない男の子最近多いし。」
「でも、いつかは結婚するよ、そしたら家を出るの?一緒に暮らすの?」
「kekeは出て行くと思うけど・・私はうるさいし。」
「そしたら、1人で淋しくない?」
「え?・・・だからって・・・その時淋しかったら考えるよ。今はkekeが結婚なんてありえないし。それに結婚しちゃって『こんなはずじゃぁ』って方が、1人の淋しさよりよっぽど(!)リスクあるじゃん。」
G子はT男は煮詰まってる、と言い、惰性でつきあってるだけ、と言う。
もうお互いどうでもいいって思ってる、T男も今は男と会いたければ会ってもいい、習い事もサークルもしたければどうぞだって、と言う。
「それでいて、本当に他の人と二人ででかけると、すっごい恨みメールがくるんだよ。」と言うので、「どうして・・・そんな人のどこがいいの?」と尋ねると「分からない」とG子は言う。
あのメールが怖いと言うので、「だって、本当に別れるんだったら、もうそんなのが来たって無視すればいいじゃない。」と言うと、G子は分からない、と言う。
別れてもいいような気がするけれど、いざそうしてみて、そのあと自分が苦しむかもしれない、それが心配だと言う。
そういうのは何となくわかる。
そしてそうなった時、にっちもさっちもどうにもならなくなった時、女ってすごく弱いんだ、ってこと。
自分から言いだした言葉を撤回する時、どんなに立場が弱くなるか、さらに深みにはまってしまうことも。
G子は「sakeちゃんは強いよね。」と言い「いつも1人の人だけを見ていられるから。」と言う。
「だって私もてないもの。独身でいい人がいたら、真剣に思ってくれる人がいたら、いつだって乗り換えるつもりでいるのに。」
「G子みたいにね。」と言うと、「私がもてるわけじゃない」とG子は言う。
「昨日分かった、どうして私が言い寄られるか」と言い、「私って、言えばすぐ落ちるように見えるから、みんな口説いてくるんだよ。」そうなんだって、と言う。
G子はこの数年で何人もの、この年で本当に信じられないぐらい数の男に口説かれていて、でもG子が嘘をついているようには思わないし、不思議だったのだけど「なるほどなぁ」と思った。
今更もうそうする気もないけれど、離婚したばかりの時に意地を張らないで素直に誰かいてほしい、と表現できていたら、私も誰かいい人がそばにいてくれたのかも。。。。
私もずっと淋しくて、誰かいてほしかったんだよね。
と、今なら素直に思うし、こうして書ける。
G子は2度も3度も「sakeちゃんは強いから」と言うけれど、私がこの1週間何を思っていたか、G子には言えなかった。
隠すつもりはなかったけれど、言えば「私だったら~」とかすぐ上からたたみ掛けるように言うのがG子のクセで、そう言う時にそんな言葉を聞きたくなかったし、他の誰かに言ってみても、こういうことは分かる人にしか分からない、というのをこの2~3年で痛いほど感じて来て、私は自分の言葉を飲み込むようになっていった。
ZENさんがこの前霊の話をしていた。
自分は19の時に霊を見てから、霊感が働いて、そういう場所に行くと何となくピンとくるのだそうだ。
私は「そのオバケが見えたらどうするんですか?」と言うと、ZENさんはオバケとは違うよ、霊だよ、と言い直して、「お前の来るところじゃない!出てけ!」って追い返すんだ、と言う。
私はこの話を聞いて、霊の人(元人?)が気の毒になった。
この世に情念みたいなのが残って、成仏できない上に、淋しくて寄りかかろうとすると「出てけ!」と追い払われるなんて。。。
どうにか心が安らかになって、成仏できたらいいのにな、と思った。
そして、私もたぶん成仏できないかもなぁ、と思った1週間だった。
そしたら母や父(その時はすでにあの世に行ってると勝手に想定して)に会えなくなってしまう、そんなの絶対にイヤだ!、と思うけど、やっぱり情念って消そうとして消えるものではない。
どうにもならないから、噴き出すのだ。
きっと、ZENさんの言う霊さん達もそうやって、この世にとどまっているのではないか・・・・。
そんなことを考えた1週間だった。
G子は「sakeちゃん、彼と普通に会える(顔が見れると言う意)のはいつ?」と言うので、「明日からだよ。」と私は言った。
そして話も落ち着いて、おやすみ、と二人で電話を切った。
G子は「1人は淋しい」と口説かれた人に言われて悩んでいるようだったけど、私の場合は、もしもkekeが誰かと結婚して、幸せに暮らしていたら、それだけでどんなに心から安心するだろう、と思ってしまう。
そう言う所に、今の私とG子のスキマがあるように思う。