きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

親世代・子世代

2013-08-24 | 父の記録と母の思い出
そばにいるだけでいい、と言うのを聞いてから、今日は父のベッドの脇で本でも読んでいようかな、と思ったんだけど、父は点滴もはずれ、食事が終っていた。
のんびり行ってしまったので、食事に間に合わなかった。

そして、いつものホールにいると、おじいさんおばあさんの声やフラフラのなか、介護士さんの慌しく動くさなかに、本を読んでいるのは誠に場にそぐわないような気がして、かと言って父に何を話してよいか分からず、「sakeだよ」と時間をあけて繰り返すだけである。

「ご飯おいしかった?」と言うと「おいしかった。」と言う。
でも、おそらくもう食べたことも忘れているだろうと思う。
「おいしい」と言う単語が通じているかどうかも怪しい。

そして父は表情の無いままボンヤリしており、私は手をさすったり「sakeだよ」とたまに言ってみるけど、ボンヤリ座っている時に限って、干しっぱなしの洗濯物が気になったり、今日ぐらいちゃんと何か料理したいな、とガラにもないようなことを考えてしまい、「こんなにずっとこうしてボンヤリしてていいのだろうか。」と言う気持になる。
毎週こうである。

来週はもう少し早く家を出て、ご飯の介助をしたい。
「そばにいるだけでいいんですよ」と読んでいても、父の隣でボンヤリしているのがしんどい。
会いたいから会いにくるのに、会えば帰りたくなる。
浮気男はこんな心境なのだろうか。(とまで考えてしまう。)


久しぶりにイオンモールに行くことにした。腹がへった。
マクドナルドは最近あまり食べていない。
2時だしハンバーガー1個ぐらいが丁度いいだろうと思って買ったら、ハンバーガーの無料券がついてきた。
何だかラッキー気分である。

イオンモールのフードコーナーはとてもにぎやかで、何となくカウンター席だよな、と思って窓際までずっと歩いて行くと、粉ミルクを溶かすためのお湯があるようだ。
何て至れり尽くせりなのだろう。
最近、どこでも「赤ちゃんと一緒用トイレ」があり、それだけでも「へぇーkekeの時あったっけ?」なんて思うのだけど、粉ミルク用のお湯まであるとは思わなかった。そしてその隣には小さい子連れ用イスとテーブルもある。

そして子供たちはやかましく、やかましく、誠にやかましい。
一昔前は自分もこのやかましさのドツボにおり、「だって子育てしてるんだもん、しょうがないじゃん。」とそのやかましさを「さも当然の権利」と思っていたが、子育てが終ると、やはり異次元の世界になる。

その中でもkekeはぼんやり座っていた。

心配になるぐらいその中でぼんやりしている子であった。
他の子が騒いでいる中で、ぼんやり地面や車を見ているような子であった。
なので、そのうちイジメに遭うかもしれない、引きこもりになるかもしれないと思っていたら、本当に引きこもりになった。想定どおりと言えば想定どおりであった。

そして、当時独身のオバサマ方によく褒められた。
ちょこんと座っていて、騒がないから「いいこ」といつも言われた。
親からすれば静かでおとなしいのが悩みのタネだったのだが、オバサマ方からはほめられた。
まだふてくされてもいなかったし、ニコニコしてちょこんとどこに行っても動かず座っていた。
生意気なことも言わず、静かに座ってニコニコしていたのはワンちゃんやネコちゃんのカワイイ写真のようだった。

でも親は心配だった。

でも本当に「いいこ」だったのかもしれない。
元気なのが「いいこ」だと思っていたけれど、あの子はいいこだったのかもしれない。

ショッピングモールで大多数である子育て世代から離れて、今そんな風に思う。