暴飲暴食に疲れた胃を癒そうと
たまにはあっさりとしたものを食べることにした。
ちょうど、小川町に用事があったので
行こう行こうと思っていながら
テレビや雑誌でしか見たことがなかった
かんだ やぶそばを指名喰いだ。
時間は15:00。
完全にランチタイムは外れているのだが
その時間まで喰う気にならなかったのだから
よっぽど疲れていたのだろう。
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地図を持たずに行ったのだが
周辺の電柱看板に助けられ、
平面の世界でしか見たことがなかった光景が
私の前に飛び込んできた。
創業は1880年ということだが、
お茶の間ですら凄いと思っていた凛とした佇まいは
生で見ると想像以上の素晴らしさだった。
思わず史跡に入るための
入場料を払いたくなる程に・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/36/8fd9c13bd4feb3e1ed1fcc484a3e079e.jpg)
庭の手入れもしっかりとしていた。
どこぞのお婆ちゃまが店にすんなり入らないように
私もしばらく見とれてしまったのだった。
顔を玄関に向けたタイミングで
仲居さんが入り口に近づいてお出迎えの構えをしているのを見て、
この店の教育。教育というよりは
伝統を守っているだけなのだろうが
行き届いた感じが何よりも良かった。
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店に入り注文を。
かけ、せいろ ¥630
月見、釜揚げ ¥945
おかめ、山かけ ¥1,155
天麩羅、かも南 ¥1,575
あなご ¥1,785
などの中から選んだのは
季節のメニューにあったかきそば¥1,050とせいろのセット。
何が疲れた胃だとか聞こえてきそうだが
蕎麦好きならばせいろは2~3枚は喰う。
この位、屁のつっぱりはいらんですよ。
噂に聞いていた女将の
せいろ、いちまぁぁぃ~~~という
小唄のような音色で厨房に通している。
何だか歌舞伎やらを見に来たように
食事をしに来たことを忘れさせられたのだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/e4/9d9d906c0554fc59a559cc33a66b307c.jpg)
こちらがかんだやぶそばの
かきそばとせいろだ。
どうも窓際で白けてしまっているが
今日はご勘弁願いたい。
まずは温かいかきそばから・・・
つゆに牡蠣の香りが混ざった香りが
おでこの辺りに向かってくる。
旨そうだ。
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茹でたての蕎麦は
打つ際に小麦粉をそば粉に対して
1:10で混ぜているそうなのだが
そうすることによってどうなるのかは
蕎麦を食べただけでは判らなかった。
蕎麦自体はまずまずなのだが、
牡蠣のエキスがつゆと合わさった
海の恵を感じさせるこの味。
こいつが何とも絶品だったのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/2a/94ab0aff14bb2ceed084b29ac1f3a827.jpg)
牡蠣が上手く撮れなかった。
かきそばには大粒の牡蠣が5粒だったかな?
素材やそばつゆの仕事ぶりを考えると
¥1,050はお値打ちだろう。
そばつゆの話はせいろの方でしたいと思うのだが
私はここのつゆ。
好みだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/72/931feffef1f0a59949ae9fee1d91eb70.jpg)
そしてせいろを・・・
盛りは浅めで、万全の体調ならば
20枚は食べれそうだ。
蕎麦自体はかきそば同様まずまずなのだが
同じようにそばつゆに驚かされた。
人にはやぶそばのつゆは辛めだよ。と聞かされていたのだが、
どうして、甘い、辛いで言えば確かに辛めになるのだが
加熱せずに時間をかけて砂糖やみりんを馴染ませる
生返しで作られたつゆの味は、
昆布、カツオ、醤油を丸~く1つに治めている。
まろやか芳醇なつゆ。
そば湯でこいつだけ呑みに来ても良いと思わせる程の
私好みのド真中だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/49/3196d5bacafd5f25fa1df91600db48e1.jpg)
もうひとつ。
薬味には葱と山葵が添えられているのだが
こちらのお店。
山葵をちゃんと出す前におろしている。
香りにはっとして女将に聞いてみると、
お昼時はある程度纏めて擦らしてもらってますが
この時間は余裕があるので都度擦ってますと言うのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/f2/592b56943124f23dc4ae5e79363c5e8a.jpg)
山葵の値段を考えると
つゆの仕事ぶりといい¥630に文句はない。
〆には山葵をチロチロ舐めながら
そば湯でつゆがなくなるまで堪能させていただいた。
胃が疲れているせいもあるのだろうが
気持ちが満たされるとどうも腹まで
満たされた気になってしまう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/3b/57e7ad315a2449c2425f8a9b1693d90c.jpg)
お隣がちょうど歴戦の勇士たちが
思い出話に華を咲かせていたグループだったのだが
皆さんいい表情だ。
蕎麦自体が好きな方は
こんなものかと期待が大きい分、
がっかりされた経験をお持ちな方もいるのだろうが
この風情、おもてなしで
私好みのそばつゆをじっくりと味わう。
できればお酒を飲みながら。
時間をじっくりと噛み締めながら食べるのには
もってこいのお店なのだろう。
気持ちよかった。ご馳走様でした。
かんだ やぶそば
〒101-0063 千代田区神田淡路町2-10
TEL03-3251-0287
11:30~20:00(L.O.19:30)
盆休み、正月休み
せいろ ¥630
かきそば ¥1,050
甚平満足度 ★★★★▲
甚平満腹度 ★★☆☆☆
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・・・ あっ、ありがとうございます。・・・
それでは明日もお会いしませう