趣味の日記

観劇・歴史・小説・漫画などなど、思いつくままの語り日記

日本物は難しい

2008-12-02 23:57:46 | Weblog
月組新人公演、観てきました。
演出担当は、本公演と同じく大野先生。・・自分で演出したのね(苦笑)。確かに、独特の解釈でこだわりの深いつくりな上、演出助手の先生が、どうもまだかなり若い新人っぽい感じなので、まだ無理だったのかもしれませんが。
演出が大野先生自身ということは、本公演との変更点などもなく、ほぼそのまま。あとは下級生がどれだけ頑張るか、というところですが、やはり平安調の日本物はそれぞれに大変だったらしく、全体としても必死、という印象。歩くのでも精一杯?という感じの子もちらほら。

そんな中、みりお君は場数を踏んでるだけあって堂々とした主演ぶり。時々本役のアサコさんそっくりな台詞回しなど、ん?と思うところはありましたが、華やかさやみんなを引っ張っていく包容力など、ずいぶん成長したな~と感心しました。
剣を引っ掛けちゃったり、階段でつまづきかけたり、みりお君らしい(?)不器用さもありましたけど、そんなことはご愛嬌(笑)。
最後のご挨拶での、「お芝居は面白い」という言葉に、みりお君のお芝居が好きな私は、よしよし、とうなずいてました(爆)。
ヒロインは、蘭乃はなちゃん。可憐で頼りなげで、愛らしい浮舟でしたね。さぞ大野先生が細かく指導したんだろうと思われる(爆)、表情の動きや仕草などもきちんとこなして、まずまずの出来だったんじゃないかと。
るう君の薫は、みりお君の華やかさと並ぶと、地味でおとなしい印象ですが、役作りからすれば、薫としてすんなりと納得できる感じ。浮舟に対しての、優しいんだけど今一歩踏み込みきれない弱さとか、匂宮に対しての、ぎこちない遠慮とか、すべてを知ったあとの嫉妬と哀しみなど、いかにも大野作品の登場人物らしくなってました。
・・・やっぱり大野先生って、本来は薫のほうが、描き甲斐のある好みのタイプなんじゃないかなぁ(笑)。

ナッツが、陰のヒロインとも言うべき女一の宮で頑張ってましたね。本役のあーちゃんよりも、強くてしっかり者な感じではありましたけど。あーちゃんは、柔らかそうでいて実はものすごっく頑なな風情が独特なので(爆)、まさしく女一の宮は、あーちゃんに当てて書かれた役ですね。
薫の母親の女三の宮で、回想シーンに登場するしずくちゃんが、さすが華がありますね。表情の作り方がとても綺麗です。
明石の中宮の羽咲まなちゃんが、堂々とした母親ぶり。
別格娘役の小宰相の君は、咲希あかねちゃん。本役のあいあいちゃんにそっくりな台詞回しでしたけど、顔が小さくて綺麗な娘役ですね。
・・・印象に残ってるのは娘役さんたちばっかりだなぁ(爆)。下級生でも、月娘は月娘ということか(笑)。男役さんたちもファイト!

新公のついでに本屋さんで、サエコさんの載ってる雑誌等をまとめて買ってきました。
ダンス雑誌の「DDD」は、写真が素敵。サエコさんも、カッコよく写ってますね。
「ミュージカル」のT4インタビュー、「宝塚イズム」のサエコさんのインタビューも、両方ゲット。
・・・ボーナス前に、どんどんお札が飛んでいくなぁ(溜息)。しかも、公演会場ではオリジナルグッズが出ているとのこと。パンフだけで済むかと思ってましたが、そうはいかないかもしれない(爆)。むむ~・・・。
遅ればせながら、昨日はプレビュー、今日が公演初日だったんですね(苦笑)。東京ではTVだのイベントだので盛り上がってるみたいですが、なんだか大阪は蚊帳の外で、遠い世界の出来事みたい・・・。
こんなに長くサエコさんの舞台から遠ざかってたのって久しぶりなので、飢えてるというよりも、もはや枯れてカラカラ、って感じ?(大爆)
来週はちゃんと会えるんだから、頑張って自分の中でも盛り上げておかなくちゃいけないですね・・・(笑)。

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東北熱

2008-12-01 23:58:12 | Weblog
「AKURO」を観に行くと、私以外にもたぶん誰かいるんじゃないかと思ってましたけど、案の定、友人にばったり(笑)。
それだけ、初演のサエコさんだけでなく、作品そのものが良かったので、たとえキャストが変わっても興味はある、と思える舞台だったということですね。
でも、神戸公演は急遽決まったせいもあるのか、宣伝効果が充分ではなかったようで、かなり空席が目立ちました。勿体ない・・・キャストも豪華だし、作品も面白いのに。
夜の部は、私は一番安い3階のてっぺん席を押さえていたのですけど、劇場へ入ろうとして入り口でお姉さんに止められました。ええっ!?とびっくりしたんですが、「3階席のお客様は、2階席に振り替えさせていただきます」とのことで・・・二度びっくり(爆)。まぁおかげで、昼よりもずっと近い席で観れたんですが。それにしても・・・勿体ない。

舞台全体は、初演よりもわかりやすいように説明も増え(初演はわかる人だけわかって!なとこもあったし)、洗練されてシンプルになった気もする一方で、初演の時の真っ直ぐな素朴さ、一体となったエネルギーの熱さ、みたいなものは、薄れたようにも思います。
エミシの人たちも、個々でそれぞれに台詞が増え、キャラも立つようになってましたし、それが観やすくもあり、もっと身近にエミシたちの苦しみを感じ取れるようにもなっていると思います。ただ、光のまばゆさと闇の暗さのコントラストが、今回の舞台ではあまりないせいか、時の流れの壮大さ、歴史の重み、その中でも変わらない大地の優しさと光の暖かさ、そうして生まれ来る次の命の大切さ、そういったうねりのような大きな流れが、見えにくくなっているかもしれません。
・・・まぁその点は、まだ神戸公演のほうが先行ですし、幕が開いてすぐですから、東京公演ではもっと、エネルギッシュに熱く盛り上がってくることを期待してます。

久々に「AKURO」を観ると、やはり高橋克彦さんの本が読みたくなる(笑)。
せっかく最近は北方謙三さんの「三国志」にかかりきりになってきたのに、無性に「火怨」とか「風の陣」が読みたくなってきた・・・。わたしはその両方の物語に登場する物部天鈴が結構お気に入りなんですね。そろそろ「風の陣」も、新刊が出てもいい頃なのにな~。
「炎立つ」も好きですけどね。あれは第一部の藤原経清のお話が一番面白い。
三国志を買ってたら、東北シリーズまで買ってる余裕は当分ないはずなんだけど・・・(苦笑)。

明日は、月組の新人公演を観に行ってきます。みりお君の匂宮がどうなるか・・・楽しみです。

コメント (2)
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