ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

変化

2010-05-01 15:13:55 | Weblog
約10年ぶりに、ザックを背負って旅をして、
自分の体力というか体質に、すごく変化を感じた。

20代後半をいまと比べて、体力的にはあまり低下していないように思うのだけど、
体質はかなり変化したと思う。

10年前は、1週間も「歩くこと」メインの旅をしていたら、
身体がきゅっと引き締まって、身体が軽くなった。
そして、血行がよくなったことを実感した。
身体の奥から、なんだか喜びみたいなものがわき上がって来た記憶がある。

でも今回は、歩いても歩いても、なかなか有酸素運動へ移行できない。
むくみも脂肪もなかなか消えない。
心はとっくに旅モードに切り替わっているのに、身体のギアが入らない。
ああ、歳をとったんだな、と思った。

次に、町の子どもたちの姿が、妙に気になった。
日本では、私の行動時間が子どもたちのそれと合わないこともあって、
なかなか出会わない。
単に、外で走り回って遊んでいる子どもを見かける機会が東京では減った、
ということなのかもしれない。

サマルカンドやブハラでは、
赤ちゃんを抱いているお母さんや、楽しそうに遊んでいる子どもが
なんだか無性に目についた。

もともと結婚して子どもを産み育てることが当たり前と思って育ったし、
いまでも、そうあれたらよかったと思うくらいだから、
幸せそうな母と子の姿を見るのは、うらやましくもある。
母からは「女性は子どもを産まないと一人前にはなれない」と、頻繁に言われていたし、
父からも「いまここに生きていることじたいが、生命の繋がりがもたらしてくれたことで、
本当にすごいことなんだ」と、言われていた。
だから、結婚もせず、子どもも産んでいないことに、すごくやましい気持ちがある。

日本では心が痛むので思わず目をそむけてしまうような光景も、
他国だったからか、ゆったりと受け止めることができた。

子どもを見て、かわいい、と本能で感じ、
それを素直に受け止めることができたのは、今回の旅行で初めての経験だった。
これも一種の、体質の変化だと思う。