ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

いつか

2010-01-15 00:09:57 | Weblog
今日の午後、父が生前お世話になっていた会社に遊びに行った。
久しぶりに、数年前、父とした会話を思い出してすごく楽しかった。

両親が離婚して20数年。
私は、中学生ごろから、父が関係している仕事方面の情報をなるべくシャットアウトしていた。
映画、演劇、ドラマ。そして父が大好きだったゲーム。
すべて、考えないように、見ないようにしていた。

でも、父と仲直りをした約6年前、
酔った勢いで挙げた、この数年で抜群と思ったドラマのシナリオ、俳優さん。
そのとき「お父さんには失礼かもしれないけど」と前置きして挙げた人たち。
父は数秒間、考え込んで、「今度、事務所に遊びにこいよ」と行った。
その後、そのすべてが、父が仕事で日常的にお世話になっていた人たちだったと知った。
血は争えないと言うか、同じ好みだったことにビックリした。

今日は、父の事務所の人と話をして、
父は、私と話すために、私と会った次の日、
「昨日こんなことを言われた。次に会うまで勉強する」と言って、
仕事そっちのけで書店に通い、私との共通言語を持とうと努力していてくれたことを知った。

父は、私には「そんなこと30年も前から考えていたよ」というふうに語っていたのに、
裏でそんなことをしてくれていたのだと嬉しかった。

ああ、なぜもう、リアルでは話せないのだろう!

今年の初夢には、父よりも早く亡くなった母が出て来た。
母は私に、「あなたは小さい頃からお父さんも、父方の親戚も大好きだった。
だから戻っていいよ。もう一度、いとこたちとも仲良くしたらいい」と言われ、
「なぜ今さら、そんなことを言うの。離婚したと言うことは、縁を切ると言うことでしょう。
だから私は努力して来たのに、今さらもとに戻れば?なんて、ひどいこと言わないでよ。
とにかく、私は亡くなる前に父とは仲直りしたから、それだけでいいの!」
と、母に言い返した。

そして、それを言ったあと、
なんてひどいことを母に言ってしまったんだろうと思って、寝ながら泣けてきた。
気がついたら、目が覚めても泣いていた。

ああ、本当に、両親が離婚を決めたのは、
私が、「そんなんなら、さっさと別れなよ。私もう耐えられないよ」と言った、
あの小学5年生の時の、家族会議での一言のせいだったのだろうか。

ああ、なんでもう、話すことができないんだろう。
いつか、超えてやる!