ヒマヒマノキ ~歩いて、見て、楽しんで~

庭園・街の花、まつり・名所。いろいろな出会いを,その時々の想いを交えて、皆様にお届けします。

多聞院の4月の花たち 2 ~花木と山野草~

2022-04-24 | 散歩

前回は多聞院(たもんいん)の花木を紹介しました。

今回は、4月に撮った多聞院の山野草をご紹介します。

今は咲き終えた花もありますが、4月全体ではこんな

具合です。どうぞご覧ください。

 

5月1日には「寅まつり」が行われます。

今年は寅年です。武田信玄の守り本尊と伝えられる

秘仏・毘沙門天が、12年に1度開帳される年にあたっています。

狛寅(こまとら)も出番ですね。

 

今月のお目当て、ラン科のクマガイソウ(熊谷草)です。

残念ながら花がうまく撮れていません。

クマガイソウの名の由来は、一の谷の合戦に登場する

熊谷直実が背中に背負う母衣(ほろ)に見立てた

ものとか。

 

キバナカタクリです。

日本に自生するカタクリと違い、北アメリカ原産です。

 

エンレイソウ(延齢草)です。

オオバナノエンレイソウの花は、北海道大学のシンボルマーク

になっています。

下の写真の赤黒いものも、エンレイソウの種類の一つのようです。

赤エンレイソウという名札がついていました。

 

ヤマシャクヤク(山芍薬)です。

優美な花姿です。

 

ユリ科のバイモユリ(貝母百合)です。

アミガサユリとも呼ばれます。

うつむき加減に花を咲かせるようです。

花びらの様子が見えないので、ちょっと残念です。

 

上の写真は、キバナイカリソウ(黄花碇草)です。

4月初め、こんもりと花をつけていた様子です。

その脇に咲いていたのが下の写真のイカリソウです。

 

ヒトリシズカ(一人静)です。

多くのブロガーさんが紹介しています。

ヒトリシズカという名前の由来は、源義経が愛した静御前の

舞姿から来ているとか。

 

ここからは、4月後半に撮った花です。

今見ることが出来る花になります。

ジュウニヒトエ(十二単)。学名のアジュガとも呼ばれます。

平安貴族を思わせる優雅な名前です。

 

バイカカラマツ(梅花唐松)です。

きれいな花姿です。

カラマツソウのような葉に、梅のような花を咲かせている

姿から名前がつけられているようです。

 

これは、ラン科のエビネ(海老根)です。

花にはいろいろな色のものがあるようです。

 

これはチョウジソウ(丁字草)というんじゃないで

しょうか。

横から見た花の形から名前がついたらしいんですがー。

見たのは初めてです。

 

サトイモ科のユキモチソウ(雪餅草)です。

ふんわりとしたモチをのせているようで、

可愛らしい感じがします。

 

ウラシマソウ(浦島草)です。

ユキモチソウと同じサトイモ科です。

花のように見える苞(仏炎苞)のさきが、つるのように

のびています。これを釣り糸に見立てて、ウラシマソウ

というのだとか。

庭のあちこちに顔をだしていますが、多くは茶褐色です。

その中に、一本だけ白っぽいものがありました。

庭の手入れをしていた人(庭師さん?)が、「これは

”素心”といって、色素が抜けて白っぽくみえる。

珍しいウラシマソウだよ。」と教えてくれました。

 

ムサシアブミ(武蔵鐙)です。

これもユキモチソウやウラシマソウと同じサトイモ科で、

花の姿がよく似ています。

この写真では、花(苞)はちょっと見にくいのですが、

白っぽく色が抜けた感じがします。

庭師の方が、「これも素心だよ。珍しいよ。」と

話していました。

 

上2枚の写真はアマドコロ(甘野老)で、ちょうど

咲きだしていました。

一番下の写真はヒメイズイ(姫萎蕤)です。

アマドコロと同じ仲間ですが、花は少し小さめです。

実のところ、違いがよくわかりませんでした。

 

最後に、ユリ科の”ヤブレガサ(破れ傘)”です。

面白い名前です。たぶんこれから夏以降に花が咲くの

ではないかと思います。

 

一般に野草は、花期が短いようです。

多聞院にいくたびに、花が交代していました。

しかし、多聞院の庭はよく手入れがされています。

出会った庭師さんは、実に気さくに花の名前や特徴など

を教えてくれました。

彼は、何と参観者に、こうするとうまく撮れますよと、

スマホの使い方まで”指導”していました。

たまたま作務衣をきたご住職もおられましたが、

もくもくと枯葉や枯れ枝を取り除いていました。

単に花がきれいだからだけでなく、心を感じるお寺

だからこそ参観者が絶えないのだろうと思います。

 

これからは、たくさんのボタン(牡丹)が咲いていきます。

さらに参観者が多くなると思います。

コメント (2)
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