つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

小品晩夏~空蝉。

2023年08月25日 23時00分00秒 | 自然
                           
今日(2023/08/25)は、北日本や東日本を中心に暑い一日になった。
全国で最も気温が高くなったのは、新潟県・阿賀町で38.3℃。
それに次ぐのが、わが石川県・小松市の38.1℃。
8月も終盤に差し掛かっているのに、熱帯夜が常態だ。
--- とはいえ、さすがに晩夏を意識するものにも出会う。



今朝「住吉神社」で見かけた「空蝉(うつせみ)」。
蝉のぬけ殻は「空せ身」、空しいこの身、魂のぬけ殻を指す。
一千年以上前にこんな歌が詠まれた。

空蝉の 殻は木ごとに留(とど)むれど 魂の行くへを見ぬぞかなしき - 読人知らず
『古今和歌集 第四百四十八首』



あれほど力強く鳴いていた蝉の亡骸はその命を終えた木ごとに留まっているけれど、
魂の行方を見ることがないのは哀しい。
夏が激しいだけに、翳りを感じるのは無暗に切ないのである。
                        

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